【学 名】Calendula officinalis
(カレンジュラ オフィシナリス)
【和 名】金盞花(キンセンカ)
【別 名】ポット・マリーゴールド、
カレンジュラ
【分 類】キク科 キンセンカ属(カレンデュラ属)
【原産地】地中海沿岸地域
【特 徴】
カレンデュラとは、ラテン語の「カレンダエ」の語彙変化で、
「カレンダーの語源」に由来します。
花の大きさは3cm~10cmで、花びらは八重咲きが多く、
色は黄色やオレンジなど暖色系が主で、開花期は春~初夏頃です。
草丈は品種の生育状況によって
矮性種(30cm~40cm程)と高性種(80cm~1.0m程)に大別されます。
広く栽培されているのはオフィシナリス種〔C. officinalis〕で、
「キンセンカ」は本種を指すのが一般的です。
別名「トウキンセンカ(唐金盞花)」と呼ばれているも現在使われておらす、
トウ(唐)と付くのは「海外から来た」と言う意味合いです。
ちなみに学名の「officinalis」は「薬用の」という意味があり、
ハーブに分類する植物に多く付けられてますね。
【栽 培】
鉢などのコンテナ栽培の場合、排水性と保水性のバランスが整った土が適し、
園芸基本用土を混合して栽培用土を作ります。
栽培用土の混合目安は、赤玉土7:腐葉土3の比率で土を配合し、
容器に土を入れ播種するか苗を植え付けます。
水やりは土が乾き始めた時点で、たっぷりと与えるようにします。
露地植えにする場合は、水捌けがよく陽当たり良好の場所を好み
栽培土質に左右される事なく適応します。
多少陽当たりを損ねても生長するので、環境を気にしなくても大丈夫です。
生育旺盛で枝を広げるため、
株間を広く取り風通しを良くしておくといいです。
栽培時期は、春と秋に行うことができますが、
タネを取るなら秋に播いたほうがいいですね。
特にこだわって自家採種する必要がなく、零れタネで充分繁殖します。
また耐寒性が非常に強いため、
一般でいう暖地の厳しい寒さを与えても越冬しますが、
寒冷時期が長く積雪量の多い寒冷地は、徹底した防寒・防雪措置を施すか
秋植えを避けて春植えにした方がいいですね。
ただ、直根性キク科の宿命により移植を非常に嫌う事から、
移植するなら発芽後に本葉が数枚展開した幼苗時期の1回限りに留めます。
根を傷めないように土毎掘り出し、時間をかけずに速やかに移植します。
※丁寧に移植した場合でも生育に多少の影響を及ぼしてしまうので、
高立性のように茎が高く育たず、草丈が低いまま育ち開花します。
【利用方法】
高く育つ高性種は主に切り花に利用され、
低く育つ矮性種(わいせいしゅ)は、花壇や鉢植えに利用されます。
カレンヂュラの花はエディブルフラワーとして利用するほか、
クッキーなどの焼き菓子の生地に入れてアクセントとしても利用できます。
キク科の多くは根に抵抗性があり、土中の悪玉菌に対する抵抗作用が大きく、
線虫などの害虫を忌避するなど、作物に有益な働きを持っているようです。
園芸用のマリーゴールドでさえ作物と混色すると生育旺盛であっても
作物の生育をを阻害することなく
ネコブセンチュウの繁殖による生育阻害を減らしているようです。
ネコブセンチュウの被害汚染土壌は、消毒剤散布などの処理は全く効果なく、
抜本的な処置がないのが現実です。
汚染土壌を単に放置しているだけでは拡散の温床にしかならず、
天地返しをしながら完全に天日に晒して乾かせてしまうと、
土中有益菌を滅してしまうだけです。
そこで、キク科植物の忌避・殺菌能力が役に立ちます。
退治できないらならば忌避すればいい。
土中環境の均衡が保ち始めれば発生件数が激減していくはずで、
結果が現れるには可成りの時間を要しますが
確実な対処法になるかと思います。