深井看護医学ゼミナール

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1定点医療機関当たり新型コロナウイルス感染者数・特別編(with溶連菌)

2024-01-01 00:58:28 | 日記

*R5・12月29日(金)は、厚生労働省からの全国の定点医療機関

当たり新型コロナウイルス感染者数の発表がありませんでした。

定点把握は、次回は年始となります。

それ故、今回は「特別編」として「コロナウイルス」と「溶連菌」

について書きます。

コロナ新変異ウィルス「JN.1」検出急増、年末年始に感染対策を

新型コロナウィルスの「JN.1」と呼ばれる新たな変異ウイルスが

世界的に拡大し、日本でも広がりを見せている。

WHOは、ほかの変異ウイルスより重症化のリスクが高いという

報告はない、としているが、

専門家は「JN.1の割合が増えている国の中には感染者数が

急増しているところもある。

国内でも感染者が増えることを想定し、対策をしてほしい」と

話している。

日本国内でも11月頃から増加、検出割合が31%に急増

新型コロナウイルスの「JN.1」は、オミクロン株の1種で、2022年に

国内で広がっていた「BA.2」系統のウイルスがさらに変異したものだ。

世界各地でこの変異ウイルスが検出される割合が急増していることから、

WHOは、12月18日に「VOI=注目すべき変異ウイルス」に指定した。

日本国内でも11月頃から増加し、国立感染症研究所によると「JN.1」が

検出される割合は12月3日までの1週間で11.6%であったが、今週の

時点では31%に急増していると推定される。

新たな変異ウイルスの特徴について、WHOは免疫を逃避する能力が

高まっている可能性があるとしている一方、入院や重症化のリスクが

高くなっているという報告はない、としている。

アメリカで新規感染者の4割余、41か国から検出報告

新型コロナウイルスの「JN.1」と呼ばれる新たな変異ウイルスは、

アメリカで新規感染者の4割あまりを占めるなど、海外でも流行

していて、WHOは本格的な冬を迎える中、今後も感染の増加が

予想されるという見方を示している。

アメリカCDC=疾病対策センターは、12月23日までの2週間に

新型コロナウイルスに新たに感染した人のうち、およそ44%が「

JN.1」に感染しているとする推定を発表した。

前の2週間と比べると20ポイントほどの増加で、検出される割合が

急増している。

WHOによると、「JN.1」はアメリカだけでなく、フランスや

シンガポール、イギリス、スウェーデンなどでも検出が相次いでいて、

12月16日時点で、41か国からこの変異ウイルスが報告されていると

いうことだ。

WHOは「JN.1」について、「本格的な冬を迎える中、感染の増加を

引き起こすとことが予想される」という見方を示している。

専門家「年末年始に感染者増加を想定すべき感染対策を」

海外の感染状況に詳しい東京医科大学のA教授によると

「JN.1」が増加しているアメリカやヨーロッパでは感染者数も

急増している国もあるということだ。

これについてA教授は、「呼吸器の感染症が流行しやすい冬に

入ったことや、クリスマスの休暇で人の移動が多かったこと

だけでなく、JN.1が増えていることが影響している可能性がある。

一方、季節性があまり影響しないシンガポールでもJN.1の増加に

伴い感染者も増えているので、より多くの国や地域に拡大する

ことを懸念している」と指摘している。

その上で、「新型コロナが[5類]になって初めての年末年始で、

人の移動も多くなるとみられ、国内でも今後、感染者が増加する

ことを想定すべきだ。

混雑した場所ではマスクをしっかりすることや、換気を十分に

行うこと、体調が悪い場合は自宅で療養するといった対策を

とって、年末年始を過ごしてほしい」と呼びかけている。

大人でも感染する「溶連菌」合併症の恐ろしさ

喉の炎症や発熱などを引き起こす、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

(溶連菌感染症)が全国的に広がっている。

東京都は12月21日、感染症法が施行された1999年以降初の

「警報」を発表した。

溶連菌感染症といえば、おたふく風邪や水疱瘡のような

「子どもの病気」のイメージがあるが、実は大人もかかる

ことがある。

重篤な合併症に苦しんだ男性のケースから見えた、溶連菌の

意外な”恐ろしさ”とはどのようなものなのか?

メディア業界で働く40代男性のBさんは、ある日の会社帰り、

突然足に強烈な違和感を覚えた。

「なんだろう?足動かねえ・・・」、仕事で疲れているのかなと

思ったが、痛みが強くなった為、タクシーで帰宅。

家に着いて靴下を脱ぐと、ポツポツと膨らんだ無数の赤い発疹が

両膝下に広がっていた。

翌日になると、足首周辺の発疹同士がつながり、皮膚はゾンビの

ように紫に変色していた。

しかも足全体がパンパンに腫れ上がり、立っているだけでもしんどい。

何が起きているのかさっぱり分からなかったが、間違いなく異常事態

だった。

すぐに自宅近くの病院を受診、その際、「関係があるか分からないん

ですけど」と前置きしつつ、数日前に4歳の娘が溶連菌に感染したことと、

自分も風邪気味で喉が痛いことを伝えると、溶連菌の迅速抗原検査が

施された。

結果は陽性だった。

車椅子に乗せられて腎臓内科へ

医師には「溶連菌感染と、今の足の状態は関係があるかもしれない」と

言われたが、町のクリニックでは手に負えないということで、総合病院の

皮膚科を紹介された。

そこで疑われた病名は「IgA血管炎」。

車椅子に乗せられたBさんは、なぜか腎臓内科へ運ばれた。

IgA血管炎とは、IgAと呼ばれる抗体が関連した、免疫異常疾患だ。

毛細血管に炎症が生じることで、皮膚の紫斑(皮内や皮下の出血を伴う

紫色の斑点)、関節痛、腹痛などが引き起こされる。

特に、毛細血管が数多く集まる腎臓はダメージを受けやすいため、

腎障害も代表的な症状の1つなのだという。

腎障害が重症化して腎不全に陥る最悪のケースを防ぐため、免疫

システム自体を抑制するステロイド薬の治療が始まった。

両足に広がった発疹は、2週間ほどで消えたが、何カ月もの

投薬治療による副作用は深刻だったという。

「食欲が止まらないから腹は出るし、顔もまんまるにむくんで、

いわゆる”ムーンフェイス”状態。

ぶくぶくに太りましたね」(Bさん)。

そしていざ薬の服用をやめると、前回の発症から4ヶ月後に再発。

例の発疹が、今度は太ももまで広がり、またステロイド薬に頼る

ことに。幸い、その後は再発せず、薬の服用もやめられたが、

現在も3か月に1回は血液検査に行き、経過観察を続けているそうだ。

溶連菌は「人食いバクテリア」という別名も

Bさんの体内で厄介な病の引き金を引いた可能性のある溶連菌だが、

一体どのような菌なのか 。

子どもは免疫力が不十分なため、感染する可能性が高く、その子どもから

大人は感染するケースが多いと言われている。

一般的には、親や学校の先生が多いというデータがある。

ところが、最近の感染者には独身者や学校の先生以外の職業の方も

多く含まれている。

理由は大人の免疫力の低下にあるのではないか、と推察されている。

それ故「劇症型溶連菌感染症」が増加する可能性がある。

「劇症型溶連菌感染症」は、致死率30%と言われ、発症後数時間で

死亡するケースも珍しくない。

まさに「人食いバクテリア」である。

ただ、感染ルートが傷口から筋肉や血液中に侵入した場合であるため、

飛沫感染などのケースとは、別のものと考えて対処すべきである。

それよりも警戒すべきは、合併症の存在である。

溶連菌感染後の免疫異常により、関節や心臓に炎症が起きる

「リウマチ熱」や、血尿やむくみなどが現れる「急性糸球体腎炎」に

陥る場合がある。

BさんがIgA血管炎を発症したのも同じケースだと考えられる。

感染した場合は抗菌薬が有効で、合併症のリスクを下げる効果も

あるので病院で処方してもらうとよい。

溶連菌に感染しないためには、うがい、手洗いやマスク着用を徹底

したり、免疫力を高めるために食事や睡眠をしっかりとったりする

基本的な対策しかない。

「子どもの病気」と侮らず、大人でも体調管理に気をつけるべきである。

 

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