イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

美術書専門店ーLibreria Bluschi

2014年03月21日 23時14分19秒 | イタリア・文化

試験まで3週間切ったのに、まだ1冊しか読みきれてないよ・・・と焦っていた。
すると、日ごろの行いが良いから?(自分で言うな!!)
なんと昨日日程を確認したら某月曜の予定がから金曜に変更、日にちが延びていた。
ラッキー!!
ということで少しだけ命拾いをしました。
但し、絶対それ以上ずれないで・・・理由は言えませんが、その翌週は困りますぅ。
いやいや、友達から聞いてはいたけど、この教科至上最悪に難しい。
どの本も理解不能・・・最後の本は量は多いのですが(700ページ弱)その中でもましな方かも。
正直、少しでも時間が惜しいところですが、勉強だけしているわけにも行かず、出かけなきゃいけないこともあるわけです。

そんなこんなで今日は日本から研究の資料を探しに来ているということで、お友達を通して紹介された今となってはすっかりお友達ですが、その方を連れて美術書専門の本屋さんへ。
このブログでは何度か紹介していますが、ここで改めて宣伝も兼ねて時間を割きましょう。

先日も書きましたが、Firenze(だけではないですが)ではこの数年数多くの本屋さんが閉店に追いやられてしまいました。
その度に本を買いあさっていた私・・・
本屋が開けるくら本持ってます。
うちに来たことがある人は大抵この本の多さに驚きます。
ほとんど読めてないですけどね。
あ~死ぬまでに読みきれるのかしらん?
そうそう余談ですが、エジソンの跡地に入るFeltrinelliですが、まもなくオープンするそうです。
今流行のレストランを併設した本屋になるみたいで、今からちょっと楽しみ。

活字離れが激しいのは世界共通。
私は断然”紙”派ですが、やはり持ち運びのことなど考えると電子書物の快適さは否めない。
でも何か読むときは媒体は絶対紙。
ネットで探した記事でも、量が多い時はプリントアウトしないと全然頭に入らない。
とにかく私は本は本で読みたい人なんですよね。
しかし、本屋は次々と閉店、実際この美術書専門店のオーナーも言っていましたが、今や”専門店”しか残れない。
イタリアは本が決して安くない上に(紙の質も悪い!)、需要が減ってしまったら益々高くなり、買わなくなる。
ホント悪循環で残念な状況です。

まぁかく言う私も、できれば安く手に入った方がいいので、今時の本はネットで買ったりもしています。
ただ、いまいち郵送手段が信用できないからなぁこの国は。
でも専門書とか、どんな本があるか分からないような時は必ずここに行きます。
ただ危険なのはここに行くと欲しい本がいっぱい。
ついつい、「この本とは二度と出合えないかも」なんて思って財布のひもがゆるくなってしまいます。
あ~この本屋が欲しい!!
しかし、本好きの私、本をお客さんに売れないから駄目だね。

店内はそれほど広くありません。

でもこれぜ~んぶ美術書。
ちなみに昔恩師の家に行ったら、彼の書斎にはこの1.5倍くらいの本がありました。
先生全部読んだのかなぁ・・・と思いながら聞けなかった。

たまたま前回私たちが行った時、吸い込まれていくお客さんがいましたが、なかなか気軽に入れるような店がまえではありませんが、中に入ってしまえばオーナーのカテリーナはとても親切。
こちらの要望にあった本を全国から取り寄せ。
今や絶版、市場に出回ってないものも、できる限り探してくれます。
ただ、今回判明したのですが、難点は彼女は英語があまり上手ではない。
ということで、今回も「日本人のお客さん連れてきて。但し、fontanaがついて来てね」だって。
「何かメリットがないと」と冗談で言ったら買うつもりだった3€の雑誌、くれました。

あっ、そうそうなんでこの話をしようかと思ったのかというと、今回実はメディチ家の資料を探していたんです。
そのことを話すと
「私のお父さん、メディチ研究の第1人者よ」と
更に
「メディチ家に関するmanoscritto(手書き書)を持っているので、それを見せてあげる」
という話だったんです。
それで今日改めてお店にいったんです。
すると・・・お店、閉まってる。
ただ、完全に閉める時は手前の扉が閉まっているのに、開いていたし、電気もついていたのでしばらく待っていた。
すると男性が登場。
多分この人がお父さんだなぁ、と分かったので、メディチの本を探している日本人だというと、お父さん直々にmanoscrittoを見せてくれました。

左のページは家系図
いやいや、すばらしい。
1600年代のもので、Cosimo Baroncelliという人が書いたメディチ家の歴史。
manoscrittoは2部しか残っていなくて、1冊は国立古文書館に保管されている。
展覧会があるときなどは、面倒な手続きがないこちらの本を貸すことが多いとか。
メディチ家の当主の歴史なので、展覧会のテーマに合ったページを開いて展示するらしい。
作者は1626年に亡くなっているので、それ以降は別の人によって1700年代に付け加えられたもので、前の部分と紙の質が違うので良く分かります。
いや~本来こんな素手で触っちゃいけないものではないかなぁ・・・
とか思いながら、べたべた触っちゃった。
表紙が多分羊皮紙か革で表装されていました。
いや~貴重なもの見せてもらいましたわ。

お父さんはメディチ家のお墓を開けた時に立ち会ったそうです。
何でもCosimo il vecchioの骨。
研究者は骨は残ってないと思っていたらしいのですが、実際あったんですって。
でも、多分動物の骨が何かを入れ替えたものではないか?というのが研究者たちの見方らしいです。

最後に4月にメディチ家の礼拝堂でメディチ家関係の展示会をやるらしいんです。
その展示会をスポンサーが付けば是非日本でもやりたいんだけど、と。
私に言われてもねぇ・・・
どなたかスポンサーになる人いませんか?
私が直接連絡取りますよ。

友人は色々と希望の本が見つかりとても喜んでいました。
本好きにはその気持ち、よく分かります。
こちらへは日本から注文もできます。
英語の本も入手可能。
但し、イギリスやアメリカからの取り寄せとなる場合もあるので、その場合はダイレクトに頼んだほうがいいかと。

Libreria Bruschi
via di Santo Spirito 40
+39 055210374
bruschilibri@libero.it



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