イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

マヨネーズスリにあいました。

2017年02月20日 14時42分44秒 | ちょっと言わせて!

FBでつながっている方は既にご存知かと思いますが、
「イタリアに来て10年以上も経つのに、危険な目に遭ったことないなんてすごいね」とつい先日も話していたところだったのに、今回スペインでとうとうスリに遭ってしまいました。
場所はバルセロナではなく、ジローナ
ジローナにはカタルーニャのロマネスク美術を語るには欠かせない、通称「ジローナの天地創造のタピスリー(Tapís de la Creació)」を見に行った先の出来事でした。

この事件のせいで、このタペストリー見たのですが、あまり思い出せないんですよ…

普段、特に人混みや暗い道では注意をしているのものの、まさか昼日中に私がスリに遭うなんて…
ただ思い起こしてみても、警戒心が落ちていたのは明らかなんです。
というのも、人がいないと思っていた教会の裏手で写真を撮っていたもので、 注意力は前方にしか向かっていませんでした。
すると背後から何かが落ちて来たんです。
「えっ、鳥の糞?」と思って背中を見ると、緑の液体が付いているではないですか…
この時点ではこの緑の液体をすっかり鳥の糞だと思い込んでいたので、すぐ落とそうと近くの石の手すりのところへ行きました。
すると近くにいたどう見ても観光客と思われる身なりもこ綺麗なカップルが
「大丈夫?ひどい目に遭ったね」と寄ってきました。

そうです、この時点で警戒すれば良かったんです。
まさかこいつらが私にこの液体を投げつけたなんて想像もしませんでした。
そして鳥の糞はこんなに綺麗な緑ではないし、こんなに大量に落ちてくるわけないんです。
ただ、何ですかねぇ、判断力も低下してたんですよね。

更に身なりも人相もどう見ても普通のカップルだったんです。
そしてここからは彼らの思うツボ。
「こっちにトイレがあるから、そこで落としたら」と更に人がいないところへ誘導さ、ご丁寧にウエットティッシュまでくれました。

そうですこれが有名なケチャップとかアイスをくっつけて、それを取るふりをして金品を奪うスリの手段。
マヨネーズに着色、という進化系は聞いたことなかったですが…

親切にされている間も、頭の中では「こいつらやばくない?」と危険信号は鳴っていたんです。
そして「これマヨネーズのにおいでは?」と感じていたんです。
ただそう思いながらも、ここで下手な抵抗をしたらバックごと奪われたり、ケガをさせられたりもったひどい目に遭うかも、といも考えていたんです。
男女と言え相手は2人。そして私は一人ですから…
そして、この人たちは本当にいい人かも、とも。
まぁ、結局は抵抗できなかったんです。

彼らが居なくなって即バックの中を確認、パスポート、お財布(カード類)は無事で、ほっとした瞬間
「やられた…」
ポーチの中に居れておいたうえ、手帳に挟んでおいた現金を入れた封筒がない。

犯罪者の肩を持つわけではないですが、プロってすごいです。
時間としたら数分、そのうちにこちらに分からないように、お金があまり入っていなかった財布ではなく、しっかりお金が入っていた封筒だけを抜き取るなんて…
でも知り合いには同じ経験をしたことがある人がいて、もしかしたら多くの日本人が封筒に現金を入れていることを知っているのかも…
でもその知り合いの友達は鞄ごと持って行かれたとか。
とにかくプロは本当にすごいです。

結果的には現金だけで済んで良かったです。
確かに現金も決して少額ではなかったのですが、それでも他のものが盗まれたり、ケガをさせられたことを考えれば、これくらいで済んで良かったと思わずにはいられません。
いや、そう思わないと悔しいですよ~
自分の気持ちが緩んでいたことも否めませんし、これで初心に戻って気を引き締めなくてはという戒めになりました。
あ~いたたた。

被害が現金だけだったので、警察にも大使館にも連絡はしていないけど、事件が有ったことは連絡した方が良いのかな?
数年前は大学生の卒業旅行というとイタリアが人気でしたが、最近全然若い子見かけないな、と思ったらバルセロナにはいっぱいいました。
テロ以降バルセロナやマドリッドのような大都市はかなり警備が厳しくなっていて、犯罪をやりにくくなっているので、
ジローナのような小さめの観光都市に犯罪者が流れているのかもしれません。
ただ、慣れているせいもあるのかもしれませんが、周りの話を聞いてもスペインはイタリアに比べて治安が悪いです。
いや、最近色々ヨーロッパ内を旅していましたが、スペインはその中でも特に注意が必要かもしれません。
特に私のように一人で旅をしている方は特に注意してくださいね。

スペインは嫌いではないのですが、どうもあまり相性が良くない。
かつて5回ほど行ったことが有りますが、何もなく旅行が出来たのは1度だけ。
いつも何か予想だにしないことが起きています。
まぁ今回はその最たるものでしたけどね。

とにかく皆さん海外に出る時は、「親切な人を見たら泥棒と思え」くらいの警戒心を持って、
でもびくびくして楽しめないというのではなく楽しんでくださいね。
私も改めて気を引引き締めて、残り少ないイタリア滞在を楽しみます。
 



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2 コメント

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プロの仕事 (山科)
2017-02-21 07:58:59
 2005年、わたしがプラドの近くですられたときは、銀行のATMからつけられていたと、確信しています。800ユーロほど引き出したあとでしたから。
 封筒だけというピンポイントなのは、その直前になにか見られるようなことがありませんでしたか。2005年以来、スペインではATMにはいかないようにしています。

 慰めにはならないかもしれませんが、お金だけで、まだよかったかもしれません。


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ありがとうございます (fontana)
2017-02-21 19:52:38
山科様
それがポーチはチャックも閉めていたし、全然封筒はいじっていないので驚きでした。ただ知り合いも念のために入れておいたお金の入っていないお財布ではなく、同様に封筒を抜き取られたということで、犯人は封筒にこそお金が入っていることを知っていると思われます。

いえいえ、今は本当に現金だけで良かったと思っています。ありがとうございます。
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