イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

イタリアで私が一番好きな街!?Assisi(アッシジ)

2011年10月07日 15時29分03秒 | イタリアの小さな街・大きな街(Fi以外)

天気予報大当たり。
本当に朝から久々に雨が降ったり止んだりしているし、気温がぐっと下がった。
いよいよ冬に向かって行くんだなぁ・・・とちょっと気が重い。

さて"ultimo giorno di caldo”(最後の暑い日)と言われていた昨日、友人の希望で久々にAssisi(アッシジ)に行って来た。
私はかれこれ一年超ぶり。
しかし、こんないい季節に来たのも、いつも何か目標があってきていたので、街をブラブラするだけなのは初めてかも。

朝早かったので、到着。
piazza San Francescoの前のバールでエネルギーの補充。
 
予想外においしかったアップルパイ。
彼女はイタリア人だけど初Assisi。
片や私は・・・何度目かな?ここにはちょっと縁があります。
ここからお昼に閉まってしまうSanta Chiara(サンタ・キアラ教会)を目指して
途中

ここ、この飾り、何度見てもいいのよねぇ。

建物自体はかなり古いものでしょう。
上に上にと上がって行くと・・・
こんなに観光客がいるのを見たのも初めてだし、なんかちょっと前と違うところが・・・
こんなに見たことない!

この下へ降りていくと

なんだか人が集まっている。

小さな礼拝堂。
実はここSan Francesco(サン・フランチェスコ)が生まれた家の礼拝堂。
ここでFrancescoもお祈りをしていたようです。

12世紀のフレスコが少し残っていました。
この近くにFrancescoの両親の為に建てられた教会があった。
教会の中にはFrancescoが父Pietro di Bernardone(ピエトロ・ディ・ベルナルドーネ)に閉じ込められていた牢屋もある。
この教会の中から、昔彼らの家が有ったところへと出られる。

相当裕福な家だったのだろうなぁ・・・敷地が広いのなんの。

これが昔の家の扉の跡。
メイン通りをブラブラしながら最初の目的地へ

入ったらすぐ追い出された。

ここからの眺めはいつも変わらないねぇ。

夏の日差しとはやはり違うかもねぇ

これなんだ?
家の呼び鈴。かわいいでしょう?

中世の世界に迷い込んだみたい・・・
 
実はこの先のレストランで昼食の予定だったのに2時半までというので、安心していたらあっという間に2時過ぎてしまって、入れてもらえなかった。

San Rufino(サン・ルフィーノ)
このファサード大好き。

ここ、ここ。この下で支えている人(?)たち。

地震対策の為、このあたりの建物はすべて工事中。
ただ、中世の建物にどうやって耐震設備を施すのか・・・
日本人的感覚なら壊して新しく建てた方が安上がり、と思ってしまうのだが、イタリアは決してそうしないのがすばらしい。
この辺りはイタリアでも有数の地震発生地区。
1997年の地震でSan Francesco教会が大きな打撃を受けたことは皆さんもご存知かと。

 
いよいよメインのこちらへ

San Francescoとバチカン、キリスト教・・・本当に奥が深い。
ただ、一つ言えることは、Francescoはこんなに立派な教会を望んだわけでなく、あくまでもこれは”キリスト教”という宗教が、歴代の教皇たちが権力を誇示する為に作ったものであるということ。
「清貧の人、San Francescoこそ、今の私たちに必要な人物なのでは」としきりに言っていた友人。
「Assisiに来て良かった~」と連呼していました。
私は今まで歴史的な観点、美術的な観点でSan Francescoに接してきたので、彼女の意見は別の視点から面白かった。(やばい、やばい試験勉強しなきゃ!)

お昼にはUmbria料理とMontefalco(モンテファルコ)のワイン

あ~幸せ。
帰り道、旅の記念にオリーブの木で出来たブレスレットを買い、さっきS.Francesco教会に行ったときに気になっていた版画屋さんを覗いた。

ステキ~!
1枚ずつ購入して最後に写真まで撮らせてもらった。
だってこんな機械見たことないよ。
おじさんは"版"まで見せてくれた。

Artestampa di Gastone Vignati
via S.Francesco 10/c
075 815115

帰り道,友人とこういう伝統的な技術がドンドン失われていくことを憂いながらAssisiをあとにした。

電車からは調度Lago di Trasimenoから(危うくTramezzino:サンドイッチと書きそうになった.トラジメーノ湖です)
この夏(?)最後の夕日がきれいに見えました。
キリスト教徒ではない私ですが、Assisiって独特の雰囲気がある。
音のない街。
二人とも神の恩恵にあやかったのかな?幸せな気分でFirenzeへと戻りました。
夏の終わりの思い出は

ステキな版画と共に



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
うわぁ~。 (よん太郎)
2011-10-07 23:50:23
うわぁ~写真からウンブリアの空気と時間が感じられました~。
お久しぶりです。元気そうですね。
去年の今頃はマルモツアーだったね。
また遊びにきます~♪
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マリモ? (fontana)
2011-10-08 03:33:50
よん太郎さん
一瞬マリモって何?って思っちゃった。(笑)最近老眼かも・・・
早いねぇ、アレからもう1年だもんね。こっちに遊びにおいでよ~!
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昔の技術 (Shoko)
2011-10-08 09:06:10
Fontanaさんが言うように、ヨーロッパでは建物をそのまま残そうと努力をしてお金をかけますよね。日本の私の実家は昔、釘なしで建てた家ですが、いまや修理をしてくれる大工さんを探すのが大変です。
また、最近の日本の家は、トタン屋根、プレスした木材の柱、化学物質か何かで作られた壁、アルミの窓枠などが当たり前ですよね。いくら日本が裕福だと言っても、家の造りを見るとガッカリします。本当の意味では日本は貧しいのかも、、、。
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同感です。 (fontana)
2011-10-08 15:49:55
Shokoさん
友人の話では一つずつレンガを積みなおすのでは?ということです。気が遠くなりそうな作業です。理由はこれだけではないですが、イタリア人の仕事が遅いのに納得せざるを得ないところもあります。更にやはりこれらの仕事をやるイタリア人が減っていて、これらの仕事も今はほとんど外国人だとか・・・世界中がどんどん貧しくなっています。
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