イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

酔っ払いのノアーGiovanni Bellini

2016年06月08日 10時35分26秒 | イタリア・美術

ちょっと空いてしまいましたが、昨日Veneziaに行ってきました。
Giovanni Belliniの展覧会が有ると聞いたから。
でも調べてみたら、なんと1点しかない…
それでも電車の切符買っちゃったから見に行ったわけです。


いや~Veneziaは天気良かったね。
やばっ、また熱中症になる…
実は熱中症にはならなかったけど、足が筋肉痛&荷物が重かったせいですごい肩こりで朝頭が痛かった。(ちょっと揉んだら復活した)
Firenzeは昨日もスコールが有ったらしい。
今日もはっきりしない天気ですね。


目的はこれ。
実は帰りの電車で、これ2011年のRomaでのGiovanni Belliniの展覧会にも出展されていたって…
覚えられるわけがないですけどね。
まぁいいか。

Giovanni Belliniの末期の作品でL'Ebbrezza di Noè、ということで「酔っ払いのノア」ですよ。 
ノアってあの有名な「ノアの箱舟」のノアだよね?

”箱舟で有名なノアは、箱舟で助かったあと、ある日、ぶどう酒に酔っぱらって眠っていた。
ノアには三人の息子がいて、セム、ハム、ヤフェトといったが、そのうちのハムがノアが素っ裸で眠っているのを発見。
セムとヤフェトに告げたところ、セムとヤフェトはノアの姿を見ないようにしながらそっと衣をかけてあげる。
起きたノアは激怒して、ハムの息子のカナンを呪い、子々孫々、セムとヤフェトの子孫の奴隷になるように、と言った。”

これだけでは詳しいこと、分からないですよね?
なぜカナンが呪われたのか、色々な人が分からないと言っているし、そこは私も専門外なので…

それにしても酔っぱらって裸で寝てる…って
いくら聖書の話でもすごいね。
そしてこの作品は長い間、誰が描いたのかはっきりしてなくて、以前はGiorgioneだとも言われていたらしんです。
決定打はRoberto Longhi、それに続くアメリカ人の美術史家Bernard Berenson
1956年Longhiはこの作品を「最初のpittura moderna(近代風絵画)」と言っています。 

このあとこのMuseo Correrに収蔵されている他のBelliniの作品も見て

最後にあれを見ようと思って、だから大きいカメラも持って行ったのに、なんと無くなってた。
何がなくなっていたのかというと、私の卒論のテーマである、金唐革が一切なくなっていて、変な(いや変ではないけど)彫刻が置かれてた…
ひ~残念。
というか、昨年あのタイミングで見なかったら、もう2度と目にすることはないのか、と思うとある意味ラッキーだったのかも。
しかし、残念なのはこうしてまた少しづつ”芸術”が闇に葬られて行くんだなぁ、と。
ドンドン知ってる人が少なくなる…

この後2軒いくつもりが、1か所は突然決めたので、お休みだって知らなかった…
ということで久しぶりにアカデミア美術館でゆっくり、じっくり過ごしました。
丁度昨日メールをもらった友人から、今年はアカデミア美術館展も日本で有るとか
なんとか日本に持っていかれる前に見たい作品も見ることが出来ました。 
 
美術館を出た後も珍しく時間が有ったので、気になるバーカロへ行ってみました。

おお、雰囲気いいじゃん。

ツナのコロッケとプロセッコ
これで4€
他にも食べてみたいものは有ったけど…
よしっ、ここはお勧めのバーカロに加えておこう。
どこか教えないよ~
駅のそば。 



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