囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

「思い上がり」に喝 6

2020年06月24日 | 雑観の森/心・幸福・人生

 

小心翼々と 細かい心配りと ~ 希代の英傑は いかにしてなったのか の巻】

 


天下人・秀吉は、見かけは自信にあふれた大人物に見えても

その実は、小心翼々とした心遣い・心配りのヒトであった。

 

ある日、黒田如水に、こう語った。

「自分は足軽から始め、

一心に努めたら足軽頭に取り立てられた。

実にありがたいことと思い、さらに努めたら

また その上に取り立てられ

ついには姫路の一城を拝領するに至った。

 

一職をうれば一職、

一官を拝すれば一官、

いよいよ その職 その官が 心頭を離れず

ただひたすらに努めたばっかりで

ほかにはナンにもない

そう、嘆息した。

 

如水は深く感激し

「これは、誠によい教えを承りました」

と述べたという。


         ◇


小心翼々というのは

「詩経」にみえ、聖人君主として有名な文王の徳について

周公が語った言葉である。

 

「小心」とは、すなわち細心と同様、注意深いこと。

「翼々」とは、落ち度のないよう慎重であること。

小心は、小胆や小志とは全く別モノであり

モノゴトを大切に取り扱い

少しも怠慢のないココロをいう。

細かいことが、実は肝要なのである。


唐の「孫思ばく」もまた

「胆は大ならんことを欲し、

心は小ならんこと欲す」

と断じている。

 

この区別を取り違えている現代人が増えている。

これをすなわち乱世。

後世の人々は、そう呼ぶのである。

 

 

 

 

 

 

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
コメント欄は「ひと休み」させていただいています
当ブログはリンクフリー、記事の「引用」も自由です
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。