囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

〝碁敵は憎さもにくしなつかしさ〟

2023年05月17日 | 雑観の森/芸術・スポーツ

 

 

【ザル碁ヘボ碁あるある / いにしえの川柳、狂歌から】

 

碁の古川柳の白眉です

ヘボ同士の気の置けない関係を

一行で見事に表現しています

 

そもそも

「おい、おまえ」といえるような関係

つまり何をやっても赦されるような

ズブズブの間柄なんてものは

そうあるものではありません

 

「さん」付けで呼びあう浅い関係など

しょせん〝知り合い〟であって

〝友〟とまではいえません

囲碁同好会の知り合いなら

当然〝待った〟はご法度です

 

大岡政談を描いたTVドラマでは

大岡忠高(忠相の父=片岡千恵蔵)と

村上源一郎(忠相配下同心=大坂志郎)の

ヘボ同士の縁台将棋を想い出します

〝待った・待てぬ〟の他愛のない口喧嘩は

こういう条件においてのみ赦されるもの

 

碁でやり込められたとき

ヘマをして負かされたとき

悔しくてしょうがないのですが

ニ、三日も顔をみないと

だんだんと寂しくなるのです

 

碁好きの愛憎の不思議が

ギュッと詰まっています

 

 

注:碁敵(ごがたき)とは「碁の好敵手」の意味。川柳は落語「笠碁(かさご)」のまくらにも使われる。登場人物は、旧知の隠居仲間。人生の悟りを得る頃になっても、見苦しい振舞い(待った・待たぬ)のやり取りがあり、碁の魔力がなんたるかを見事に描いている。

 

 

 

 

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