添乗員をしている友人が「私はお客さんにお勧めのレストランを聞かれても、答えない」と言っていました。
これは決して意地悪からではないんです。
彼女曰く、土地のものとかは教えられるけど、教えたレストランがそのお客さんの口に合うか分からない。
そしてそこが口に合わなかった場合、自分が恨まれる…揚句その後のツアーに響くから、という最もな理由からです。
これ、私もすごく納得。
料理が専門でない私もよく「お勧めのレストラン教えて」と言われますが、これはあくまでも私の舌が美味しいと思うお店で、万人が美味しいと思うかは微妙。
ましてこちらの生活が長いので、日本から来る人のお口に合うのか?
私自身が外食する時は、外れは嫌なので、一応グルメサイトと言われるものや、個人の口コミを参考にしています。
でも例えば世界的に有名なトリップアドバイザーの評価はほとんど信用していません。
これは飲食店をやっている友人も言っていました。
あれがレストランの入り口に張ってあるだけで信用している人いますが、それってどうなの?といつも思います。
トリップアドバイザーを参考にするとき見るのは、現地の言葉での書き込み。
例えばフィレンツェのレストランで、評価の欄に英語の書き込みしかないレストランには絶対行きません。
だって、そこは観光客向けの店だから。
味音痴のアメリカ人(失礼!)の美味しいが自分にとっても美味しいか?考えれば分かりますよね。
イタリアの場合はイタリア人のコメントには目を通しますが、それも話半分。
だってイタリア人と私たちの舌は違うから。(塩加減とか特に)
それでもイタリア人が美味しいと言っているならまず大丈夫だろう、とは思いますけどね。
で、最終的に一番活用するのは日本人のブログなど。
でも、旅行者と思われる人のは参考程度。
一番信用できるのはイタリアならイタリア在住の日本人。
しかし、今回思い知ったことが有るんです。
それは同じイタリア在住の人でも舌が違ったら、やはりダメと。
実は今回”イタリア”、”おすすめ”、”レストラン”で検索すると必ずヒットしてくる某日本人の情報を参考にしたら思いっきりやられました。
彼の勧めているレストランに行ったのは、これが初めてではないのですが、どうも私には合わない気がしていたんですよね。
それが今回決定的に。
確かに情報も古かったんですけどね。
これ勿論この人が悪いわけでも、うそをついてるわけでも、きっと店からマージンもらっているわけでもないでしょう。(これはあるかも)
ただ彼とは舌が合わない!
育った環境や食の嗜好が異なるのは当然のことなので、この方を責めているわけではありません。
ただ彼が勧めるレストランは私には(両親にも)合わないので、他の人を参考にしよう、と思っただけです。
と同時に私がお勧めするレストランも決して万人にとって美味しいかどうかは分かりませんので、ご注意を。
もしお口に合わなくて、私を恨まないでくださいねぇ~
とか言いながら今回はすごくお勧めできるレストランを発見しました。
南イタリアの初日はお昼のPizzaといい、夕食といい、両親も大満足でした。
6時に大聖堂を追い出されてしまい、レストランは早くても19時開店。
両親でなければ、アペリティーボでも、という感じですが、そんなことしたら夕食が入らない。
更に日中はピーカンで半袖でOKだったのに、天気が崩れてきて、段々寒くなってきました。
とりあえず海岸の方へ
海は穏やかだし、海岸線でみんなのんびりしていて、本当にのどか。
しかし寒い…
早く夕食にしたい、という両親。
とりあえず2軒目星をつけていたので閉まっているだろうと思いながらも店に行ってみました。
1軒目はローカルガイドに勧められて2晩通ったという記事を見て行ってみたけど、どう見ても営業中な感じがしない。
シーズンには若干早いから閉めているんでしょうかね、残念。
ってその時は思ったけど、閉まっていてかえって良かったのかも。
2軒目はこのお店の並びで、メニューが外に出ています。
18時半ですからね、空いているわけはありませんが、観光地だから…と淡い期待を抱いて中に入りますが声をかけたら
「19時から」ということで、一度時間をつぶしに街をぶらぶら…したいところですが、両親は既に寒さと疲労で動けない感じ。
ということで教会の前にあったベンチで時間つぶし。
道行く犬など見ながら何とか19時5分前に。
ちょっと早いけどお店に移動。
このころには雨が降り出していました。
店内はとても落ち着いた感じ。
時間が早いのでお客さんは私たちしかいません。
ということで好きな席に座っていいと言われ、奥のピアノの前を陣取った私たち。
スタッフも物腰が柔らかく、とても感じがいいです。
メニューは既に店に入る前から決めてありました。
というのも両親は当然イタリア語は分かりません。
父は英語は分かるけど、料理となるとねぇ…
ということでいつも私に全てお任せ。
これ結構つらいです。
相手が肉親だから、好き嫌いとかは分かりますが、いつも「何食べたい?」と聞いても「何でもい」いとか「スパゲッティ」とか
こら~と思うような回答しか得られません。
ということで初日のこの日は、もうお任せコースで。
考えるのが面倒なんですよ…
このコースが何とも日本人向けで、前妻を少しずつ4種類、プリモを少しずつ2種類。
色々なものが少しずつ食べられて、30ユーロは良いでしょう、ということでこれに密かに決めていました。
結果的に30ユーロ以上の価値は有りますよ。(量もね)
何よりこのお店で驚いたのは、まず最初にお水のメニューが出て来たこと。
いままでこんなの見たことありません。(そんな高級なレストランに行ったことがない証拠)
こちらのお水は種類によってカルキの含有量などが違うからでしょう。
どれでも良い私は、定番のacqua pannaを選んでしまいました。(下から二番目に安いやつ…見栄っ張りだわ)
まず最初に運ばれてきたのはお通しと言えばいいでしょうか?
シェフのファンタジーと言っていましたが
さっくさくのパイ生地がちょっと食べにくいけどおいしい。
中に挟まれていたのは茄子とパプリカの炒め…だったかな?既に記憶があいまいだ。
ワインは当然地元の白Fiano
これオーガニックワインでした。
ラベルの年号表示がおしゃれ~ということで表を撮るの忘れましたが、
Colli di Salerno Fiano 2013, Mila Vuolo でした。
最初の前菜
こちらはカタクチイワシのmelanzane al parmiggiano
melanzane al parmiggianoは茄子とパルミジャーノチーズをオーブンで焼いたもので、私大好物!!
そしてイワシが…よだれ。
茄子が甘いと母も喜んでいて、このあと行ったレストランでも「茄子食べたい」と言っていました。
この辺りにお一人様の日本人女性が来店。
まるで普段の自分を見ているようです。
あっ、私はこんなおしゃれなレストランに一人で入ることは滅多にないですけどね。
実はもしやと両親とも言っていたのですが、同じホテルに宿泊していました。
朝、エレベーターがあいた瞬間に彼女が前に立っていて、あっと思ったんですよね、声はかけませんでしたが。
というのも彼女が退店する時に、傘を忘れていて声をかけたんです、日本語で。
だから彼女も私に気が付いたはず…
ただこのホテル、立地が駅の前と良かったので、日本人率高かったですね。
まぁそれはさておき、この辺りで既に時差ボケの母の瞼は重くなっていました。
こればかりは仕方がありませんねぇ…
次に出たのはマグロのハンバーグ
これも絶品でしたね。
3番目の前菜は
タラのサラダ
これもさっぱりしてて美味しかったですね。
あっ、お腹鳴った。
前菜ラストは
タコのオーブン焼き
タコがやわやわで歯が悪い母も大感激。
ここからプリモなんですが、結構きつい。
最初はカニ
う~ん、言葉もないね。
そして
海藻を練りこんだパスタの魚介ソース。
全てが本当に美味しかったです。
雰囲気よし、味よしの名店です。
最後に
せっかくなのでリモンチェツロ
これサービスだったかな?
この先もレストランでリモンチェツロのサービスが続いたので。
ドルチェにはイチゴを
母の腕が…もう舟漕いでいました。
このお店にはコーヒーがなかったので、これでお食事は終了です。
火曜日ということも有ったのか、うちを含めて4組(うち3組は外国人)しか私たちがいる間はお客さんいなかっけど、
次回サレルノを訪れることが有ったら是非再訪したお店です。
お店を出る頃には雨は止んでいました。
お店は駅からだと15分から20分ぐらい。Duomoからなら5,6分ですね。
Taverna Santa Maria
参考にしたのはこちらのサイトです
一軒目も気になったのですが、高齢の両親には落ち着いた雰囲気のこちらの方がいいかな?ということで…
それが大当たりでした。
それでは次回のPaestum編で
今日はこれから友人とイタリアン以外のランチです。
って仕事して体重落ちてたのに、この旅で落とした以上に増えてたんだよねぇ…
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