新しい博物館 Museo Ninfeo di RomaオープンーRoma

ローマで新しい博物館がオープンする。（10月末プレオープンがあった）
Museo del ninfeo（ニンフェウム博物館）

考古学系の博物館。
Enpam (Ente Nazionale di Previdenza e Assistenza dei Medici e degli Odontoiatri）という政府系医師・歯科医師の保険や援助をする機関が活動拠点を建てるために掘削作業を行ったところ発見された遺跡が元になっている。
ローマやナポリでは地下鉄を通すために地下を彫ると必ず遺跡にぶつかり、その結果工事は延長延長となる、というのはよく聞く話。単に仕事をさぼっているわけでは、とにかく難しいのだ。
そして大抵遺跡を残す方に舵がきられるわけだが、ここもそのパターン。

場所はテルミニ駅にも近いヴィットリオ・アッラ・エスクイリーノ広場（Piazza Vittorio all’Esquilino）
ここはHorti Lamiani（オルティ・ラミアーニ）というローマ皇帝たちの屋敷と大きな庭園があった場所。
この名前は、所有者Lucio Elio Lamia（ルシウス・アエリウス・ラミア）にちなんだもので、元は墓地として使われていたのを、彼が住居として使い始めたのが始まり。
彼が亡くなった紀元33年、エスクイリーノ（Esquilino）のこの豪華なお屋敷などはローマ皇帝に遺産として残された。
「神々の庭（giardino degli dei）」、「皇帝たちの天国（paradiso degli imperatori）」と呼ばれたこの物語のなかのような場所を、特に37年第3台ローマ皇帝になったガイウス・ユリウス・カエサル・アウグストゥス・ゲルマニクス（古典ラテン語：Gaius Julius Caesar Augustus Germanicus）通称”カリグラ（Caligola）は特に気に入り、ネロ帝の“黄金宮殿（Domus aurea）”の先駆けと言われほど豪華なものに変えたという。

5年間の発掘作業の中でユリウス＝クラウディウス朝（età Giulio-Claudia）の重要なものが発見されただけでなく、他の時代の様々な発見があった。
100万個以上集められた遺物は発見され、それらを様々な分野の専門家が分類した。
その中の3000種類が13のセクションに分かれて展示され、再現ビデオが流され、古代の生活や文化の違いを感じることが出来る。
また遺跡に降りる階段には電子の星がついているが、これは新型コロナウィルスの脅威に倒れた人々に捧げられている。
新しい博物館は、文化財保護の重要性の1つの例として大学やその他の団体など様々な分野の協力を得て開館の運びとなった。
この博物館に展示されているもののクオリティーの高さ、古代ローマの唯一無二の光景を目の当たりにすることができる。
豪華な装飾が施された建造物、商業によって栄えた街道、非常に高価なものから日常品、食べ物、庭園、そこに生きていた動物など。
博物館は過去のものを展示するだけのスペースではなく、そこから過去の息吹を感じることができる劇場のようなものである。

動画はこちら

La Domus "Aurea" di Caligola e il Museo degli Horti Lamiani all'Esquilino

Museo Ninfeo
Piazza Vittorio II, 78  00185 Roma
2021年11月6日より開館日時：土・日10.00 – 13.00、15.00 -18.00
入場料：10 €（割引： 6 €）オーディオガイド付き
ガイド付き入場料： 13 €（割引： 8 €）

http://www.museoninfeo.it
写真・参考：https://artemagazine.it/

ところでこの博物館の近くにおすすめの老舗ジェラート屋さんが有るのを思い出した。

このビルの1階全部がジェラート屋さん。

1880年創業のジェラテリア・ファッシ（Gelateria Fassi）
何でも数年前からオーナーが韓国人になったということで、既にソウルには支店が有るらしい。
最後に私が行ったのは2018年10月

相変わらず美味しかった。
FBに「1.6ユーロで3種って、イタリア一番のコスパの良さだよ〜。パイナップル、イチゴ、赤いオレンジ」とコメントしてた。

店内に古いジェラートの道具が置いてあるのもいい。

そういえば今年、「ローマの休日」でアン王女が食べていたジェラートだという「ジョリッティ（Giolitti）」が日本に進出したと聞いた。（スペイン広場からGiolittiまでは結構あるけどね）
ダブルで770円⁉
無理だわ…