イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

Piero della Francesca 修復へ

2014年11月22日 22時20分55秒 | イタリア・美術

雨、雨、雨が続き、ようやく青空が戻った~と思ったら急に寒くなりました。
雨より寒い方がましと思っていたけど、やはり寒いのは辛いねぇ。
と言っても例年より寒くなるの遅いよねぇ・・・という感じですが、やはり寒いです。
この寒さのせいか、ここ数日家に帰ってくると途端に何もやる気がしなくて・・・
かと言って考えることは山ほどあって、脳みその疲労が限界に達して寝る、という感じです。
まぁ考えても仕方がないことも多いから余計疲れるんですけどね。

さて、そんなこんなで今日も全然やる気がなくて、でも気になるニュースを載せることにしました。
旅の記録とかはかなり時間もかかるし、頭も使わないといけないので、軽めの話題に。

さっき夜のニュースでやっていたのですが、SansepolcroというUmbriaの奥の奥、
じゃないあそこはToscanaだにあるPiero della Francesca(ピエロ デッラ フランチェスカ)の傑作

Resurrezione(キリスト復活)が修復されることになりました。
期間は18ヶ月、スポンサーはプライベートでBuitoniの元経営者の一人が10万ユーロの寄付
いくらだ?1500万円?ユーロが最近高すぎて計算したくない・・・
と国が街に出した4万ユーロで行われることになったそうです。

ちなみに何でBuitoni(ブイトーニ)と思っていたら実は、Buitoniは1827年にSanseporcloでジュリア・ボニンセーニィ (Giulia Boninsegni)により創業した。元々はジュリアの手作りパスタから始まったのだが、二人の息子、ジュゼッペとジョヴァンニ・ブイトーニの努力で世界的な食品会社になったのだが、1988年にはネスレの傘下となった。
パッケージに描かれた「La casa buitoni(ブイトーニの家)」が有名である。
2008年1月には、ネスレはBuitoniのパスタとビスコッティの生産を打ち切ることとサンセポルクロの工場の売却を決定し、ネスレはブイトーニ・ブランドを維持しつつ、ライセンス生産を行ってくれるパートナーを探している。

ちなみにネスレはBaciチョコで有名なペルジーナも買収しています。
なんかウィキペディアで会社の概要を見ただけでもハイエナみたいな会社だと思ってしまうのは私だけでしょうか???
まぁ世の中弱肉強食ですからいたしかたないですけどね。

これフレスコ画で持ち出しできないこともあって、最近はやりの修復作業も見せての修復になるので、ここに行って見られないということはありません。
現在作品はすごく傷んでいて、私たちはこの作品をフィルターを通して見ているような状態なんだそうです。
もちろん修復方法は、作品に手を加えるようなものではなく、まず埃を取り払い作品を出来るだけオリジナルの状態に戻し、保存状態をよくするものになるでしょう。
息を吹き返した作品を見られるのは2016年ということですね。

Sansepolcroには私はかつて3回も行ったことがあります。
最初はTodiにいた頃、周辺の観光地を行き尽くし、最終的に残ったのがここ。
Poero della Francescaを訪ねるという遠足で、夏の日曜日だった気がします。
その時は2度と行くことないだろうと思ったんですけど、そう思ったところの方が1度で済まない事が多いんです。
残りの2回は両方とも恩師の講演の為。
一度は恩師が車で連れて行ってくれた上、この作品の説明までしてもらいました。

ここって不便なわりに、Piero della Francescaファンは結構日本人多くて、多くの日本人が訪ねているようです。
実はその時この美術館を一人で訪れている日本人の女の子がいたんです。
多分大学卒業したくらいの子だったかなぁ。
ってこの話したかな?

まぁいいや、していても書きたいので書いちゃいます。
先生と私がこの美術館に入ると、係りの人がなぜか飛んで来て「あなた日本人?」と
「はい」と答えると、日本人と思われることが館内で泣いていて、何があったのか聞いて欲しいと。
何か事件に有ったのかと思って(お財布盗まれたとか、電車に乗り遅れたとか・・・)話しかけてるんだけど何も答えてくれないって。
言葉が分からないから答えてくれないのかもしれないから、助けて欲しいと。
ということでちょっと話かけてみたんですけど・・・無視された。
先生には「(私の)日本語が通じなかったんじゃない?」と言われる始末。

まぁ、私もたまに有りますが、作品を見て感動の涙、というのも有りますからね。
でも一言くらい、「何でもありません」とでも言ってくれれば良かったのに・・・
あまり気にしない方がいいのでは?と日本人の私、冷たいのかな?
こういうところイタリア人って優しいな、と思ったりして。
そんな思い出がこの美術館にはありましたっけね。
懐かしい・・・あれはまだ私がFirenzeに来る前、そうそう丁度2005年の今頃の話でした。
げぇ・・・9年も前だ。

さて気を取り直して。
今日は美術関係のニュースが他にも有りました。
どちらもいや~なニュースです。
1つは今年5件目になるコロッセオへの落書き。
コロッセオ内部の壁に自分のイニシャルを書いたばか者は42歳のロシア人旅行者。

犯人は既に捕まっていて、確かニュースでは罰金の額まで言っていた気がしたけど、ちょっと探せませんでした。

そしてもう1つはウフィツィ美術館の廊下で天井の漆喰が落ちてきたこと。
てっきり雨のせいかと思ったら、現在進行中のウフィツィ美術館拡張工事の影響では?とのこと
フレスコ画描かれている天井に被害はないというものの・・・

あ~もっとモチベーションが上がるような話題にすればよかった。
ということでちょっと早いけどテンプレートをクリスマス仕様にしてみましたが、
一年のあまりにも早さにまた落ち込みそう・・・明日は電気ストーブ出そうっと。



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