野球小僧

落合派閥刷新

中日ドラゴンズは10月1日に、前監督の森繁和シニアディレクター、編成部の友利結国際渉外担当、高柳秀樹プロスカウト、垣内哲也プロスカウト、長嶋清幸プロスカウトと今季限りで契約を満了し、来シーズンの契約を結ばないことを発表しました。

矢野球団社長らとの会談後、森さんは「社長とはいろいろな話をさせていただいた」とだけコメントし、後にしました。矢野社長は「長い間、ドラゴンズのために、監督を含めて仕事をしていただいて、ありがとうございましたという思いです。外国人を含めて、いい選手をとっていただき、育てていただいた。今回契約を打ち切ることにしましたが、ありがとうございましたと話をしました」と森さんに感謝の気持ちを語りました。

森さんは、落合博満監督が就任した2004年からピッチングコーチ、ヘッドコーチなどを歴任し、4度のリーグ優勝、1度の日本一に貢献し、2011年に退団。谷繁元信監督になった2014年からもヘッドコーチを務め、2017年から2シーズンは監督を務めました。

また、中南米(特にドミニカ共和国、キューバ)を中心に太いパイプを持ち、これまで優秀な外国人獲得に関わった手腕が評価され、2018年で監督退任後はシニアディレクターに就任。外国人選手の獲得調査や、トレードなどへ向けた調査を担当し、編成面でチームを支えてきました。

最近は、友利さんを国際渉外担当として米国に派遣したりして、米国にも選手獲得ルートを構築してきており、コストパフォーマンスに優れた、優良な(2年目以降は高額な有料)外国人選手を獲得し、ドラゴンズの戦力になったきただけに、森さんと友利さんの退団には編成面をつくり直さなければいけなくなりますので、正直不安です。

面倒見の良さから入団後も外国人選手たちに慕われており、契約延長交渉をまとめてきたのも森さんでした。折しも、このオフはビシエド選手以外の4人の外国人(育成契約のA・マルティネス選手を除く)の契約が切れます。特にリリーフで活躍したロドリゲス選手とR・マルティネス選手はMLBや、何でも欲しがる某球団を筆頭に狙われているようです。そんなところでの残留交渉も難航必至が想像できます(R・マルティネス選手はキューバ政府との契約です)。

友利さんは2006年に当時バッテリーチーフコーチだった森さんが、監督の落合さんに獲得を進言して、ドラゴンズに入団。2007年オフに引退後、2014年からピッチングコーチに就任し、2017年シーズン途中から兼務していた編成部(国際渉外担当)専任になっていました。

高柳さんは、現役引退後、福岡ダイエーホークス、三商虎隊(台湾)、千葉ロッテマリーンズでコーチなどを務め、2005年から2011年までドラゴンズでコーチを務め、2013年オフから2017年までコーチに就任していました。2018年からコーチを退任し、編成部所属となっていました。

垣内さんは2010年にドラゴンズのコーチに就任。しかし、2011年限りで退団。2014年2月1日付でGM付関東地区担当調査役として、ドラゴンズに復帰しています。

長嶋さんは1991年にトレードでドラゴンズに移籍。1992年オフに移籍し、1997年に引退。2003年まで阪神タイガースでコーチを歴任し、2004年から2006年までドラゴンズのコーチを務め、2014年よりドラゴンズのコーチとして2018年まで就任し、2019年は編成部に所属していました。

また、森さんらの退団前になる9月28日には小笠原道大二軍監督、森野将彦二軍バッティングコーチ、石井昭男二軍バッティングコーチ、田村藤夫二軍バッテリーコーチと来季の契約を結ばないことを発表しています。

小笠原二軍監督は北海道日本ハムファイターズから2006年オフに読売ジャイアンツにFA移籍。2013年オフにジャイアンツから事実上の構想外となると、当時監督だった落合さんの計らいもあり、FAでドラゴンズに移籍してきました。ちなみに、ファイターズ時代には落合さんと共にプレーしています。

森野コーチも落合監督の指導の下で猛練習して素質を開花し、中心選手として黄金期のチームを支えてきました。2017年限りで現役引退し、昨シーズンから二軍打撃コーチに就任していました。

田村コーチは2007年から落合さんの下でバッテリーコーチに就任し、日本一や2度のリーグ優勝に貢献しています。2011年限りで監督を退任した落合さんと共に退団し、2017年に復帰していました。

石井コーチはスカウトから2017年オフに2001年以来17年ぶりにコーチに復帰していました。

石井コーチ以外の森さん、友利さん、高柳さん、垣内さん、長嶋さん、小笠原二軍監督、森野コーチ、田村コーチらに共通するのは落合さんと結びつきが強く、落合派閥とも思われていることです。つまり、球団は落合派閥の刷新に踏み切ったのだと思えます。

ただ、森のコーチはドラゴンズ一筋で21年間プレーしたスター選手でファンの人気も高く、今年は根尾選手に遅い時間まで練習指導していたというニュースもあり、指導者として経験を積み、将来の監督候補とも見られていただけにわずか2年での退団は予想外でした。

さてさて、「オレ竜」への決別は吉と出るか、凶と出るのでしょうか。

今年、沖縄キャンプで買った、森さんのサインです。ドラゴンズともお別れとなってしまいました。

コメント一覧

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eco坊主さん、こんばんは。

Gはまだ試合が残っていますので、これから先はまだ分からないですね。

しかし、ある程度予想したことではありましたが、森野コーチまでとは。

続いて、退団する奈良原コーチは痛いです。今年、これだけの堅守だったのには、奈良原コーチの手腕が大きかったと思うのですが。

直接の落合派閥ではないでしょうけど、トリとなったのが松坂選手の退団でした。昨年、ナゴヤドームで買った、松坂選手のユニフォームは一回着ただけで、お別れとなってしまいました。
eco坊主
おはようございます。

森野コーチまで退団ですか~
確かに後の監督候補だと思っていたのですが・・・
「オレ竜」だろうが「小笠原流(華道か!?)」だろうが「貴様派」だろうが何でも受けて跳ね返しますぜ!@兎

うちは堂上コーチと吉原コーチと内田コーチだけかなぁ~
内田コーチは痛いなぁ。
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