フィレンツェで一番おいしいジェラート屋さんが明後日から冬休みに入ってしまいます。
だから、というわけではないのですが、たまたまこのジェラート屋さんのそばまで行く用事が有ったので、今年最後のジェラート(このお店で、という意味で)をいただいてきました。
フィレンツェのジェラート屋さんでもすべてのお店に有るわけではないのですが、他の都市では見かけない、たぶんないと思われる、フィレンツェ特有のジェラートがあります。
それが向かって左側の白いやつ。
Buontalenti(ボンタレンティ)というのですが、これはBernardo Buontalenti(ベルナルド・ブオンタレンティ)の名前から取ったもので、このお店ではこのブオンタレンティとピスタチオの組み合わせが最強だと私は思っています。
しかしなぜブオンタレンティなのか?(昔もこの話したかも…)
それはブオンタレンティはジェラートを作った人だから。(一番ではない)
1565年メディチ家を訪れたスペインの大使たちをもてなす宴のために作られたクリームのジェラート。
今では1979年に古いレシピでフィレンツェのBadianiというお菓子屋さんが再生したことから、今もこうしてこの味を味わうことができるというわけ。
とジェラートを食べながら、最近どこかで「ブオンタレンティってなんでもやるのねぇ~」と感心したことが有ったののを思い出し、更にそれがなんだったのか思い出し、忘れないようにここにちょろっと書いておくことにしただけなんです。
あっ、ちなみにPoggio a Caianoのメディチのヴィラにはブオンタレンティの使っていたジェラートを入れていた陶器が有った…はず。
それは、原書をちゃんと確認してはいないのですが、ヨーロッパで初めて磁器を作ることに成功したのはなんとこのブオンタレンティだったとか。
師匠でもあったVasari(ヴァザーリ)の「ルネサンス美術家列伝」に磁器焼成にブオンタレンティが成功したことに言及しています。
トスカーナ大公フランチェスコの下で10年の歳月をかけて磁器製作に没頭し、ついに1568年磁器製作に成功したと。
ただし正確に言うと、メディチの磁器はカオリンを主成分とする硬質磁器ではなく、軟質磁器だったようです。
多彩なブオンタレンティは実は舞台装置を初めて作った人とも言われています。
彼は建築家、彫刻家、画家、武器の設計士などに加えて料理人としての才能も有ったようで、この人こそ“万能の人“と呼ぶにふさわしい人なのでは?
とそんなことを考えながらジェラートをおいしくいただきました、とさ。
明日はしばしRomaへ~
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