イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

古い本

2013年11月21日 22時56分00秒 | イタリア・文化

雨・・・な上にものすごく寒い。
午前中はちょっと薄手のダウン、と言ってもユニクロのウルトラライト並みの薄いやつではないんですよ、で出かけたのにさっ寒いのなんの。
今日から図書館も暖房が入ったにもかかわらず、寒いんだよ・・・
午後は真冬に着るダウンに長靴で出かけたけど、それでも寒かった。
前評判(?)どおり今年はさむ~い冬になるかもねぇ。

さて、最近は必要に迫られて超まじめな学生をしています。
必要な時以外は、寄り道もせずに大学からまっすぐおうちに戻り、その後はすぐ図書館へ。
図書館を大体20時くらいに出て、夕食を食べておうちでも勉強・・・はさすがに無理なんですけどね。
勉強以外にも生きていくためにやらなければいけないことはたくさんあるので・・・

そして今日からラテン語を再開。
と言っても授業には2週間前から行っています。
さすがにこれだけは自力ではどうにもならない、どうしよう???と思っていたところ、神様は私のこと見放さなかった。
先日ここでも紹介したValtiberinaへ遠足に行った時、ある人が「あなた日本人?」と声をかけて来た。
何でも彼女(推定年齢は60代後半)若い頃から日本に興味が有ったとか。
日本語を勉強するためにヴェネツィア大学に行きたかったんだけど(当時はヴェネツィア、ナポリ以外の大学に日本語を教えているところはなかったと推測)家を離れてヴェネツィアに行くことはできず、日本語を勉強することは断念した、とか。
ところが昨年、フィレンツェ空港から何処かへ向かう時、偶然本屋で見かけた日本語学習の本をなんとなしに手に取り、更に購入までしてしまったとか。
そして今回の私との出会い。
今まで東洋人の友達は韓国人しかいなかったとか。
まぁ確率からいけば、韓国人の方が珍しいと思うのですが・・・
彼女は何か運命を感じたようで、私に話しかけて来たんだそうです。
できれば日本語を教えて欲しいと。

ここまではよくある話。
そしていろいろお話をしていたらびっくりなんと彼女ラテン語とイタリア語を高校で教えていたと言うじゃないですか。(今は早期退職して年金生活なんですと)
思わず「(反対に)私にラテン語を教えて欲しい!!」とお願いしたというわけ。
彼女は快く引き受けてくれました。
ということで試験を受けなくてはいけないラテン語方から先にスタートしたというわけ。

そして待ち合わせの場所へ。
最近お気に入りの某Bar
聞いたらここ朝7時半から夜7時半までやっていてWifiも使えるし、最近はアメリカンスタイルの朝食を始めたらしい。
こちらは9時から11時まで。
ということで、早速来週日本から遊びに来るよん太郎さんを強制的に連れて行こうと思っていますよ~
お昼もクラブサンドイッチもしくはサラダのどちらかとスープで4.9€というランチメニューを始めたらしくそちらも気るところです、はい。

今日は珍しく授業が早く終わったので、私の方が先に着いたので

腹ごしらえ。
本当は頭に栄養つけたいね。
なんとこれ、イチゴクリーム入りのミニシュークリーム。
まぁ色だけ?という気もしないではなかったですが。

いやいや、初めてイタリア人に私のノート見られちゃった・・・
とりあえず授業でどんなことをやっているのか、ということで必然的に見せなくてはいけなくなって・・・
自分でも何かいてあるか良く分からないのに、彼女はほとんど理解してくれたようです。
まぁ教授が言ってること筆記するだけですからねぇ。
それにしてもRとLのつづり間違えの多いこと。

とりあえず今日は最初の授業で教授が何をやったのか、どこまでやっておくべきかを教えてくれました。
いやいや、日本語を教えるときは倍以上も丁寧に教えますよ。

本当に縁と言うのは不思議なものです。
ラテン語の神様ありがとう!!いやいや、彼女に感謝、感謝。
これで最大の難関の座は別の科目へと移行した・・・かな?
彼女は「学生に戻ったみたいで楽しいわ。私も再度勉強しなきゃ」と喜んでいました。(ホント、いい人)

彼女が私にとりあえず必要なものをメモしてくれていたんです。
文法書は以前古本屋で買ったものがあったんだけど、もっと簡単なものの方がいいし、辞書も小さいものでいいからと。
既に恐ろしいほどでかいのが有るんですけど、それ持ち運べないし。
まぁ辞書はもういいからとりあえず、簡単な文法書と建国から崩壊までのローマの歴史を要約したものを読んだ方がいいということになり、帰りに古本屋によることにした。
実は他に欲しい本も有ったので。
これが危険なんだよねぇ・・・

この古本屋さんねぇ
日本だったらありえないよ・・・
本が山積み。「ここは倉庫か?」っていう感じです。
そうそう、最近本当に本屋さんが少なくなって困っています。
時勢的に分からないこともないのですが、本当に残念です。
本を読まないと本当の勉強とは言わないと夏に読んだ日本語の本に書いて有ったけど、本当にその通りだと思う。
いくらネットで簡単に何でも調べられても、本を読むことは別!だと強く思っています。

こんなこと言ってるけど、私決して小さい頃から本が好きだったわけではないんです。
もちろん漫画は大好きでしたよ。
一番最初に買ってもらったのはキャンディー・キャンディーの4巻でした。
なぜ4巻だったのかは不明・・・
でも確かそれも古本屋で買ってもらった気がする。
絵本の時代はよく読んでいた気がします。
学研?だったかな、毎月取ってくれていたし・・・
でも小学生の時は、宿題の読書感想文もあらすじ読んで書いていたくらいですからねぇ・・・
そんな人が国語の先生になろうなんて、やはり間違ってましたね。

本が好きになったのは高校生のときでした。
当時流行っていた”コバルト文庫”
あれを机の下に隠して、授業中に読んでましたよ。
あそこらへんから本中毒が始まり、悪化したのは大学のとき本屋でバイトしていた時ですね。
本屋って自給がすごく安いんですよね。
当時620円、マクドナルドでも650円か80円くらいだったと思います。
本屋でバイトをすると、確かに若干値引きしてもらえるのですが、お給料のほとんどが本に消えていたことも有りました。
まぁとにかく本が好きなんですよ、私。

さて、古本屋に戻りましょう。
この山の中なから店主はどうやって本を探してくるのか、いつもとっても不思議なんですけど・・・
彼女が書いてくれたメモを見せたら(私には解読が難しかったのに)すぐに「これは学校用の本だから別の古本屋に行って」と。
その本屋なら知っているので、もうひとつ気になっている本のことを聞くと、ごそごそ探し始めた。

「これくらいしかないかなぁ」と出してきた本。
いや~おじさん私のつぼをついてます。
こういうところ、イタリア人の職人(?)魂が垣間見れます。
結局出してきたもの全てお買い上げ。

近々撤退か?ということでなるべく本は買わないようにしよう、と思う反面日本に戻ったら早々手に入らないから今のうちに買っておけ、という悪魔のささやきがせめぎあい、結局いつも勝つのは悪魔なんです。
おじさんが出してきた本をぱらぱら眺めている間に、おじさんは何処かへ行ってしまった・・・と思っていたらなんと探してきましたよラテン語の本。
「筆者が同じだからこれでいいんじゃない?」って。
「(この筆者は)ギリシャ語の方だと思っていたんだけど、ラテン語も出していたんだなぁ」っておじさんすばらしい。
テストに受かればいいからできるだけ安くあげたいので、その本をいただくことにしました。

そして実は財布に25€しかないので、一部取り置きになるかなぁ、と思いきや辞書はおまけ、ということで全部で22€。

3000円もしなかった。
いやいや、値段はとにかくイタリアの本は重いんです。
そして今の本より古い本は更に重いんです。
でもこれ

おじさんにも思わず言っちゃったけど、今の本より古い本の方がいいのよねぇ。
特にこの写真。
美術に関しては古い本の方が写真がきれいな場合がある。
特に彫刻は陰影がはっきり出る白黒写真の方がいい!
ちなみにこの本は1960年代の本です。
ツーリングクラブが出した美術のシリーズみたいですがいやいや本当に貴重な本です。
難点を言えば本がくさいことかなぁ・・・まぁそれは仕方がないことですけどね。

いいんだいいんだ、撤退した暁にはイタリア語の専門の図書館を開くわ。
単なる言い訳ね。だって誰がそんな本借りに来るんだか?
食べるものは我慢できてもこれだけは我慢できない。
私ほんとに病気だわ。

気がつけばもう23時、本をぺらぺらめくって寝るしかないね。
月曜日の雨でサルデーニャで大きな被害が出ました。
今日もいっぱい雨降ってたけど・・・明日は上がるといいな。



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