MLBもそろそろキャンプが始まる時期になります。MLBのキャンプはチームによって多少の違いはあるものの、2月10日頃からピッチャー陣が始動し、野手がそろうのは20日頃です。日本は2月1日から一斉スタートですから、日本に比べてのんびりしているように思えますが、MLBのキャンプには基本的に休養日がありません。2月下旬から3月いっぱいのオープン戦の期間まで大体40日ありますが、この間に完全オフとなる日は一日あるかないかになります。日本のキャンプは大体4勤1休(中には6勤1休)ですから、キャンプ中に3~4日は休養日があります。
そうは言っても、いきなりキャンプに突入するのではなく、それまでの間はキチンとトレーニングを積んでいます。イチロー選手などの日本人選手のニュースを目にすることがあると思いますが、個人個人で長い自主トレを行っています。
例えば、現在オリックスバファローズの田口壮二軍監督が現役の頃、12月にアリゾナでの合同トレーニングに参加したそうです。練習は月水金の3日で、楽勝と思っていたそうですが、とんでもなかったようです。
トレーニングは朝6時から始まり、最初は痛めたところの治療がてらのストレッチを含めた、ウオーミングアップをみっちりとやります。その後、ウエートトレーニングをたっぷり行い体力強化をします。それからバッティング、キャッチボールなどです。そうこうしているうちにお昼になって、練習終了とのことです。そこから、ランチタイムもそこそこにゴルフだそうです。
また、週3日のうち一番恐怖の日となっていたのがランニングデーの金曜日だったそうです。短い距離のダッシュを延々、1時間半ほど続けるそうですが、インターバルはたったの30秒。洋の東西を問わず、体力をつけるための基本は走ることなのです。
他にも、中南米諸国で開催されるウインターリーグに参加している選手も多くいます。
ただし、やっぱりキャンプの練習時間が短いのです。
特にピッチャーの全体練習時間は短く、グラウンドに姿を見せている時間は1時間にならない場合もあるようです。日本ならば一日8時間、夜間練習を入れれば10時間近く練習するチームもあります。
ただ、これは全体練習の時間であって、個人練習の時間は別です。結果を出さなければ生き残れないのは、MLBでも同じことです。ミーティングを含む全体での練習は短いが、個人で考えて練習をするという放任主義の世界でもあり、やらなければ、自分に別の意味で跳ね返ってくるのです。ですから、自分自身で何が足りないのかを考えて、練習をするのです。この辺は、日本なキャンプとは大きな違いでしょう。
また、ピッチャーは球数制限があるため、日本のように100球、200球と投げることはなく、30球程度で終わらせますので、時間も短いということもあります。
また、グラウンド設備も違います。専用の敷地内に4~7面のグラウンドがあるのが普通で、一つずつのグラウンドも広いそうです。ですから、ブルペンの数も多く、一度に多くの選手が投げることもでき、異なるメニューを一気に消化できるのも、効率の良い時間短縮につながっているそうです。
また、試合に比べて練習ではチームに資金が入らないこともあり、練習の期間を短くして、野手キャンプインの一週間後くらいにはオープン戦を始めるというスケジュールを取っているそうです。
MLB選手はオフにはボールやバットを握らないというのは、一部の選手に限られ、完全に野球から離れている選手はほとんどいないと思われます。
最近は日本でもオフ間のトレーニングはほとんど休みなしに練習するようになったと思います。この辺もMLBの影響が少なからずあるように思えます。
日本プロ野球のレベルアップとともに、選手寿命が延びるという点でも好ましい傾向かも知れません。
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