東京に着いてまず行かねばならぬところがあった。
先ごろ亡くなられた、赤瀬川原平さんの展覧会が千葉市で開かれているというのだ。
ダダの作品や、戦後のネオダダの作品の現物を見るというほど無意味なことはない。
だって、偽千円札の実物とか、宇宙をカニ缶で梱包するとか、そういうのを現実に見ても意味がないですよ。
しかし、原平さんの足跡(嫌なことばですね)を、見ておくべきだと思った。
しかし、読売アンデパンダン展やハイ・レッド・センターの昔、
70年代の櫻画報やその後のトマソン観測から路上観察学のことはたいてい知っている。
ぼくは都内のホテルに泊まっていた。しかし、原平展は千葉市である。
とりあえずは、東京駅まで出てそこから快速に乗らないといけないのですよ。
東京駅から千葉市まで、快速で30分(!)。疲れました。
千葉市の駅からは遅くて高いモノレールに乗らないといけなかったし。
まあ、館内は当然撮影禁止だけど、撮影禁止という立て札の写真を撮ることはできないかと迷ったのだが、
カメラを持たせるととたんに小心者になってしまうぼくは、ちょっと二の足を踏んでしまったのである。
せめて受付の女性の写真とか、あー、考えただけで冷や汗が出てきます。
会場近くでほんの少しだけ撮影。
車いすユーザーにとって慇懃無礼なスロープを発見。
そこまでいかなくても……、
車いすユーザーの根性を鍛えるスロープを発見!
重いコンダラですね。
この斜め虎縞の駐禁の石もなんか、うさんくさそうです。
で、申し訳ない。赤瀬川原平展関係の写真はこれだけなんです。
さて、日は変わり子規庵を目指して日暮里まで行きました。
日暮里には、まだ江戸があるのだろうか……。
こんな建物を見つける。どうってことないかもしれないけど、少なくともバブル以降に建てられた真新しい安っぽい建物の中にこういうのを見つけると思わ
ずシャッターを切りたくなりますよ。
元は何かの商店でしょうか? 玄関はどこ?
茶色との縞模様、この戸袋のデザインなど捨てられませんな。
よく見かけはするんですが、この突出した3階部、いったい何なのでしょう?
この建築の右隣は、古い建築を壊してしまい、土地の税金対策として駐車場スペースとなっています。
密接に隣接した建物の一方を壊すと、得てして原爆タイプが現れるものですが、そうじゃなくても、
このコンクリートブロックを普通に積んだだけの横壁、なかなかいいですね。
結婚して、新婚時代も終わり、朝、ノーメイクの寝ぼけて疲れた嫁の顔を見て、百年の恋が冷めるような思いです。
手前の建物はリフォームした後ですが、奥のモルタルの建物、2階へと至る階段のねじれ具合、なかなか味があります。
無意識にアートになってしまっている建築ってすてきですよ。
日暮里の証拠。電柱に「羽二重団子→」という腹巻き看板があります。
どうってことない建築ですが、今回の撮影旅行で意識したことがあります。道に面した角は、その建物ごとに実に工夫されているのです。
角物件
と私は名づけました。
この写真は、角物件としては、無難な方ですね。角を切る形でいびつな土地の形になるので、奇妙な形の建築物や道路上のオブジェが生まれるので
す、角物件には。
洗濯物が干してあります。これ以上、この建物をとるとやばいと思ったので、そそくさと子規庵を目指しました。
車が停めてありますね。まあ、そんなことは関係なく……。このタイル張りの比較的新しい建物の、この車の横の凹状の壁は何なのでしょうね?
右の方に回ってみました。
駐車場はもっと右の方にあるから、駐車場でもないし。
換気口があるけど、厨房のようなものでもない……。
結局正体不明の凹壁でした。
ちょっとおもしろい形の建築物をいくつか……。
1枚目。右の方のコンクリート建築、微妙にアートしてますな(笑)。
2枚目。写真の取り方も下手なのですが、確かに実物を見ても変な屋根の形。
トタン屋根の上に斜めに瓦屋根が乗っかってるような作りでした。
3枚目。左の白い建物の角が鋭すぎる(笑)。一種のカミソリ建築ですかね?
(つづく)