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あんまり部屋が汚いので、アップする気は全然なかったのだが、
なんだか成り行きで、うちの一番大きい機 (はた) をアップすることになってしまった。
(機の左下に、前回経糸を巻いた千切りがセットされている。)
中古の西陣の綴 (つづれ) の機を、夫に改造してもらった機だ。
元の機がどんなのかというと、
元々の川島織物のとか、その子会社のとか (一番左下の写真、スクロ~ルしてね)、
そんな感じだ。
筬 (おさ) の吊り方も改造したのだが、この写真では筬の框 (かまち) を外しちゃっているので、
その話はまた今度。 きっと、たぶん。
そうです、今回のトピックは、綜絖 (そうこう) についてです。
綜絖というのがこの機の真ん中に吊るされているもので、
経糸 (たていと) 1本1本がそれぞれ針金の真ん中の孔に通されていて、
その針金の枠が上下することで、経糸も上下に動くのだ。
要するに、経糸の数だけ最低でもその針金 (ワイヤーヘルドという) が必要なのだ。
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これが綜絖を正面から見た写真。 ばっちい背景は無視してください。
綜絖は4枚だ。
前回までは8枚だったが、4枚に減らした。
下げていた鉤やろくろはそのまんまだ。 まあいいや。
それで、綜絖を4枚にしただけでは、なぜすぐに糸を通すことができないのか?
それぞれの綜絖枠に入っているワイヤーヘルドが足りないからなのだ。
427本×4枚、ちゃんと通さなければならないのだ。
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どういうわけか、3種類のワイヤーヘルドを持っていて、
孔の一番大きいものはさすがに使っていないけれど、
小さいのと中くらいのがなぜか混ざって綜絖に入っていたりしていた。
この機はろくろで綜絖枠を吊っている。
つまり、綜絖枠の重さが釣り合っていないと、経糸の高さを揃えにくくなる。
ワイヤーヘルドの重さが釣り合っていないとダメなのだ。
そして、なにしろ布の幅が綜絖枠ギリギリなので、
ワイヤーヘルドが左右に余るととても邪魔になる。
ぴったり427本ずつ4枚の綜絖枠に入っていなければならない。
というわけで、ひたすらひたすらワイヤーヘルドを数えること、数えること。
まあ、考えたら整経するときも、ミスがこわくて
しょっちゅうしょっちゅう経糸を数えてばかりだったし、
数えることは、慣れているんだよなぁ。
ワイヤーヘルドを1本ずつ、ちゃんと通す。
ワイヤーヘルドは針金をねじって作ってあるので、孔に向きがある。
左右に引っくり返しても向きは変わらないけれど、
上下逆さにすると向きは変わってしまう。
みんな向きが揃うように、ちゃんとチェックした。
また、2本いっぺんに入れたりしてしまうと、上下で順序が入れ替わったりして
ワイヤーヘルドがすんなり動かなくなるので、
それを防ぐためにも、1本ずつちゃんとチェックしつつ入れた。
あー、めんどー。 でも、急がば回れ、なんだ。
それから、あとで使うときにも困らないように、綜絖枠の右上に鉛筆で、
何本ワイヤーヘルドが入っているか書いておく。
今回使わない残りの4枚の綜絖も、ちゃんとワイヤーヘルドをチェックし、本数を揃え、
本数を書いておく。
こういうことが、大事なんだよ。 特に、つぎ使うときに。
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ワイヤーヘルドを通して綜絖枠にとめる金属の板の棒は、ロット棒という。
ロット棒が抜けないように、こんな風に止まっている。
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ちなみにろくろはこんな感じ。 2段です。
綜絖は、あとはタイアップすればいいだけだ。 つまり、踏み木に縛りつけるだけ。
経糸は、綜絖に通し、次に筬に通し、千巻きにくっつければ織り始められる。
そろそろマジで間に合わなくなりそうだし、
綜絖通しとかムカデとか、なんとなくアップしたことがあるので、
そこらへんの話は省略させていただきます。
ああっ!? 緯糸 (よこいと) を木枠に巻かなくてはいけないっ!!
(糸繰り、苦手です…。)
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