イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

ビルの谷間の超パワースポット-芝大神宮

2019年02月11日 17時51分33秒 | 神社・仏閣

出雲大社東京分祠へ行った翌日、再び「縁結び」にご利益があるという芝大神宮へ。


大門駅から数分の場所に有ります。

ビルの谷間にこの存在感のある鳥居。

参道を通って神社の前に到着。
まだ謹賀新年の提灯が飾られていますね。
そして横には


生姜塚の碑が。
今の様子からは想像できませんが、何でも昔この辺りには生姜畑が広がっていたそうです。
江戸の庶民達は生姜を厄除けとして重宝していました。
9月11日から21日まで行われる祭礼では、生姜市が立ち、土生姜が売られたことから「生姜祭」と呼ばれていました。

これは渓斎英泉の版画「芝神明宮祭礼生姜市之景」
(写真は「錦絵でたのしむ江戸名所」より拝借)
また、このお祭り、期間が11日間にもわたることから「だらだら祭」とも呼ばれ、現在でも芝の一大イベントとして毎年賑わいを見せているそうです。

鳥居をくぐり階段を上っていくとこれはまた個性的な狛犬がお出迎え

後ろ姿

この台座、実は一番下が「め組」となっています。
私は全然知らなかったのですが、ここは「め組の喧嘩」で有名な場所。
文化2年(1805)2月に神明境内で行われた四つ車大八、水引清五郎などの勧進相撲と、このあたり一帯を縄張りとする火消し、め組の鳶との間に起こった喧嘩のことで、講談や芝居のテーマになっていて、中でも有名なのが歌舞伎の「神明恵和合取組(かみのめぐみわごうのとりくみ)」
また喧嘩の際に鳴らされた半鐘は、今でも神社の宝物として大切に保管されているそうです。

この台座を奉納したのもその「め組」昭和40(1965)年と彫られているので、台座と狛犬はどうみても時代が違いそうです。
頭のてっぺんがちょっと盛り上がっているのは「宝珠」。神秘的な球で、仏教から来ているそうです。


そしてこちらの「吽形」の方は頭に角!?

尻尾が太い!!
これは江戸スタイルで、唐獅子がモデルなんだそうです。
狛犬は犬ではなく、あくまでも獅子だから角が有る、ということなのでしょうか…
初めて見た気がします。


ご本殿
今はすっかり新しい面構えですが、創建は1005年と由緒正しい神社で、東京東京十社、元准勅祭社(もとじゅんちょくさいしゃ)の1社です。(元准勅祭社とは、東京十社公式サイト参照)
主祭神には天照皇大御神(あまてらすすめおおかみ/アマテラス)、豊受大御神(とようけのおおかみ)をお祀りしていて伊勢神宮と同じ神様をお祀りしていることから「関東のお伊勢さま」として古くから信仰を集めています。
他にも源頼朝公、徳川家康公、大国主命など多数の神々が祀られてます。
大国主命を祀っているということはここも縁結びのご利益が強い神社ということに。
なんでも千木筥(ちぎばこ)というお守りが利くとか。
元々千木筥は、祭礼で縁起物として売られていた「赤飯など食べ物が入った千木ちぎ箱(杉を薄く削いで楕円に曲げ、赤・緑・青で模様を描いた小櫃)」だったそうですが、「千木」が「千着」と考えられ、「着るものに困らない」ということから、「着るものが増える」とか「良縁に恵まれる」などのご利益がある、という風になったそうです。

右の女性がぶら下げているのがそれ。(歌川広重、豊国「江戸自慢三十六興 芝神明生粋」)
これ自体は結構大きなものなのですが、形を模したストラップも売られていました。(私は買いませんでしたが)


ちなみにこちら「宝くじ発祥の地」とも言われているそうで、金運にも恵まれるとか。
以前は頭をなでると宝くじが当たると言われた「ラッキーキャット」がいたらしいですが…


何だろうあれは?狸????

この石は?

「力石は、重い石を持ち上げて「力競べ」や「曲持ち」を行った際に使用した石です。石に対する信仰は古くからあり、神の依代である重い石を持ち上げて力を競い、その年の吉凶や稲作の豊凶を占う行事もその一つでした。江戸時代に入ると、それが娯楽化され、若者が大きな石をさし上げて力を競う、いわゆる力石の民俗が、全国的に広まり、特に、文化・文政期(1804-30)には特定の人物の名が各地の力石に刻まれるようになることから、職業的な力持ち力士による興行が行われるようになったといわれます。」(港区文化財総合目録より引用)

そしてこれは?

こちらは「お百度参り」の基点だそうです。
基本的にお百度参りは参道入口から本堂まで100往復して満願成就につながると言われていますが、この指標が有る場合はそこから本殿を100往復で良いそうです。
神社によって、色々珍しいものが有るんだなぁ…と感心しました。

最後に待ち合わせまで時間が有ったので、東京タワーも見に行きました。
横浜に住んでいても、なかなかこの近さで東京タワーを見ることはなく、なんとなくうれしくなりました。



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