昭和建築学会


昭和の建築物や路上にあるオブジェなどを中心にご紹介します。

昭和建築学会 第101回 旧吉原(千束三丁目、四丁目)の早朝 その2

2016年04月14日 | 建築

吉原、続きです。

 

 

かなりのカミソリ建築です。

 

 

なんか独特の空間を作ってます。正面の戸と中の戸が平行じゃないし、

左の壁も絶妙な角度でしかもエアコン室外機……。

 

 

かわいい原爆タイプです。

 

 

なんと脆そうなブロックの壁。

 

 

地域を応援、

雇用をふやす

ここは吉原~♪

 

 

またもや理解に苦しむ物件。木の棒が突き出てるのはいいのです。旗を立てたり、ちょうちんを吊したり……。

で、そもそもなんのための木造? 元はやっぱり窓で、それを木の板で蓋をしたのでしょうか?

 

 

全景はこうなんです。お寿司屋さんだと分かっても、謎はそのまま……。

 

 

出たー。こういうのをヤンキー系といいます。

とにかく目立ったらいいという建物。

 

 

吉原にホテル、しかもバストイレ付き。

日雇いの人が泊まる宿泊所ですかね、結局は……。

 

 

吉原のソープ街。見た目、案外地味で小汚い。

それより電線の多さにびっくり。

 

 

秘書室……、特に脳と股間を刺激するネーミングでもないですね。

 

 

ほとんど同じ場所で撮影。

吉原の名前が書かれているのがいいですね。

 

 

純粋階段、と言っていいのかな・・・。この板、元は掲示板?

 

 

やっとまともなネーミングのお店を見つけた。

 

 

大事なことなのに、小声で呼びかけてるような看板。

 

 

ここは千束四丁目。

 

 

マンションホテル!

日払い、週契約、半月契約、1ヶ月契約……。

これは、マンションとかホテルの類じゃなく、ドヤの類。

家出してきた女の子や、DV男から逃げて来た女性が泊まるのでしょう。

 

 

振り向けば、ホッとする、東京の地道。

 

 

公園のトイレです。ふくろうかわいいな。

 

 

わけの分からん遊具。

 

 

あー、やっぱり火をたいて酒を飲む……、場末ですな。

 

 

これも、先ほどの女性用のドヤの類。

コインランドリーつきだ……。

 

 

おー、前回の冒頭で見かけた看板、「ここ←」とのこと。

 

 

正面から。なんか、もう少し緊迫感が欲しいな。いちおうお医者さんなんだし。

 

 

久々にエイズという文字を見た気がします。

 

 

やっぱり、婦人科診療はおこなってません、とのこと。

 

 

見た目端正なお家ですが、電飾つきの看板跡は隠せませんな。

 

 

ちょっとだけ色気出して、ブロックがアートしています。

 

 

前回看板を見つけた、吉原神社 みっけー。

 

 

なんかやっぱり派手ですな。

 

 

特に意味はないですが、真新しい漫画雑誌を境内で見つけました。

「他人の不幸で大いにワロタSP」 意味深ですな。

 

 

写真はとったものの、なんの図だったのでしょう?

「ま」の字がなんか嫌だ。

 

 

名句です。

 

 

ご神体は弁天様・・・。弁天といえばやはり赤が似合うかな。

 

 

もうこれは、廃屋でしょうと写真をバシャバシャ撮っていたら、

おじさんが出てきて新聞とってゆきました。

 

 

60分200円 まあそんなところだろうけど、「オールタイム」というのがよい。

 

 

なんのお店かな? 品良く建ってたので一枚。

 

 

女性用ドヤ。

 

 

またレディスクリニック。ここは婦人科もやってるぞ。

 

 

地図だと思ったら、それはおまけ。写真スタジオの広告、しかしこういう広告も吉原ならでは。

 

 

30分300円 高い! さっきのオールタイムの方が良心的。

 

 

六月花嫁、なんか演歌的なお名前のお店ですね。

それに無用門ついてるし。

左彼方には、「ドンキホ!テ」、大阪のお店?

 

 

ただの町のそば屋さん。カツ丼900円は高いなあ。

そば550円も安くない。

 

 

これはストレートに美麗物件。

 

 

私有地の限界いっぱいいっぱいに立てられている涙ぐましい建築。

 

 

ついに、逆コースから歩いてきて吉原大門に到着。

吉原大門、分からない人は落語聴いてください。

 

 

古いお宅のようですが、営業中のお風呂の店。

ソープランド街にして、お風呂の店とは……。

 

 

吉原といえば、この店の天麩羅と桜(馬肉)

二階部、バルコニー風にしてバルコニーじゃないですね。

 

 

4円パチンコの看板がなけりゃ、「4倍遊べる」の意味は不明になっちゃいますね。

 

 

先ほどいった、桜鍋の店。

 

 

しかし、年寄おおいですな。(笑)

 

 

また天麩羅屋さんに戻ってきました。

 

 

いせや本店、名前を覚えておいて損はないですよ。

 

 

ぎりぎり私有地内にちんまりおさまった室外機。

ここの家の主はかなり神経質なのかな。

 

 

空き瓶のケースに台をつけることもないと思いますが。

植木鉢にも台ついてる・・・。

 

 

普通のお肉屋さんの造りの店で、馬肉売ってる店もあるんです。

 

 

いつの間にか、千束から遠く離れてしまいました。

次の写真、注意。

 

 

消化器は入ってない、のだそうです。これ、トマソンですよね?

 

 

黄色い柵がきれい、後付けの納屋もいい感じ。

お隣、家壊しちゃったんですね。

この手前の石、丸すぎないか?

 

 

立入り止、と言われても……。

 

 

こんなガードレール作っちゃうから、オブジェみたいなのが集まってくるんですよ。

 

 

ここまで、ガードレール作る必要はあるのか?

 

 

でたー、共産党の事務所だー。

2階は麻雀屋だー。

 

 

これも奇妙な一画。何か植わってるからトマソンではないしね。

 

 

まただ……、

 

 

これなら、電柱の足元工事中と分かるが。

 

 

端正なお家。洋風の薄いグリーンの窓枠が美しい。

 

 

お風呂屋さん。下町だから朝からやってないかなとおもいましたが、やってませんでした。

 

 

えらく健全なお風呂。ここまで来て、お風呂とは銭湯の意味で使われるように。

しかしですな、スーパージェットバスは女湯にしかありません。疲れた泡姫たちが入るのでしょうか?

 

 

一見、びびりました。

魔法瓶売ってるのは分かるけど、この怪しい店構えと菱形のマーク。

 

 

ソープ街とそんなに離れていないのに、中学校がありました。

都会には、遊ばせておく土地がないのですよ。

 

とまあ、吉原の旅を終えましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


昭和建築学会 第100回 旧吉原(千束三丁目、四丁目)の早朝 その1

2016年04月12日 | 建築

以前、北千住やら向島に行ったのだが、それらは元遊郭。

吉原は、現遊郭。吉原といえば、誰でも名前くらいは知っている。しかし、新宿やら六本木やらのほうが、おしゃれな風俗店が多いし、やっぱり吉

原は基本的に場末で古びていました。

 

 

僕が行ったのは、ちょうど酉の市(三の酉)の翌日。ごみだらけと思いきや、きれいにごみはまとめてありました。

 

 

まだ、あたりは薄暗いです。こういう看板を発見。

「働く女性」のための性感染症予防検査専門、と書いてあります。

その名も、新吉原会(暴○団の名前みたい)、新吉原診療所。

他の婦人科の病気は診てもらえないんですかね?

 

 

ちょっとおしゃれな住居を発見。

 

 

先ほどの建物の右?

 

 

南無阿弥陀仏?

 

 

神仏習合なのでしょうかね? 鷲(おおとり)の命を、神社で祀ってあったはず。

おおとり、だから「とりのいち」はさぞ盛り上がったことでしょう。

 

 

うん、まあまあという感じの角建築ですな。

 

 

ここは千束三丁目。

 

 

長國寺という立派なお寺。なんか、電気がこうこうとついていて、さっきまで祭りの後かたづけしてましたというところ。

 

 

少し歩きました。なんてかいてあるのかいな? 長國寺とは関係ないのかいな。

 

 

クイズ、二枚の写真の大きな違いをあげよ。

こたえ、一枚目はまだ信号に電気がきてません。二枚目ではきてます。

連続して撮ったのにいいタイミングでした。

 

 

鷲在山 長國寺。やっぱり神仏習合ですな。

 

 

人に聞かないと分からないのですが、ラブホがけっこうあったんです。

お客さんがチェックインして、ソープの女性を呼ぶというのはありなんでしょうか?

ホテル代、もったいないな……。

 

 

ぼけてて済みません。何気に赤の柵が曇った朝に映えていました。

 

 

さすが下町。1円パチンコの専門店、みのやさんです。

 

 

何か、怒ると怖いけど人情肌のおじさんがやってる紙屋さんってところ?

 

 

やっぱり、浅草は浅草。マイナーなお寺もたくさん……。

 

 

吉原の掲示板に、小学生の女の子が描いたかわいい画。

それと、児童虐待通報電話189……、悲しいけど現実なんです。

こどもがいるから働ける。

しかし、こどもが言うことを聴かないから叩いてしまう。

元夫からDVやストーカー行為を受けている女性も多いと思いました。

 

 

印刷屋さんなんですが……、

お寺のお布施だけでは食べていけないので、印刷屋さんをはじめたんでしょうか?

 

 

歩道からすぐ階段が続いています。一番下の階と歩道の部分が、

きわめていいかげん

に補修されてあります。

 

 

いいたいことは、分かりますが、これを書いたのは警察官じゃないと思うなあ。

 

 

先ほどの長國寺、寮完備なんだ……。

 

寮の部屋、見せてもらえるなら見てみたいです。

 

 

吉原は親切な町だなと思いました。

おしっこがたまってると、イザっていうとき(なにがイザだ!)出ないんです(笑)

よく見れば、酉の市につき、トイレの場所を書いた地図でした。

 

 

正体不明の看板。ひいき目に見て、カトリックのシスターによる、女性の悩み相談所? 

ただのつまらない飯屋かな?

 

 

何気に撮ったのですが、なんか半泣きになりながらやけっぱちでリフォームしているお家のようです。

三枚目。郵便受けがけなげですね。それと番地を書いた青い札も。

 

 

これは、バルコニーの部分が⊿になってる?

 

 

ここにもトイレマップが。

 

 

より詳しいです。

 

 

ここまでくると、かつて尿害に悩まされた過去があるような……。

そして、過去のある女性の働く吉原の町。

 

 

ん、なんだろう?

 

 

酉の市の時の臨時トイレのようです。

しっかり縛ってあるのが、台東区と市民の堅い信念を思わせます。

 

 

僕が命名した「解放区」という物件。ここもしっかり過ぎるほど、柵がみごとです。

いたずらで消されているところに、自由に言葉をいれるのも暇潰しにいいですね。

「(エッチなおねえさん)の柵内への連れ込みはご遠慮ねがいます」

場所が場所だけに、「連れ込み」という言葉によこしまなニュアンスが……。

 

 

託児所。ソープのお姉さん、こどもかわいがってあげてくださいね。

 

 

やっぱりあったサウナ。とにかく、肉体的にきつい働きをしますからね。

 

 

とりあえず、気になりました。元は何屋さんだったのでしょう。

隣家が取り壊され、この家も塗装をし直したのでしょう。

 

 

つっこみどころ満載。

まず、道路と玄関の戸の間が何ともいいようのない四角形。

玄関の庇の切れ込み具合なんてすごくいい。

通用口のブロック、かわいいな。

 

 

まあ、区役所と町総出でごみを集めたというところでしょうか。

弁天様を見に行きます。

 

 

なんと神々しい……。

やはり遊郭の四谷荒木町でも弁天様が祀ってありました。

女性の神様だから、色町にはつきものなのでしょうか。

 

 

しかし、弁天様のとなりには、このようなど派手なペイントが。

弁天様は若いころ、ぐれていてヤンキーやってたんでしょうかね。

 

 

吉原は、大戦で焼けています。名もなき遊女たち。身元不明性別女性、しか分からない

女性たちの墓。泣けます。

 

 

これは、不信心を咎めるのではなく、

足元が線香の脂だらけになるのを禁じたものでしょう。

 

 

ふうむ、吉原神社というのもあるのか……。

 

 

吉原の公園のといれは、外観も中もすごくきれいでした。

 

 

発案は悪くないけど、鯛焼はあんこだけの方がいいです。

 

 

迷子になる人、多いのかな……。

 

 

最初は、

「おひとりさま参拝順路」

と書いてあるのかと思いました。

つまり、その、ソープへきた「おひとりさま」にお店を紹介するところが矢印の先。

お酉様、とはだいぶ後になってから知りました。

 

 

実直そうな郵便うけですね。

古びた木もいい感じ♪

 

 

保育所。0歳よりお預かりします。

泣けます。

 

 

これも、すこし気になる物件。

 

 

元軒並みお店屋さん、飲み屋さんだったのでしょうか?

 

 

振り向けば、やや厚めのカミソリビル。

角の部分にシャッター! 角建築としても優れています。

 

 

この美容室に行くと、こんな大阪のおばちゃんみたいにされちゃうんでしょうか?

 

 

これも、つっこみどころ満載。

青いトタン、屋根のトタンがもう何ともいいようのない四角形。

しかも、こんなにうらぶれたところにスプレーの落書き……。

傾いた屋根に乗っかるバルコニー。

いろんなものが凝縮されてます。

 

 

正面から。

あらためて、屋根のいびつさを鑑賞。

斜め格子の窓(?)これは何なのでしょうね?

 

 

わずかばかり突き出た屋根(?)庇(?)なんで、瓦をのっけてるんでしょうか?

けど緑の格子と赤いたぬき、赤いポスト、いい感じです。

 

 

これもです。そもそも無用庇ですよ。

ひょっとして、その昔は、この屋根の下の細い窓から、女性が「おいで、おいで」していたのかも。

考えすぎ(?)

 

 

堅牢無骨な角物件。人にたとえれば、すごく屈強な土木作業員。

 

 

落書きのニューウェイブでしょうか。ただ、下手なだけでしょうか?

 

 

また戻ってきてしまった。

 

 

おひとりさま歓迎♪

 

 

「婦人物」という言葉に哀愁がありますな。

ジャケット、セーター、その他 ¥100

ジャンパー¥300

品が悪いとお思いの方へ。

衣料の激安店に行くと、確かに悪い商品は多いのですが、

丹念に品物を探すと非常にお得なお買い物ができるのだそうです。

 

 

吉原で、共産党を支持する人たちいるんですかね?

しかも、反戦ポスター。反戦では飯は食えないですよ。

「ふふふ、俺のテッポウも大きくしてくれよ」てなベタな客はさすがにいないでしょう。

 

 

重大発表。このような母屋のあとに継ぎ足した納屋その他の建築物を、

継ぎ足し納屋

と呼ぶことにします。

しかし、日本人の技術力には脱帽です。

 

 

ただのカミソリビルじゃない。

窓がない! なんかの塔としかいいようないです。

 

 

ああ、見ていてエクスタシーを感じます。

波形トタン、裸の鉄資材、それを縫うように走る塩ビパイプ……。

階段があるのでしょうが、斜めになっている波形トタン。

うーん、参りましたー。

 

 

洋食屋さんか何かでしょうか?

 

 

惜しい。とんかつ屋さんでした。このビニール庇ポップでいいな。

 

 

道に面した壁がキリコ物件となってます。そうして二階部がのぞいている。

みごとな造形美です。こういうのを見つけると町歩きはやめられなくなりますな。

 

 

テレビゲーム喫茶。テーブルがゲーム機になっていて、

今もインベーダーゲームやテトリス顕在なのでしょうか?

 

 

角建築。これは文句なしに美しい。

 

 

柵(というのか)の向こうは観葉植物、手前は手入れの整っていないプランター。

園芸間格差。

しかも、考えてみたら、この柵のある一帯、トマソンですよ。

 

 

怪しげな個人医院だけじゃなく、区立病院もある。人の情けにむせび泣く~。

 

 

ミ ですよね。

 

 

この、イーッとしてしまう尖った木、猫よけなんでしょうか? 

それとも、鳩よけ?

 

 

また、斜めの格子に遭遇。元飲食店の厨房に面した窓なんでしょうか?

 

 

この頑丈なコーン、誰がなんのために、というより、

そもそもどうやって折ったのでしょう?

フロイト的匂いのする吉原謎コーン。

 

(つづく)