英国の古城、Weston Hallの屋根裏からティエポロ(Giovanni Battista Tiepolo )の描いたプルチネッラ(Pulcinella)のデッサンが見つかった。
プルチネッラとは、
”イタリアの伝統的な風刺劇コメディア・デラルテに登場する道化師である。高い鼻と太鼓腹、白い服とは対照的な黒いマスクを外見的特徴とする。”(引用:Wikipedia)
デッサンは1936年世界有数の大富豪で南アフリカの鉱山事業家ハリー・フレデリック・オッペンハイマー(Henry Oppenheimer)がクリスティーズ(Christie’s)で売却したものを貴族のオズバート・シットウェル(Osbert Sitwell)が購入した。
しかしその後、この作品がどこにいったのか家族すら知らなかった。
今回城の所有者は、このデッサンを含むSitwellファミリーの遺品や家具をニューベリー(Newbury)のオークション会社Dreweatts a Donnington Prioryに出すことを決め、オークションのカタログ製作をしていたところ、ある美術史専攻の学生だった人がこの作品の価値に気がついたという。
“Weston Hall and the Sitwells: A Family Legacy”というタイトルでこれらの作品は11月16、17日オークションに。
デッサンは200.000ポンド (3000万円)スタートになる模様。
オークション会社の力の入れようも、サイトを見れば一目瞭然。
https://www.dreweatts.com/
動画もある。
'A large group of Punchinelli' by Giovanni Battista Tiepolo to be auctioned
屋根裏に隠された傑作、ヨーロッパにはまだまだ有りそうだ。
オークション話が頻繁で申し訳ありませんが。
ちなみにズバート・シットウェル(Osbert Sitwell)はフィレンツェで亡くなり、Cimitero degli Allori通称イギリス人墓地に葬られた。
彼の終の棲家となったフィレンツェ近郊のMontespertoliのお城には”La Sala delle Maschere(仮面の部屋)”と呼ばれるジーノ・セヴェリーニ(Gino Severini)によってフレスコ画でルチネッラが描かれた部屋がある。
写真:Wikipedia
プルチネッラが好きだったことがよくわかる。
こちらのお城は、今はどうやらホテルになっているようだが。
http://www.montegufoni.it/
写真・参考:https://artemagazine.it/2021/10/13/
元情報はBBCらしい(https://www.bbc.com/news/uk-england-northamptonshire-58873868)
ref コーフィルード、エキセントリック・ピープル , P139 ,井上健夫(翻訳)、文藝春秋社、1987
面白い情報、ありがとうございます。
Makiさん
コメントありがとうございます。
実はインスブルックの話は今週載せようと思っていました。
私も過去何度か見たと思うのですが、2019年アカデミアに行った時はなかった気がします。
お返事ありがとうございます。
本日6時から無料公開があり、合わせて鑑賞したいアンブラス要塞の肖像画の部屋が11月から3月まで閉鎖されてしまうので行きたかったったのですが、諸事情があり片道2時間の旅さえ出来なく悶々としています。アカデミア美術館は思い起こすとそう何度も行っていないので鑑賞していないかもしれませんね。記事のアップを楽しみにしています。
完全に行けない私より辛いかもしれないですね…