【わたしの「おうち生活」
~ コロナ共生時代のなんちゃって近況報告
♪ 古い人間とお思いでしょうが……】
大阪府高槻市中心部には
大手書店の支店がいくつかある
週に何度かは立ち読みに行く
それと同じくらいに
古書店にも顔を出す
ベストセラーは買わない
話題の書も買わない
買うのは9割が古書である
十数年前の東京単身赴任では
神田のまちに世話になった
この十年余りは
京都の古書店巡りを復活させ
そして普段は高槻市内の何店を
うろうろしている
宝の山のワンダーランドたる
昔ながらの古書店は
随分減ったものだが
その代わり、このごろは
大手古書チェーンがある
値打ちの分かった古書店主と違い
中身をまったく吟味することなく
パッケージの善し悪しのみで
ほぼ機械的に値を付けるから
ときに、とんでもない希少本が
二束三文で売られている
当方のような者には誠に有難い
問題は、どの店に「掘り出し物」があるかだが、
一度店内を一巡すれば、だいたい見当が付く
何店かリストアップし、月1ペースで訪れると
ときに〝宝石〟が無造作に置かれていてドッキン
良い古書を見つけるには
穴場ようの古書店を地道に回るのが最良だが
ほかにも手立てはある
一つは、いまはネットのなかに膨大にあるし
もう一つは、図書館の書庫、保存倉庫に埋もれている
「除籍済リサイクル図書」にも掘り出し物がある
探索する過程そのものが楽しみであり
〝財布にやさしいお求め品〟である
おかげで古書は増える一方で
捨てられないズボラ性格だから
お客さまをおうちにお招きできない
断り切れない場合のみ
奥の部屋に移動するのだが
3カ月もするとまた
ひどいことになる
コタツ・ミカン・ネコで
寝て起きて寝て起きて
古書をパラパラめくって
お気楽ブログを書いて
昭和歌謡を聴いて
時代劇を見る
そんな「おうち生活」も
コロナのせいにしておけば
罪悪感が薄れていく
ご無事でなにより重畳である
きょうもまた暮れ行く