この度は原因不明の急性硬膜外血腫の為、皆様方に多大なるご迷惑ご心配をおかけし沢山の公演を休ませていただき大変申し訳ありませんでした。 おかげさまで無事に退院することができました!
少し長くはなりますが、今回の一件を自分なりにまとめてみました。お読みいただきましたら幸いです。
10月22日、夜席である「浪曲の小部屋@百年長屋」に向けて、朝・床屋に行き、昼・さくら姉さんと稽古してから会場に行こうという事で、朝8時頃目覚めました。特に二日酔いもなく9時頃さくら姉さんにメール、10時頃、前日お世話になった生寿兄さんにメール。それでは床屋に…と思った記憶を最後に次に気がついたのは3日後、病院の集中治療室でした。病院で管を繋がれ、正直何が何か分かりませんでした。
あとで聞いたら、22日昼にいつまで経ってもやってこない僕を心配したさくら姉さんが見に来てくれて救急車を呼んでくれたとの事でした。発見があと1時間遅れてたら死んでたそうで、そうじゃなくても意識は戻らないかもしれない、言語しょうがいが出るかもしれない、死ぬかもしれないと危ない状態が何日か続いたそうです。
24日、さくら姉さんの呼びかけで意識を取り戻すことができました。病院ではじめて気がついた時には顔も腫れ、呂律も回らす「ああもう浪曲は無理だな」と一時は自分でも思いました。
集中治療室で8日間過ごした後、一般病棟で12日のリハビリ生活。このままでなるものかと浪曲の台本十数冊を持ってきてもらい、リハビリの先生にお願いして、浪曲を使ったリハビリをしていただきました。おかげさまで記憶も戻り、少し休んだらまた復帰出来るだろうという所まで戻る事ができました。
こんなに早く戻れるものかと思っておりましたが、どうも奇跡が奇跡を呼んだそうで主治医の先生も驚いておられました。
いざ退院となり…先生と話し合った結果。今すぐ復帰すると浪曲の大きな声が脳に圧をかけるので年内は休業。年明けまでは療養するようにとの指示がありましたので体調をみて復帰できたらなあとさくら姉さんと話しております。
声の方はおかげさまで元通りになりましたが、さすがに一週間寝たきりだったので足腰が弱ってしまったのでしばらくリハビリに励む次第です。日々回復しつつありますので浪曲復帰は確実に出来ると思います。
この度は本当にご心配をおかけしてすみませんでした。
数々のお仕事をくださりました諸先輩、関係者の皆様、本当に申し訳ありませんでした。
ちょっと休んだらまた復帰できると思います。一生懸命がんばります!どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。
最後に
さくら姉さん、助けてくれてありがとう。
あなたがいなければ死んでました。本当にありがとうございます。 生きながらえた命で浪曲がんばります。どうかまた楽しい舞台を一緒に作ってください。
真山隼人
相変わらず外に出られない日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
こちらも相変わらずほぼ失業状態で日々CDを作ったり、資料整理をしたりしながら日々を過ごしてます。
そろそろ…ブログも書かなきゃなあと思い重い腰をあげました。
前回までこの10年について書いていてあまりに面白くなり生い立ちから書き始めたところ十年にも達してなくて…。
あれ、どうなったの?と聞かれるんですが、もう少し待ってください。頑張って書きますので。
途中まで書いて分かったのですが…。
「入門後の面白い話はだいたい書いてはいけない話」
なんだよなあと。おもしろいのに。
あーーーーーーーー書きたい。 フィクションブログとして書こうかな一文字ずつかえて
「真田隼夫」とか。もうだれかわかんねえよ。
ということで、グレーゾーンをかいくぐりながら再開したいと思いますのでしばしお待ちください。
さて、今回は何かというと。この疫病蔓延中のCD以外の仕事をご紹介。
実演ができなくなった今、オンライン配信とかが増えてきてます。みなさんやってらっしゃる。
僕自身でやるのは無理だなあ、機材もないし有料配信の仕方もよくわからないし…。
まあ、CDあるからええかと思っていたら、浪曲に熱いあの人が動き出しました。
それは…
十三浪曲寄席支配人 阪田さん。
あっ、名前出してよかったですよね?新聞にも載ってたし…。
阪田さん。ほんとに浪曲のためにスゴイ活発的に突発的に活動されてるんです。
この十三浪曲寄席をはじめたいって時も急に熱いメールをいただいたのです。
ご本人はすごく考えてのことと思いますが…。
そんな阪田さんが始めた十三浪曲寄席についてはこちらをご覧ください。
この阪田さんから「オンライン配信をやりましょう!」といわれ、この度「週刊十三浪曲寄席」として動き出すことになりました。
今猫も杓子もオンライン寄席をやる中で、なにかこうちょっと他と違うことができないかなあと思ってたのですが、見事にやってくれました!
【浪曲に副音声解説】
これは珍しいと思います。。京山幸太考案。自分の浪曲を見ながら自分で解説をするという面白い取り組みで、隼人回は隼人さくらの二人で行っております。
僕は当初、文楽のイヤホンガイドぐらいなもんかなあと思ってたのですが、京山幸太回のよくしゃべること…。
トーク番組か!ってぐらいしゃべってましたのでこちらも負けじと、解説というか…ボヤキというか…悪口というか…
まあ36分間喋りまくってます。
そんな隼人回一回目は以下の番組となっております
一、開口一番 桂笑金
花詩歌タカラヅカでおなじみ、先年急逝されました桂三金兄さんのお弟子さん。
凄くまじめな方なのですが、舞台に出たら華のある様相で楽しい高座で幕開けです。
一、「うんこ」 真山隼人 曲師 沢村さくら
はい、いきなり出ました。きたない飛び道具。
実はこの配信の話をいただいた時に、CDも出してるからなあ…どう差別化しようかと悩んだのですが
もうこうなったらこのくどい顔を前面に押し出そうと。視覚的な浪曲を見てもらおうと思い、さて何があるかなあと考えて思いついたのが
この「うんこ」でして…。
サラリーマンが仕事へ向かう前におなかが痛くなるという
永遠の生理現象をテーマにした人生悲曲の一編を拙き浪花の一節に綴り合せました(笑)
今回、配信という事でカメラ二台体制で収録に臨んだのですが(阪田さんはおはよう浪曲のビデオで勉強されたそう)
出来上がった映像を見て感動しました。
生の舞台ではない録画浪曲としての「うんこ」の表現を見事に映像編集で作り上げてるのです。
いや、話自体は大したことないのですが、その話を大幅にカバーするカメラワークで腹を抱えて笑いました。
これ、うんこにしてよかった。ぜひ見ていただきたい一編です。
一、「俵星玄蕃」 真山隼人 沢村さくら
もう一席は普通のをやろうと(そらそうだ、続いてシッコとかできない。あ、それマイケルムーアの映画にあったよな)
俵星玄蕃を選びました。
初舞台でやりました思い出深き作品。多分上演回数で行ったらかなり上位に食い込むと思います。
今回撮影が決まってこれはやりたいと真っ先に浮かんでいて
そうだいっそのこと、納得のいかない部分も直そうと台本構成もちょっとかえました。
フレッシュな気持ちで演じました。
この話大好きなんです。杉野の赤穂浪士と言えない心情、同情を寄せる玄蕃の心。
落ちぶれ果てても武士の心は忘れない玄蕃の心意気。男と男の友情の物語。
口には出さねど、すべて察してるんですよね。
吉良屋敷での対面嬉しかっただろうなあと。
不鍛錬ではありますが、今できることを存分にやりました。ぜひ見ていただきたい一編です。
そして他にも、オープニングエンディングまであるという。
もう一つの浪曲番組みたいになってます。
さてそんな週刊十三浪曲寄席第二回 2020年5月17日(日)14時から配信開始です。
料金は1000円となっており、一度お支払いいただきましたら、5月31日までは何度でもご覧いただけるとのことです。
お時間のある時にぜひご覧いただきたいと思います。
お申し込みはこちらから
どうぞよろしくお願いします。
次回はがんばって10年の続きを書きます。
本当に大変な時節になってしまいました。世界規模の疫病に悩まされている昨今、とうとう4月の仕事がゼロになってしまいました。
こんなことってあるんですね。
並大抵の事では浪曲一本で生活できないといわれていた中、皆様に支えられやっとここ数年人並み?に近い生活を送ることができるようになり、ホッとしていた矢先、先の見通せない生活に…。
勉強さえしていれば大丈夫だと思ってましたが、そういう規模の話ではなく…。ああ、こういうこともあるのだなあと呆然と過ごす日々です。
そんな中
おかげさまで超お手製CDの販売状況が好調でまたも皆さまに助けていただき、本当にありがたい次第です。
さくら姉さんとともに一枚一枚手書きで頑張っております。
https://blog.goo.ne.jp/genroku1701/e/ffdc423212b8ffd516579c42a6400e3a
↑そんなCDの記事です。よろしければお読みください
これは収まったらもっと活発に動くぞと、新ネタも仕入れて奮闘しています。
さて今回は、残念なお知らせです。
4月25日国立文楽劇場小ホールにて開催予定でした 真山隼人浪曲生活10周年記念公演「はやとまつり」ですが
この疫病のため中止させていただくことになりました。
ご購入、ご予定されておりました皆様、大変申し訳ありません。
8日に緊急事態宣言が発令されて、中止まで時間かかりすぎじゃない?とお思いのことと存じますが、諸般の事情を解決するのに時間がかかってしまい本日になってしまいました。
本来であれば、延期とさせていただくところなのですが、先の見えない時節で次回いつ開催できるのか、またゲストの皆様もご多忙な方ばかりですので落ち着きました時期に再度お願いするという事でひとまず中止とさせていただきました。
この時期だから仕方ないといえば仕方ないのかもしれませんが…正直悔しいです。
一年以上前から用意していた10周年公演。ゲストも桂米團治師匠、茂山千之丞さん、旭堂南龍兄さんと超豪華な皆様、今の僕に多大な影響を与えてくださった皆様にお願いしていたのに…。こんなたかだか10周年若手の会に快く出てくださった先輩方。これはどんなことをしてでも素晴らしい会にしなければ!とこの会を目標に今日までがんばってまいりました。
真山隼人のこの十年、楽しいことも嬉しいこともいっぱいあった十年。演歌浪曲で5年、さくら姉さんと5年。とても濃い十年でした。
今まで、今、これからと三部に分けてしっかりと聞いていただこうと読み物も厳選して練っておりました。
この疫病が流行りだした時から中止は覚悟はしておりましたが、いざなくなってみると心に穴が開いたような気分です。
お客様より、このまつりを楽しみにしてます!とたくさんの励ましメールをいただいて皆さん気にしていただいてたんだなあと
こんなに応援していただいてなんて幸せ者なんだろうと、身に染みて感じておりました。
そんな期待のあった中、この度の中止、本当に申し訳ありません。
落ち着きましたらきっと、きっと「盛大なまつり」を行います!
会場も変えて今回よりも盛大にやりたいと思います。
そのまつりを目標にこれから頑張ってまいります。
この騒動の中いよいよ丸十年を迎えます。
仕事はありませんが、浪曲愛に燃えています。
やりたいネタも、やりたい会も、会いたい人も、行きたい店もたくさんあります。
もっとネタも掘り起こしたい、新作も書きたい、欲を書き出したら切がありません。
その準備期間だと思いもっと勉強しなきゃなあと思っております。
そのひと先ずの集大成になるであろう「盛大な祭り」にご期待ください。
どうぞ今後ともよろしくおねがいします。
そしてお恥ずかしい話なのですが、切符をご購入いただきましたお客様がどなたかと
分からなくなってしまいました。
まことにお手数ではございますが返金のお手続きをしたいので
genroku1701@mail.goo.ne.jp まで連絡をいただけますでしょうか?
よろしくお願いします。
大変なご時世になってしまいました。地球全体の一大事そして個人的にも一大事…。
二月下旬より自粛ムードでキャンセル、延期の数々…。いつ終息するのか皆目わからず、
舞台芸人である私真山隼人も刻一刻とピンチの波が押し寄せつつあります。
しかし!このまま家でなにもせずいるのは悔しい。
こんな時こそ何か、お客様に聞いていただけたらなあと思い
【お手製cd】を発行させていただくことになりました。
名付けて
超お手製CD「真山隼人独演会パート1」!!! そのまんまなのですが…
これ一枚一枚厚紙を折りパッケージにして、手書きしようというもので
CDも恥ずかしながら市販のCDRに手書き…。印刷もできるといわれたのですが、アナログ人間なもんで
機械に疎く、それなら手書きのほうがいいじゃないかと。
↑この話をさくら姉さんにしたらパッケージ書きは私がするよ!と。
頼もしい助っ人の図
当初は20枚くらいお申し込みがあったらいいなあと思っていたのですが、ふたを開けてみると…
数日で100枚以上のお申し込みが!
正直ここまでお申込みいただけると思わず、暖かい声援に励まされとてもありがたい次第です。
そして肝心の収録内容ですが、こちらはお手製とはいえ、スタジオ録音となっております!
①ご挨拶
②解説
③浪曲 有村治左ヱ門
④浪曲 善悪双葉の松
⑤ボーナストラック新作浪曲2分45秒
⑥ボーナストラック新作浪曲2分45秒
曲師:沢村さくら
というラインナップ。
ちょっと珍しい作品ばかり二席収録させていただきました。
有村治左ヱ門なんかはいま現在では僕しかやってないのではというものです。
もうちょっと普段やってるのも収録してもよかったなあと…。
そんな内容の今回、
料金は送料込みで、CD:1500円。カセット:1700円で販売しております。
もしよろしければお申込みいただきましたら幸いです。
ただほんとに全て手書きなのでご容赦くださいませ~。
お申し込みはこちらまで
genroku1701@mail.goo.ne.jp お願いします。
パート1ということなので、今後パート2を四月中旬ごろより、パート3を2が落ち着いた頃より発行させていただく予定です。
不鍛錬ではございますが一生懸命に吹き込みました。お申込みいただきましたら幸いです。どうぞよろしくお願いします。
ちなみにパート2は「大石東下り」「切支丹秘話 片割れ月」
ボーナストラック「隼人15歳初稽古初舞台の音源を聴く」を予定してます。お楽しみに♪
前回この浪曲生活十年を振り返ると題して、いろいろと思い出を忘れないうちに振り返ろうとしたのですが、生い立ちから書いてしまい思いのほか長引いたためまだ十年までたどり着きません。今回もどうなるかわかりませんが、いろいろ思い出しながら書きたいと思います。
暇なときにお読みください。
声帯模写を駆使してうまいこと学校をだました隼人少年は心を押し沈め愛知県金山の浪曲大会へと向かった。
いやーびっくりしました。会場中おじいさんおばあさんの山!しかも80歳超えのような方ばかりの会場。
平日の昼間だというのに、6割くらい埋まってるんですもの。
あちらこちらで飴をなめながら話してる老人たちの声がこだましてるのを聴きながら席に着いた。
いやーさすがに小学生はいないなあと。
小学生はおろか、僕より上の方で一番近いのが40代くらいの男性だったのでは…。
これはとんでもないところに来てしまったと思いましたね。落語会でもここまで年齢層高くなかったのに。
席でぼーっとしてると、あちらこちらで浪曲の話が
「辰造さんはよかったわねー。」とか「雲月さんは熱演だったわねー」とか。
その当時はそこまで詳しくなかったので、ああおばあさん楽しそうとしか思わなかったけれども、今もしあの方々がいたら、辰造先生の魅力を話したかったなあと。五時間ぐらい。
辰造マニアになったら終わりなんですよ。もうあのディープな世界から抜け出せないのです。
僕は25年間生きてきて辰造マニアをやめた人の話をきいたことがないくらい、好きになったら抜け出せないんですよ浪花家辰造沼は。
あの渋い声、飄々とした風格、姉妹が奏でる二丁三味線、また読み物も洗われてて面白いし、なによりかっこいい。ぜひ一度みなさん聞いてみてください、浪花家辰造師匠。凄いから。 あと中村冨士夫師匠もよくて、この方は…
おっと、客席のおばあさんみたいに話がそれてしまったので元に。
そんな会話に耳を傾けながら待ってると何人かのおばあさんが寄ってきた。
婆「ぼく、おばあちゃんのつきそいで来たの?偉いわねえ。」
隼「いえ、僕が好きで来てるんです。」
婆「まあ、偉いわねえ。じゃあ将来は勿論浪曲師ね!」
隼「いや…そういうわけじゃ…」
婆「じゃあ〇〇さんとか××さんとかどうかしら?あっ△△さんとかはどう?」
いきなり進路相談が始まるわけですよ。どこに入るか(笑)
有名大学のごとく師匠方の名前がでるんですよ、誰も入るって言ってないのに。
「でもね●●さんとこはやめときなさいよ、評判悪いから。」とか。この●●さんって誰やったかなあ。
「喉にいいから飴ちゃん、あげるね。」と
人の話を一切聞かないおばあさん一同から次々に渡される飴の山。有難かったけど持って帰ったらバレるから全部舐めましたよ。
もう口の中いろんな味!梅やらハッカやら黒飴やら…。
暫く待てばチョンと柝が入って開演。
この会のすごいのが、前座が出ない(新人推薦枠で出る時もあったけど。というか出たかった!)。
いきなりベテラン。ずーっとベテラン。
しかもラジオやテレビで見聞きしていた方々が目の前にいらっしゃるではないか!
この、生の迫力のスゴイ事!大恩美声!拍手喝采!色とりどりのテーブルかけ!
中京のファンもこの日をずーっと待ってたんだろなあ。
えっ、一人一人のレポはないのか?って? したいけどいつもお世話になってる方が結構いらっしゃるしなあ…。
怒られるといやだから割愛して総合的な感想として書いておこう…。
やっぱり舞台は生ものですね。ラジオやテレビと全然違うんだなあと思いました。
だいたい放送は本編のみですが、実演になるとマクラ(口上?)があるのに驚きましたね、
落語みたいに面白いマクラじゃなくて、襲名披露みたいな言い方で世間話してるんですもの…。
この、マクラから本編に移った時の変わりよう!人が変わったように顔まで変わるという。
そしてこんなにストレートに、「ズン!」と響いてくるんだなあと。
また、三味線の音も澄んでて綺麗! もうちょっと音量あってもいいのになあとも。
しばらくすれば、あちらこちらからすすり泣く声。 熱い浪曲ファンに支えられて一体化する舞台。
浪曲師曲師互いに舞台を高めあったところでチョンと一丁柝が入って幕。
あの熱意に感動したからこそ、僕も今浪曲をやってるのかもしれません。
そんな熱狂の浪曲大会にも一つ欠点がありました(平日開催やし、いくつか言いたいことはあった)
トリまで見てたら学校をサボったのがバレる!!!!!
そうなんです、浪曲の感動で忘れかけてましたが、サボってきてるんです。大会に。
浪曲も見たいけど…バレるのももっと怖い。モタレの方が終わると泣く泣く帰りの電車に飛び乗らなければならなかったのです…。
で、このトリというのが、何を隠そう「真山一郎」!大師匠です。
実はこれに味を占めて何回かサボって浪曲大会を見に行ったのですが(2回くらいかな、追求しないで!終わったことだから!)
どの会をみてもトリが、真山一郎。 僕にとって真山一郎という人は嘘をついて見に来てるために見られない人と化していたのです。
もちろん刃傷松の廊下のcdは持ってましたが、まさか同一人物だとはわからず(だってCDジャケットが若すぎたから…)
同じ人だと分かったのは恥ずかしながら入門してからなんです。ごめんなさい。
テレビの浪曲特選でもだいたい4回に1回はあった真山一郎出演回だけ全て見逃すという…。
僕の中では完全に名前は知ってるけど見たことのない師匠となってたのです。
これには随分とショックを受けました。
うあああああああああああああ勿体ないことをしたぞ!
目先の恐怖に気を取られ、一生にかかわる大事なものを見ることができなかった。ぎゃああああああああああああああ。
あとであの時の真山一郎=大師匠と分かった時、布団のうえで暴れましたね。
というか、いまだに暴れる時があります。4日にいっぺんくらい風呂でぎゃーってなります。
この25年の人生で一番後悔してるのは「名古屋で真山一郎を見なかった」ことでしょう。
(この真山一郎の凄さについてはまた改めて書きたいと思います。)
そんなずっと後悔することになるとは露知らず、急いで家へと帰るところで
〽
またも時間となりました。このまた続きはまた後日
全然進まなかった。
こまめにブログを更新するといったやつはどこのどいつだといいたくなる今日この頃
ゆるやかにやっていきたいなとのんびり考えてます。
サボってしまいごめんなさい… これからは気が向いたときに書きたいと思います。
ブログについて考えていた際にふと、ああもうすぐ浪曲生活丸十年だなあとしみじみ思いました。
この十年いろんなことがありました。嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと…。
とても濃い十年だったなと思いますが、20歳を過ぎてから調子に乗って酒を飲みすぎたせいか、ちょっとずつアホになってきています。
ご馳走していただく美酒はすばらしく記憶も明朗で上品なものですが、一人で飲む粗悪酒がいけなかったのでしょう。
ちょっとずつ節制しなければと思うふりだけして賢くなったように自分に言い聞かせながら浮世を楽しんでます。
もともとのアホにプラスしてさらにアホになってしまい救いようがないかもしれません。
この記憶のあるうちに、覚書としてこの十年を振り返ってみたいなあと思い、何回かに分けてここに書くことにしました。
興味のある方は暇なときにお読みください。
さて、生い立ちから…
平成7年に三重県鈴鹿市白子町という海しかない町で生まれた隼人は、親の育て方がよかったのかすくすくと育っていき、小学~中学~高校~大学と難なく進学し、順調にし大手企業に就職、結婚。一男一女に恵まれる。
なんて、人生だったらつまらなかっただろうなあ…。
平成7年に三重県鈴鹿市白子という何もない街でうまれた隼人は、幼少の頃より伊賀流忍者を志し、親を困らせる正真正銘の変わり者だった。
↑そうそうこれこれ、これが本当です。
一つ違うとすればいまだに忍者にはなりたいと思っておりますが…この体型じゃあねえ…(笑)
そんなこんなで変わり者とレッテルを貼られながらも特にいじめられることもなくのほほんと暮らしていた小学生時代、放課後は英会話、空手、水泳、英語と習わせられており、まるで金持ちのお嬢様のような生活を送っておりました。
今考えるとこの習い事で役立っているのは水泳だけだなあと。いまだにすいすいと1キロぐらいは泳げると思います。
ただ、この頃からでしょうか…三味線か箏をやりたいと思い始めるようになったのは…。そんなよくわからない願いが聞き入れてもらえるはずもなく、学校に習い事にとハードな生活における一つの癒しの時間は風呂上がりのラジオでした。
風呂上がりにラジオを聴くっていうのもどんな生活だって話ですが、特に好きだった番組が「ラジオ深夜便」「新話の泉」「日曜名作座」「上方演芸会」「真打競演」「ラジオ名人寄席」という…。
いやNHKばっかじゃん。というか全部NHKじゃん。
いろんな雑学やら知識やらは「ラジオ深夜便」を聴いて身につけたといっても過言ではないくらいのヘビーリスナーだった。
ほぼ、寝不足。いやもう毎日寝不足ですよ、深夜便のおかげで。これだけNHKとともに生きた小学生も珍しいんじゃないかな…。
もうそうなってくると話芸にハマる日々。特にお気に入りだったのが六代目三遊亭圓生師匠!あのカッコよさにあこがれて4年生ぐらいでしょうかズッとマネしてたのは。中でも「御神酒徳利」「おかふい」「火事息子」「札所の霊験」がお気に入りでヘビーローテーションの日々。
圓生師匠が生きていらっしゃったら弟子入り願いに行ってたんじゃないかと考えた事も…(すぐ破門されたでしょうけどね)
ラジオを聞かなきゃ眠られないと、生活の一部になっていったある日。例のごとくNHKを聴いていると…
「浪曲はいわば大人の子守歌、心のふるさととでももうしましょう…」
落語じゃないのか…浪曲か、消そう と思っていたところを消さずになんとなく聞いてみるなれば。
なんだこれは!語りだけじゃなく節まで入って三味線にあわせるのか!!!
おもしろいじゃないかーーーーーーーーーーー!!!!!
もう一発で感動しました。あんな感動未だにないですよ。
あの感情が直接伝わってくる(BY町田康さん)感じ。じわーッと感動しまして、すっかり虜になってしまいました。
いままで浪曲って単語では聞いたことあったけど、浪曲自身は聞いたことがなかったんですね、一体どんな演芸なのか!
早速調べて驚きました
↓↓↓
何なんだ!このセットは!
この布は何なんだ!何でこんなにところ狭しと並べるんだ! こんな机どうやって調達するんだ!
というか座ってやらないんだと(笑)
やってるネタも面白いものに混じって、ヤクザ物とか戦争物とか今こんなのやっていいの?と子供ながらに思うものもあったりと
全てが未知の領域で調べていけばいくほど、この浮世離れした浪曲(界?)が好きに。
さあ、そうなってくると今度は「生で見たい!」
三重県在住の田舎者ですので、そうそう大阪へは行けない。近場でやってないかと調べていると。
近くのスーパーで宣伝してるじゃないですか!
↑その時のチラシ。今思えば初めて入手した浪曲グッズかも。
なんと一挙に東西の名人が7人も見られる!しかも自宅から1時間チョイの名古屋で!
これは夢の祭典じゃありませんか。こんな祭典滅多に無いことだ(実際この時期ここだけだった)
早速つれていってもらおうと、親に交渉してみると
「平日だからだめ!!」と。
「そういわねえでさあ、あと十年したらこのメンバーは見られないよ、今しかないんだ」←今思えば結構不謹慎だなあ。
「だめ!!!」
見事に玉砕しました…。
だいぶ長いこと恨んでました、なんでこのメンバーのすごさが分からないかなあというのと、なんで平日開催やねん!と。
五月一朗と真山一郎のそろい踏みなんてそうそう見られるもんじゃないですよ。というか今でもかなうなら生で見たい。
それから毎年春になるとスーパーに浪曲大会(浪曲における大会はだいかいと読みます。)のチラシが置かれ、直談判、玉砕の流れ。
もうこうなったら仕方がない。11歳のときにあることを決意するのでした。
「そうだ…学校をサボって観に行こう。」
これしかないと。これしかなかったんです。ごめんなさいサボっちゃって。もう時効ですよね?深く追求しないで!
小学生が親の許可なく学校をサボることは、義経が安宅関所を弁慶にぶたれずに通る以上に難関です。
約一か月念入りにあーでもないこーでもないと考え…。
いよいよ決戦当日!
震える心を押し沈め、駅近くの公衆電話より
「隼人の母ですが、体調不良のため今日は休ませていただきます。折り返しの電話は結構でございましてよ、ほほほほ。」
声色を使って、ごまかしたのだ!!!
これはさすがに嘘だろと思われるかもしれないですが、当時母親あてにかかってきた化粧品セールス相手に声色で話すという
楽しい遊びをずっとしていたため、難なくごまかせたのだ(と思う)
どうだまいったかとニヤニヤしながら、汗でびちょびちょの手をハンカチで拭い、駅のロッカーにランドセルをぶち込み愛知県へと急ぐところで
〽
丁度時間となりました。このまた続きはまた後日~。
いやあ全然十年前にたどり着かないぞ。
どうもどうも、隼人です。
気づいたらまたもや宣伝になってしまいますが…。来週のことをちょっと書きたいと思います。
とてつもなく急な話なのですが、来週9月25日㈬19時から新宿道楽亭ですごーく貴重な会を行うことになりました。
なんと本邦初!真山隼人が沢村豊子師匠にはじめて弾いていただくのです。
題して
「はやとよこの会」
いや~急遽させていただくような会では本来ないのですが、こんなにタイミングが合うのかというくらいピタッと合うのも珍しいので…。
普段真山隼人の曲師は豊子師匠の弟子のさくら姉さんにお願いしており、東京公演も二人で行っております。
ま、ほとんどの方がご存じだと思いますが…。
で、豊子師匠は主に玉川奈々福姉さんを弾いていらっしゃり、売れっ子の奈々福姉さんの合間に国本はる乃ちゃんとかいろんな人を弾いていらっしゃるという、まさに休みのない忙しい師匠なのです。
しかし今回、奈々福姉さんの九州ツアーにさくら姉さんが弾きに行くということになりました。
そこでフッと思ったのが…。
「もしかして、豊子師匠空いていらっしゃるのではないか…。」
それならば、是非ぬれ手拭いのお稽古をお願いしようと思っていたのですが、
そうだせっかく行くのなら長年の夢の豊子師匠に弾いていただく会もやりたい!ということになりました。
おそるおそる豊子師匠にお電話をすると空いている!快く引き受けてくださいました!
しかも師匠が「腹をくくってがんばります」と。いやいや、頑張るのは僕のほうです。畏れ多いことで…。
とても楽しみになってきました。
毎回上京の際には、豊子師匠より「今度来たときは弾かせてよ」とありがたいお言葉を頂戴しておりましたが、
僕もずっと弾いていただきたかったのです。
いつも豊子師匠の三味線を聞いて
「弾いていただけたら楽しいだろうなあ…。勉強になるだろうなあ…。いいなあ…」と思っておりました。
あのきれいな三味の音、盛り立ててくださる勢い、粋な調子の数々。たくさんの名人を弾きこなしてきた豊子師匠。
弾いている姿をみたらこちらもワクワクしてきます。みなさんもそうかと思います。
普段やりこんでいるものがどう変化するのかとても楽しみです。
しっかり練って行きます。あと一週間がんばらなくては。
隼人さくらで上京するときにお願いすることもできたのですが、弾き比べにもなってしまい豊子師匠にもさくら姉さんにも失礼だと
思っておりました。いろんな思いが渦巻く中、約三年越しに実現する運びとなったのです。
そんな今回は浪曲二席とお楽しみコーナー。
マズ一席は「切支丹秘話 片割れ月」
わりと東京でもさせていただくことの多い演題ですが、豊子師匠にかねてよりこれが弾きたいとリクエストをいただいておりますので
こちらを選びました。丁度秋のネタなので時期もぴったりでした。 ひしひしと伝わる無常さを出すことができればいいなあと思います。
そしてもう一席は「俵星玄蕃」
お、これも秋~冬のネタだ。
こちらもおなじみですが、初舞台のネタ、そして豊子師匠に爽快なセメ~バラシを弾いていただきたかったんです!
かっこよく出来たらなあと。
そしてお楽しみコーナーは隼人の欲望を豊子師匠にかなえていただくというもの。
ムフフフと言いたくなるようなことをやりたいと思います。もう一人でムフフフ言うとりますが…。
こんな機会は滅多にないかと思います。豊子師匠の胸を借り一生懸命に頑張ります。
急なことで大変恐縮ですがお時間ありましたら是非お越しくださいませ!
「はやとよこの会」@新宿道楽亭
日時:9月25日㈬18時30分開場 19時開演
料金:予約2000円 当日2500円
出演:真山隼人 曲師 沢村豊子
演目
「片割れ月」「俵星玄蕃」+お楽しみコーナ
予約
03-6457-8366
info@dourakutei.com
終わってから懇親会もあるそうです。
ご希望の方はこちらもぜひ(3500円です)
ども、こんばんは。隼人です。
こまめにブログを更新するといいながら月一回程度になってるなあと反省しながら書いております。
今回は、10月4日の真山隼人独演会の事を書こうと思います。
昨年に引き続き国立文楽劇場小ホールにて独演会をさせていただきます。昨年は大阪初の独演会でしかも文化庁芸術祭参加、国立文楽劇場という
今までの自分にない大きな出来事でしたのでとてもバタバタと、緊張しながらさせていただいておりましたが、今回は二年目ですので比較的落ち着いております。
落ち着いているとはいえ、今年も大きな会になりそうだと少しビビりつつある毎日です。
なにしろ今回は「関東最高峰を迎えて」と題し、関東浪曲界の至宝、澤孝子師匠にゲストに来ていただくのですから!!!
大丈夫かな~僕は何か粗相をしでかすんじゃないかとそればっかりが心配です。
師は昭和29年に二代目広沢菊春師に入門され、昭和48年NHK浪曲新人コンクールで優勝。57年文化庁芸術祭優秀賞受賞。
平成20年には関東の一般社団法人日本浪曲協会会長に就任(現在は相談役)されており、まさに関東浪曲の第一人者。現代の名人と関東の浪曲ファンをうならせております。
師匠菊春師ゆずりの豪快な作品から、作家大西信行氏とタッグを組んだ文芸浪曲まで幅広く聞かせてくださる澤孝子師匠ですが…。
ほんとにすごいです。
大看板の師匠ってこんなにすごいんだと感じていただけること間違いなしです。普段は小柄なお方ですが、いざ舞台に出られると大きくぱーっと場が華やかになります。
甘く力強い声こそ師匠の醍醐味です。ぜひ関西のみなさんに集結していただきたい夜です(もちろん関東の方も!)
しかし今回、よくこの独演会の出演を引き受けてくださったなあ…。木馬亭の楽屋でお願いするときにちょっと怒られるんじゃないかと思ったのですが、
快く引き受けてくださって、天にも昇る気持ちでした。
いやいや、会が終わるまではホッとしてはいけないんだと自分に言い聞かせておりますが、どうものんきな性格で一つ一つに喜んでは騒いでおります。
そして澤孝子師匠の胸を借り、私真山隼人が挑戦いたします演目は、今年生誕百周年を迎える 故 国友忠師の十八番「怪談 ぬれ手拭い」という長編浪曲です。
寝たきりの坊主、妙念の後妻お仲が間男の新助と結託し、金欲しさのために妙念をぬれ手拭いで殺す…。
さあ次は娘も殺そうとたくらんでいる二人の前にやってきたのは…という怪談浪曲です。
今までにいろんな浪曲を聞かせていただきましたが、たぶんこれが一番怖かっただろうなあ…。
だいたい浪曲って「完全な悪人が出てくる」とか「悪人が善人に立ち返る」とかそういったものが多いのですが、
今回のは悪人は悪人でも其処ら辺にいそうな、財産目当ての男女。一見ふつーの人たちなんです。
だからこそ難しい。人生経験って大事だなあと改めておもいました。
何か参考にしなければと思い色々と人間人情に注目してあたりを見渡すと、僕のよく知る人達ででお仲新助によく似た者を発見したので
その二人の言動、顔色を見ながら練習したりしてます。
えっ、見本の男女は誰かって? それ以上は怖くて書けません。 消されてまうわ。
怨念の怖さ人間の恐ろしさを表現できるよう真山隼人と曲師・沢村さくらでがんばっておりますが、お稽古をしていると
やっぱりさくら姉さんは豊子師匠の弟子だなあ…と感じるところが多々ありますね。
この作品をされてた国友忠先生の相三味はさくら姉さんの師匠の沢村豊子師匠。粋な三味線を弾く方です。
別に豊子師匠の真似をして弾くということはそこまで意識してやってないと思うのですが、同じような型で弾くんです。
それでもってちょっと違う。
さくら姉さんはもうちょっと弾きたいなあと言ってますが、この作品はあまり弾くところのない部分もあるのも魅力かなと僕は思ってます。
あえて弾かない。でもずーっと間合いははかってるんです。これ結構すごいことだと思います。
当日は勿論出弾き(お客様に見ていただける場所で弾いてる)なのでこちらにも注目して見ていただければ幸いです。
国友先生は関東節でされてたのですが僕は関西節なので節は全く違うものですが、粋な感じは出せてる…かなあ…と思います。
自分で粋とかいうやつにろくなのはいませんが…。もがいてます。
もっと国友先生と豊子師匠のくだりを知りたい方は、さくら姉さんのブログ、もしくは奈々福姉さんのブログとかを読んでみてください。
刷り上がったチラシを眺めて思いましたが、ああ~盛りだくさんな会になりそうだなあと。
浪曲ファン、浪曲に興味のある方に絶対楽しんでいただけると思います。 とりあえず興味を持たれた方はお越しください。
絶対損はさせません!
損をしたという方がおりましたら入場料を返金いた…そこまではできませんが。
これからも独演会は毎年やっていこうと思いますが、自信をもってお送り出来る会にしていきます!
ぜひ10月4日は国立文楽劇場にお越しください。
真山隼人独演会 ~関東最高峰を迎えて~@国立文楽劇場小ホール
日時・10月4日(金) 18時30分開場 19時開演
料金:前売3000円 当日:3500円
会場:国立文楽劇場小ホール
出演:真山隼人、沢村さくら
ゲスト:澤孝子、佐藤貴美江
演目:怪談 ぬれ手拭い(国友忠 作)
ご予約:090‐7869‐1309 genroku1701@mail.goo.ne.jp
大変ご無沙汰をいたしております。真山隼人です。
久々に更新いたします。
お前はいつになったらブログを書くのだと処々方々でご意見をいただいていたにもかかわらず。
このような遅さになるとは…。大変申し訳ありませんでした。
いや~それにしてもサボりすぎた。振り返ってみたら、昨年の芸術祭のこと以来全く書いてないじゃないかと。
言い訳になってしまいますが、なぜここまでサボっていたかというと…。↓
半年間、パソコンがこんな状態でした。
一見わかりにくいかもしれませんが、生きてる部分は右下の明るい部分だけです。
ここでいろんな作業をしておりましたが、非常に使いにくかった。右上部分にファイルが行こうものなら、勘で下まで下げる始末。
よく頑張ったなあ。これも修行の成果だと思います。
さすがにストレスもたまってきたので新しいパソコンを買いました。
サクサク動くとやる気も出てくるもんですね。ブログも書く気になりました。
というわけです。申し訳ありません。
この2019年、書いてなかった半年間。いろいろな話題があったのに何もかかず勿体なかったなあと一寸後悔してます。
書き出していくと…
・大きい独演会を数回やった。
・広い部屋に引っ越した。
・浪曲名人会に出た。
・文化庁芸術祭の授賞式に出た。
・ラジオに出た。
等、話題には困らなかったはずなのにどれも旬を過ぎてしまったがため、このように面白くもないパソコンを買った話が
ブログ再開の第1回となりました。
あー情けないなあ。これからはこまめに頑張りたいと思います。
ブログ開設から約7年。何度もサボらないと誓ってきましたが、これが最後の誓いになればと思います。
たいして面白くないと思いますが、海老蔵さんになったつもりで頑張ります。
11月8日、国立文楽劇場小ホールでの独演会の成果とのことで、まさかいただけると思っておりませんでしたので、只々嬉しいです。
発表の二週間ほど前に、文化庁の方から受賞ですとお電話をいただき、驚きと共に「ああ…二週間だまってなきゃなあ…大丈夫かなあ」と、ちょっと不安になりました。
お客様や師匠方から「結果はどうや?」といろいろと尋ねられましたが、「よくわからないですね…。」としか言えず、申し訳なかったです。
今回の受賞、どうも全分野での最年少受賞とのことでした。(もし間違ってたら教えてください。)
受賞理由ですが
「浪曲師となって9年目の若武者が挑んだ初独演会は、度胸満点の直球勝負で清々しい余韻を残す。自作の新作、発掘した古典、受け継いだ古典と、三つの外題を真摯な姿勢で熱演。その芸は発展途上ではあるものの、大いに将来性が感じられた。また、二人三脚で歩む曲師・沢村さくらの存在は不可欠。あふれる熱量と技巧で隼人を盛り立てた。」
とのことです。とても嬉しい文章です。しかも後半の、沢村さくらの存在は不可欠というところが嬉しかったです。
今回の会で三席の外題は勿論のことですが、一番見ていただきたかったのは二人三脚で歩むというところ。それは浪曲だけでなく、
今回の公演の全般、またその他のこと。この支えがあったからこそ今日の真山隼人があります。
何度も訪れた廃業の危機をも救ってくださいました。また、弱い心を叩きなおしてくださいました。二人で浪曲をやるようになり約3年。
いや、その前の一門移籍の頃からいろいろと助けてくださったおかげでこうして今日があるのだなあと思います。
今回は、真山隼人だけの名前でしたが、これは真山隼人、沢村さくらのコンビでとった賞です。この組み合わせじゃないと取ることはできなかったと思います。
なので、皆さんさくら姉さんに会うことがありましたら、おめでとうと言ってあげてください。もう、さくら姉さんも受賞です。
昨日、発表がありふたを開けてみると、関東は東家一太郎兄さんが新人賞受賞。
昨年の玉川太福兄さんの受賞に引き続き、今度は東西での浪曲ダブル受賞!
〽こんなうれしいことは~なーい
沢山のお祝いメールや、電報などをいただき恐縮です。
不器用で失敗も多くもどかしいとは思いますが、
この応援を無駄にしないよう来年も一生懸命に頑張りたいと思います。
この度はありがとうございました。
おかげさまにて無事終了いたしました。
今は一つ終了したという想いでホッとしております。まだ記憶の新しいうちにいろいろ書きたいと思います。
大阪にてはじめての独演会、しかも国立文楽劇場という大きなところでやるということは、たとえ小ホールでも今の私にとりまして大きな挑戦でした。
あれは数年前、地元三重から大阪に引っ越してきてまもない頃、とある方から「芸術祭に参加して、独演会をやってみたら?」とアドバイスをいただきました。
「うーん、独演会かあ…。」と少し不安ではありましたが、言われたその一言で意識し始めました。
それじゃあとその年では間に合わず、翌年やろうと思っていたところ諸事情で出来ず二年ほどかかりましたが、時期的にも今年でよかったかなあと思います。
今年の6月ごろ、日程を決め、芸術祭の申請書類を作り始めましたが、なにぶんにも書類など作ったことがなかった為てこずりながら期日ぎりぎりに提出しなんとか間に合いましたが、はたして承認していただけるか…心配な日々でした。
8月上旬にめでたく承認いただき(受賞したような気分だった。受賞してないけどね。)、そこから宣伝開始!
11月8日まで約三か月で159席埋めなければならない…。今までの公演は20~80ほどでしたので80名としてもその倍!
これは大変だぞと、いつも以上に宣伝に回りました。 メディアの皆様にもたくさん取り上げていただきました。
その甲斐あって132名のお客様にお集まりいただくことができました!!! 客席を見た時はほんとに嬉しかったです。
さて当日の内容ですが、「隼人の目指す浪曲三席」をテーマに、「執筆したもの」「発掘したもの」「継承したもの」の三席を致しました。
まず「執筆」のビデオ屋の暖簾。
これははじめて自分で書かせていただいた思い出の一席。このネタのおかげもあり落語の方にも名前を憶えていただけたと思います。
これをまず15分で。口上もあったからネタ自体は10分程度でした。
続いて芦川淳平先生の解説。
解説というか、お話でしたが、先生にいろいろと話していただきました。
大阪に出てきてから何かと先生にはお世話になりました。難波のスナック「同想会」にて行われてる浪曲教室に遊びに行ったり、先生のパーティーのお手伝いに行かせていただいたり…。
「お前は図々しい奴だ!」といつもいわれますが、それでもやさしくフォローしてくださいます。
時には褒められ、時には怒られ、時にはけなされ、遠いところから暖かく見守ってくださった先生にぜひとも解説をと今回お願いしました。
花を添えていただき嬉しかったです。
次は「発掘」の「善悪双葉の松」。
これは大師匠初代真山一郎が僕と同じ年代の頃にやっていたネタで、そのまた上の師匠、華井新より継承されたものです。
ずっと手元になかったのですが、この度某所に眠っていることが分かり、発掘につながりました。
当時の台本に手を入れ、節をつけたのでまた新しい作品に仕上がったかと思います。
中入り後はゲストの笑福亭生喬師。
落語の他に踊りまで踊っていただき恐縮でした。
生喬師は、同郷三重県出身、阿倍野区民、宝塚歌劇ファンではなしか宝塚メンバーという共通点があります。
はなしか宝塚でご一緒させていただくうちにお話しさせていただく機会が増え、ある日浪曲についての話になった時に、
「浪曲は節だ!」という話で盛り上がり生喬師の浪曲愛の深さを知ることになりました。
もうこれは、一回目のゲストは生喬師だとお願いした次第です。
当日はお弟子さんの生寿兄さん(この方も阿倍野区民、宝塚歌劇ファン)と見習いさんも駆けつけてくださり、とても嬉しかったです。
そして最後が「継承」の円山応挙の幽霊図。
松浦四郎若師匠よりいただいた作品で、はじめて三味線の浪曲をやりたいとおもった作品でもあります。
口上でいろいろと話そうと思っていたのに、感極まって泣いてしまい思うように話せず残念でした。
言わなければいけなかったことがたくさんあったのに…それが言えなかった。一生の不覚でした。
なんとか一席させていただき、緞帳が閉まったのが9時00分00秒! もう奇跡としか言いようがない…。
規定の時間通りにおさめることができました。
今回の公演、沢山の方のお力があったからこそだなあと思います。
ゲストのみな様、スタッフの皆様、そしてお忙しい中お集まりいただいた皆様、すばらしい柝で会を引き締めてくださった雲月師匠。
そして何より、さくら姉さん。
この人がそばにいてくださったからこそ今の真山隼人があります。
入門して五年半、当初は演歌浪曲をやっていた僕ですが、五年ほどたって三味線の浪曲をやっていこうと決心しました。
それもこの人があったからです。三味線でやろうというより、「沢村さくらさんと一緒にやりたい」という思いが強かったと思います。
その思いがあったからこそ、三味線浪曲をやるという真山家最大のタブーに踏み込むことが出来ました。
やり始めた時は、いろいろ言う人もありましたが、負けじと頑張ってこられたのは見守ってくださったからです。一緒に舞台に立つようになってから数年、共に歩んできた日々でした。
浪曲のこと、ネタのこと、会のこと、その他諸々、いろいろと教えていただき、助けていただき、悩んでいただき、ここまでやってこられました。
人見知りな僕をやわらげ初めての会場でも平常を保たせてくれたのもこの人のおかげです。曲師不足の昨今、ここまで二人三脚で歩むことが出来るとは思ってませんでした。
今回の会も、企画の補助、書類づくりから会場との打ち合わせ、弁当の手配までとてもじゃないですが一人で出来なかったのを支えてくださいました。
真山隼人にとって一番なくてはならない大きな存在の人です。この人なくして今回の会はありませんでした。本当に幸せ者です。
これからどこまで恩返しできるか分かりません力の限り返していきたいなあと思ってますが、いつもお世話になりっぱなしです。
阿吽の呼吸の浪曲をめざしこれからも二人で頑張っていきたいと思います。
まだまだ改善点も多々あります。少しでもいい浪曲が出来るように勉強していきたいと思います。
この度はご来場いただきありがとうございました。
もう少しだけ余韻に浸らせてください。 粗末な文章で失礼いたしました。
平成30年度(第73回)文化庁芸術祭参加公演
「真山隼人独演会」をさせていただくことになりました!
今回、単独では初めての文化庁芸術祭参加公演。しかも大阪に根付いた国立文楽劇場にて独演会。
一生懸命つとめたいと思います。
平成二十二年に十五歳で入門して丸八年が過ぎました。入門当初は師匠譲りであるオーケストラ伴奏の「演歌浪曲」をやっておりましたが三味線との掛け合いという浪曲の基本に立ち返って勉強しなおしたいと思い、数年前から三味線の浪曲へと移行しました。
曲師の沢村さくらさんと二人三脚で舞台を務めること数年、近頃では息の合うコンビになってきたかと思います。
また、古典だけではなく新作浪曲にも取り組んでおり、作家の先生に書いていただくほか、自分でも台本を執筆するようになりました。
古典についても、珍しい外題を掘り起こしたりと、台本の充実に力を入れています。
曲師との掛け合いの妙、新作、古典の継承と掘り起こし、そしてそれを自分流にとらえなおした「隼人の浪曲」を見ていただきたく思い、今回大阪にてはじめての独演会、しかも格調ある国立文楽劇場にてさせていただくこととなりました。
今回の三席は、隼人さくらの掛け合いは勿論の事「執筆する」「発掘する」「継承する」という私の目指す三つの要素で構成いたしました。
↑ゲストは、真山隼人と同郷で、同じ阿倍野区民で、同じ宝塚歌劇ファンの笑福亭生喬師匠にお願いしました。
↑解説はNHK浪曲特選の司会でおなじみの芦川淳平先生にお願いしました。
ぜひ「真山隼人、沢村さくら」の目指す浪曲の様子を見に来ていただきたいと思います。
お忙しいかとは思いますが、どうぞ皆さまよろしくお願いします。
平成30年度(第73回)文化庁芸術祭参加公演
「真山隼人独演会」
会場:国立文楽劇場小ホール
日時:11月8日(木) 18時30分開場 19時開演
料金:前売2500円 当日3000円
会場:国立文楽劇場小ホール(大阪府大阪市中央区日本橋1-12-10)
地下鉄(堺筋線・千日前線)「日本橋」駅、「近鉄日本橋」駅 下車
7号出口より徒歩 1分
出演:真山隼人、沢村さくら/特別ゲスト・笑福亭生喬、解説・芦川淳平
ご予約:090-7869-1309 genroku1701@mail.goo.ne.jp
我慢が出来ず、クーラーをつけてしまった今日この頃です。
今回はまだ涼しかった4月を振り返りたいと思います。
7日から9日まで一秀さんの代演で一心寺門前浪曲寄席。
いつもお元気な一秀さんが体調不良ということで三日間つとめました。
大丈夫かなあと心配でしたがお元気になられたようで何よりでした。
2月に出たばっかりなので、何をやろうかと悩みましたが代演としてはつとまったかと…。
そして14日が大丸心斎橋劇場にて「東西節合戦」
今回は「声・節・啖呵」の三部門で東西の浪曲家が争うという、いわば浪曲版紅白歌合戦。
東より、玉川太福(キャプテン)、東家孝太郎、国本はる乃、曲師・玉川みね子
西より、松浦四郎若、真山隼人(キャプテン)天中軒涼月、曲師・沢村さくら というメンバー。
↑東西のキャプテン同士のトーク。東が白、西が赤になり判定はお客様にしてもらうという参加型企画でした。
↑ずらり並んだ一同。
↑今回は節部門で国本はる乃ちゃんと争いました。もうちょっとで負けるところだった…。
今回は、一応白組が勝ちましたが、固く握ってにっこり笑う楽しい会になったかと思います。
↑仲のいい?東西最年少コンビ。はる乃ちゃんは嫌がってますが…。
↑打ち上げにて、抱き合う太福兄さんと隼人。奥のお二人があきれてます。
そして、次回は2019年3月23日昼、浅草木馬亭にて開催することになりました!関東の皆さん来てね♪
大仕事が終わった翌日は繁昌亭昼席に。
↑そろそろビデオ屋の暖簾以外もやらなきゃ…。
落語の寄席に入れていただいて、普段とは違う緊張感や寄席の楽しさを経験させていただきとても嬉しいです。
19日は「浪曲いろは文庫」
一秀さんが見事に復活! というかお元気でした。
「これなら、一心寺も出られたなあ」って本人も言ってました。おいおい…。
21日には人生初の沖縄にて浪曲。
豪華客船に乗って、一日二席の大仕事。
船の方から「余興に浪曲が入ると船がよく揺れるんですよ。」といわれ、大丈夫かなと思っていたら…やっぱり揺れました。
↑ネタ帳より。同じものが二回ありました。
初めての沖縄、もう少しゆっくりしたかったのですが、その翌日はZAZAにて隼人幸太二人会があったため、次の日の朝に帰ることに。
へとへとになりながら、年に一度のお楽しみ「隼人幸太二人会」へ。
結構共演してそうで、年が近いからかほとんど共演することがない二人の年に一度の浪曲会。
今年は隼人、幸太の浪曲が一席ずつと、前座に彦四郎、浪曲漫才と盛りだくさんの二時間でした。
↑浪曲漫才「瞼の母」。この日にためにさくら姉さんに三味線を習いましたが全然弾けませんでした。残念!
もう弾かない…。
↑今回は「南部坂雪の別れ」を。
また来年やりたいと思いますのでぜひお越しください。
最後は29日「観音丹次 第二回」
今回は第二話と第三話を合わせて長講一席にしました。
回を重ねるごとに面白くなるとは思いますが、果たして何回で終わるのでしょうか…。とても気になるところです。
全12話くらいかなあ…。
という四月でした。
結構忙しい日々でありました。
☆
浪曲・演歌浪曲
鈴鹿市シティセールス特命大使(鈴鹿と・き・め・きドリーム大使)
真山隼人ツイッター
https://twitter.com/hayato0381