【「仏光寺本廟」 ~ 境内参拝自由の愉しみ の巻】
粟田神社の石段下から、また少し東。
住宅地に囲まれるように建つ。
明治期に建築された唐門をくぐる。
下京区高倉通にある真宗仏光寺の別院で、
「東山廟所」とも呼ばれている。
宗祖親鸞の遺骨を納めた本堂がある。
境内の西に広い墓所が広がる。
東山山麓を俯瞰すると、
少し南には東大谷祖廟(東本願寺)が、
清水寺近くには大谷本廟(西本願寺)がある。
巨大教団のひろびろとした墓地である。
特に西大谷から清水寺にかけてが
北の蓮台野(れんだいの)、西の化野(あだしの)
とともに古くからの埋葬地、鳥辺野(とりべの)で
斜面一面に墓地が広がっている。
都市の喧騒とは無縁で、静寂そのものの。
どの季節にあっても、一人歩きに相応しい。
光と影、そして風の匂いが、散策のともだちである。
鳥辺野 平安京の三大葬送地の中で最大規模。京都では古くから遺体を野ざらしにしてあの世へ見送った。そのまま朽ちるに任せる風葬で、「鳥葬」とも呼ばれた。平安京の人口は12万人強。葬送地は近隣の洛外に求められた。鳥辺野の入口、あの世の入口「六道の辻」は祇園にある。
関連記事
溽暑の京都をゆく 2 (2020/08/10公開)
冥界をゆく (2020/03/16公開)
★コメント欄は「承認制」ですが
連絡を承る目的で使用しています
公開・返信は一切行っていません
大変恐縮ですが、ご了解ください