囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

「思い上がり」に喝 8

2020年06月26日 | 雑観の森/心・幸福・人生

 
 
悪政をチクリ皮肉る ~ いっこくものには付き合いきれず の巻】

 


江戸の終わり。

禅画で名高い仙厓和尚が

故郷・美濃にある庵に住んでいた頃。

 

大垣藩の政治が大いに乱れ、

どのように役人を変えても

さっぱりよくならない。

それどころか、悪化の一途である。


これを見た和尚は

 よかろうと思ふ家老が悪からう
     元の家老がやはりよかろう

と、狂歌を詠じたところ

それを聞きつけた家老が大いに怒り、

和尚を国外放逐する、と決めた。


すると和尚は

 傘(からかさ)をひろげて見れば天が下
     たとへふるとも蓑(美濃)は頼らじ

と、詠み、飄然として去っていった

と伝えられる。

 

 

 

 


仙厓義梵(せんがい・ぎぼん、1750~1837年) 臨済宗古月派の禅僧、画家。禅味溢れる絵画で知られる。奔放な生き方で知られ、狂歌も多く詠んだ。福岡の名刹「聖福寺」の住職を務め、文人の間に当寺の知名度を上げた。 

 

 



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