ご無沙汰しております。
完全帰国を果たして、そろそろ1か月が経とうとしています。
この1月、暑さにかまけて、なんとなく何もする気になれず、何をすればいいのか分からず、毎日ダラダラ過ごしていましたが、ここに来てようやく重い腰を上げ、友人と会ったり、美術館に行ったりしています。
本来は何よりも先に仕事探しをしなくてはいけないところで、毎日親にぶつぶつ言われています…
さて、実はブログのこともちょっと考えていました。
このままここで続けていくか?
はたまたこれを機に一から新しいものを立ち上げるか…
まぁそれはおいおい考えていくとして、今日はイタリア生活の最後の備忘録です。
この件に関しては私もいろいろ調べてみたのですが、全然情報がなかったので、私の経験をここに書き残しておきたいと思います。
イタリアに3か月以上滞在した人は、万人が悪名高きPermesso di Soggiornoという滞在許可証の取得を義務付けられています。
私が滞在していた10数年の間、格段に申請手続きの効率は上がったと思います。
それでも取得の手続きは年々手数料が上がり、精神的にも辛く、時間もかかります。
今現在も3か月くらいはかかるのかなぁ…
それでも前は1年以上かかっていたりしてたので、それよりもましです。
滞在許可証の取得に関しては現在ネット上に情報もあふれているし、知らない人はいないと思いますが、実はこの滞在許可証、イタリアから完全に撤退する時は、返却することが義務付けられています。
これを返却しないと、滞在許可証が切れてもイタリアに滞在しているとみなされてしまう、つまり不法滞在扱いされてしまうんです。
きちんと仕事をしているとは決して思えないイタリア人ですから、返さなくても分からないんじゃ?、と思ったりもしますが、友人からも「絶対に返した方が良い!」と強く言われました。
というもの彼女の友人が滞在許可証を返さずに日本に帰国、帰国から2年後イタリアを旅行で訪れた際、泊まっていたホテルに警察がやってきて、不法滞在の咎で逮捕、強制送還されたそうです。
1度強制送還されると当然ブラックリストに載るし、数年間(3年とも10年とも聞くけどそこらへんは曖昧)イタリアだけでなく、シェンゲン協定を結んでいる国には入国できないとか。
そんなこんなで、滞在許可証は必ず返却した方が良さそうです。
まぁ本当に2度とヨーロッパに行かないとかいうなら良いですけどね。
で、問題はどこで返却するか。
「シェンゲン協定を結んでいる国を出る時」という人もいるのですが、実際友人が移民局に勤めているイタリア人に聞いてくれた結果、「イタリアを出る時」ということが判明。
ということで空港で返却することになります。
実際、Perugia時代の滞在許可証はRomaの空港で返却しました。
問題は「どこで」なのですが、その時は、パスポートコントロールをする場所で「滞在許可証を返却したい」と置いてきました。
でも周りには、結構たらいまわしにされた挙句、誰も受け取ってくれなかった、という人もいます。
更にこの時はRomaから直行で日本に帰ったので問題はなかったのですが、今回はFirenzeからパリを経由しての日本だったので、もしかしたらパリで滞在許可証の提示を求められるかも…という心配もあり、色々情報を探したのですが、これは「イタリアを出る時に返却した」と言えば済むとか。
実際は聞かれなかったので、ここら辺は何とも言えませんが。
だから今回、本来はFirenzeで返却すれば良かったのですが、実際Firenzeで返却しなかったんですよ。
というのも実は私の滞在許可証は4月末で期限切れ。
許可証の期限が切れても3か月は合法的に滞在できるはずなので問題はないはずなのですが、万が一のことを考えて…
最後の最後にもめたくない、ということでわざと空港で返却しなかったんです。
ではどうするか?
こちらも色々調べた結果、行きついたのは郵送と大使館。
郵送の方はいくら調べてもどこに送ったらいいのかわからないし、第一イタリアで郵送ほどあてにならないものはない!
ということで確証はなかったのですが(行く前に大使館に問い合わせのメールを出したけど当然返事はなかったし)、「在日イタリア大使館に返却する」という結論に至りました。
三田にある在日イタリア大使館です。
実は2度目のヴィザを習得した2006年、「君は2度とここには来なくて良いからね」と言われたんです。
理由は…多分このブログの最初の方に書いたと思うので、興味がある方は探しだしてみてください。
そして今度こそ本当に最後の訪問になるでしょう。
ヴィザ関係の入り口はここではなく、もう少し奥。
最近ヴィザの手続きは予約制と聞いていましたが、中に入ってその理由がわかりました。
なんと、待っている8割は中国人!?
私たちと違って、イタリアに旅行で行くのもヴィザが必要な在日の中国人だと思われます。
中には片言に日本語の人もいて、係員のイライラが伝わってきます。
あれ?でもこのままでは私いつまで経っても用事が済まない、ということで、人が切れた時にすかさず窓口に進み
「滞在許可証を返却したい」と言ったわけです。
窓口は日本語が完璧ではないイタリア人と日本語完璧の日本人イタリア人ハーフの2人。
こういう時はイタリア人を選んだ方が問題が少ない、というのはもう長いイタリア生活で磨いた感。(笑)
もちろんイタリア語で話しかけるわけです。
ここで、いつ帰って来たの?なんでこんなに期限が切れてるの?とか聞かれたらどうしよう、とドキドキしたものの、結局「なんで空港で返さなかったの?」と聞かれただけ。
もちろん「時間がなかった。」と答えて無罪放免。
相手はイタリア人ですからね。(笑)
こうしてイタリア滞在の最大の憂鬱、滞在許可証問題からも解放され、長かった10数年に及ぶイタリア滞在に完全に終止符を打ちました。
Si /I agree////
ま、東京ならアルチンボルド展はおすすめします。当方が二度いって。しょうこりもなく十回以上BLOG書いたぐらいですから。なぜか静物画の一流品もありましたしね。
アルチンボルドは先日「バベルの塔」を見に行った時に見てきましたが、確かに良かったですね。(図録は買いませんでした。)先週は大原美術館と大塚国際美術館に行って来ました。
今はボストン美術館展に行くかどうか迷っています。ボストン美術館は昨年じっくり見てきたのですが、展示されていなかった作品が来日しているのなら見に行こうかと思っています。
思います。
ジョット スクロヴェーニ礼拝堂壁画
ポンペイ 秘儀荘
エトルリアの壁画墓の再現
ロマネスク壁画 サンマルタン聖堂の一部の再現
確かフェラーラのだまし絵書斎の再現
もよかったと思います。
日本美術だと簫白の破天荒な仙人図
中国美術だと、
南宋 陳容 《九龍図巻》
がいいんじゃないでしょうか?
どちらも昔、実見して、良い作品だとおもいましたし、ボストンへ行っても常設はしてないでしょう。西洋美術では、情報がでている範囲では関心をもてないものばかりでした。
大塚美術館は思ったより興味深くて、結局時間が足りなかったので、是非再訪したいです。
ボストン美術館展の情報、ありがとうございます。こう暑いと出かけるのもなかなか億劫ですが、見に行ってみようかなぁと思います。
イタリアの滞在許可証の記事を見てぜひコメントをいただきたいと思ったのですが、滞在許可証を在日イタリア大使館に返却した後、旅行目的でのイタリアへの出入国・滞在には特に問題はありませんでしたでしょうか?
というのも、フィレンツェ留学後パリ経由で戻った際にフィウミチーノ空港で返却場所をたらい回しにされた挙句、「パリで必要だよ」といわれました。不審に思いつつも持って帰りましたが、持っていて次回入国した際に不法滞在で咎められても嫌なので在日大使館に問い合わせたところ、「大使館へ郵送(遠方に住んでいたため)にて返却&この方法で受け取った人々の滞在許可証は溜まっていていつ返却されるかわからない」というイタリアらしい返答をもらってしまいました。フィレンツェのクエストゥーラで返却できればよかったのですが、別の欧州に旅行に出ておりフィレンツェに戻る時間がありませんでした。
今後旅行を控えており、「自分で説明できるなら郵送してくれ」と言われたのでかなり不安な気持ちでいっぱいです。説明はできますがそれを受け入れてもらえるのか、まあその時になってみないとわかりませんが。。。
何かコメントいただけるととても嬉しいです。
お気持ちお察し出来るので、あくまでも私の個人的な意見として回答させていただきます。
在日イタリア大使館であろうと、フィウミチーノ空港であろうとイタリア人が素早く処理をしているとは思えません。だから大丈夫、というのもなんですが、そんなもんだと思いますよ。ユーロ圏を滞在許可証の期限内に出て、記録が残っているなら(スタンプかコンピューターを通したか)問題ないと思います。また問題があっても証明できると思います。
実際私は滞在許可証を在日大使館に返却してパリからとミュンヘンからイタリアに入っていますが、問題はありませんでした。繰り返しますが、ここまではあくまでも私の個人的な考えと経験ですので、責任は負えません。
またシェンゲン条約の条項https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page4_000122.html
などもご参考にしてください。
Buon viaggio!!
個人的な意見だということを重々承知しております、が、やはり体験談をいただくと少し心強くなります。スタンプもしっかり押してあるし、イタリア人の性格を理解しているつもりなのでまあなんとかなるさと行って来ます!
Grazie e buona giornata!