Fuego's ベジタブルガーデン  

ナチュラルガーデナー Fuegoが勧める自然流栽培の菜園ライフ♪

堆肥・腐葉土の生成方法-1(床堆肥)

2019-06-17 11:34:44 | 自然栽培
枯葉は腐熟に時間がかかるため
耕土に深く埋めれば腐熟が早い分
枯葉の素材次第では
発酵腐熟に至る過程でガスが発生する為
何でもかんでも埋めればいいというわけにはいかないです。

経験上
イチョウは葉に油分が多い為に
堆肥とし使いにくい素材の一つと言われることがあります。

試しに、イチョウがたくさん手に入ったときに
土中埋設を試みました。
施した結果は、実際どのような影響が出たのか
明確な状態は見えてこなかったような気がします。

枯葉を埋設する場合、
一番良いと思われる素材は葉の厚みが薄く
枯れてしまえば手でもむだけで砕ける梅や桜がいいですね。

桜を使うととても香りがいいばかりか
桜のの持つ抗菌性能により
土中棲息する悪玉菌の繁殖を抑えてくれるように感じます。

これは、市民農園を借りていたとき、床堆肥の回収状況です。

床堆肥をするときの手順は以下の通り
1.地表から60cmの深さまで床掘りを行います。、
2.堀り起こした範囲を賄う程度の枯葉を床掘り面に投入します、
 (調達した枯葉は近隣の神社で集められた落ち葉を戴きました。)
3.床掘りした部分に枯葉を掘り底から30cmの厚みになるまで、
 灌水と踏み込み攪拌を繰り返します。
4.金等に水分をいきわたらせ踏み固めたら、
 掘り出した土で埋め戻します。
5.雑草が生えないように埋め戻した表面を覆い1~6ヶ月放置します
 (期間に差があるのは投入した素材による違いです)

上記の工程を済ませた耕土で2年作付けして、
土地の返却に伴い床堆肥がどのようになったかを見るためと
苗を育てたり新しい土地で使用するために回収を試みました。












そのときに回収した腐植物です


触っただけでフレーク状に砕け土に混ぜればすぐに馴染みます。

この床堆肥は
狭い耕作地であっても床掘り作業自体が重労働なので
広い耕土では労力があっても広い面積を賄うには簡単にはすまないですね。


そこで、完全な堆肥化することなく腐葉土に近い状態にしておけば
深く埋め込むことなく攪拌や漉き込みに使用することができます。

次回は枯葉の腐葉土、枯れ草半熟腐葉土、みかん果皮の半熟堆肥について
順次紹介していきます。






堆肥・腐葉土の使いかた

2019-06-17 11:04:31 | 自然栽培
自然堆肥を生成しようとすると
枯葉を使った場合は1~3年以上かかります。

だから「堆肥を作る」とすれば
使い切らないよう常に作り続けなければいけないし
堆肥化して使えるまでの時間差が生じます。

これが雑草などの草を主体とした堆肥であれば
1年以内で腐熟を始めます。

堆肥の使い方は二通りあり、
半熟状態は敷き草や床堆肥に使い
完熟状態は苗を植え付けるときの「ぼかし」や
耕土に鋤き込みます。

此処で注意しなければならないことが一つあり、
完熟を漉き込みますが完熟堆肥は強い粘性があります。

砂質耕土なら完熟を漉き込めば
通気性・排水性が抑えられ保水力が増します。

処が粘性耕土に鋤き込んだ場合は、
耕土の粘性が増す結果を招くため
保水力が過剰な環境となり通気性を損なってしまい、
漉き込んだことで耕土の環境を阻害してしまいます。

ではどうするか?

粘性土の場合は、完熟状態の投入・漉き込みをしないで
半熟状態或いは枯葉を混ぜ入れます。
ただし、形が大きく残すようにすれば
腐熟するまでにかかる時間を更に遅らせることができます。

その場合は深く混ぜ入れると、
腐熟時のガス発生により作物に生育を阻害する為
浅いところに置く程度がちょうどいいです。

従って、堆肥を作る作業をするよりは
「枯葉や枯れ草異を畝や畝間に敷く」
これで充分耕土の乾燥を押さえ
無理なく堆肥化することができます。

同然、枯れ草や枯葉に酵素や肥料を混ぜる必要もなく
ナチュラルな状態で土に馴染んできます。
そのため土中の微生物バランスも程よくなり
菌による病害の発生率も軽減されると思います。

大蒜の自然栽培(後編)

2019-06-13 09:18:26 | 栽培記録
前回に引き続いて年明け後の作業です

寒冷紗トンネル状態の越冬(2019/02/22)

畝間には枯れた草で敷き草をしつつ
寒冷紗のトンネルをかけたまま越冬させていました。

寒冷紗の撤去(2019/03/01)
トンネルの高さに葉や茎が到達する前に寒冷紗を撤去します


畝には根の浅い雑草が生えています

これが生えているおかげで畝に敷き草する必要がなく
土が固まることなく柔らかい状態を保てます。

畝間に敷いた草の茎や葉はしっかり枯れ落ち


枯れた部分をめくると
土に触れている部分が半分腐植しています



土寄せ(2019/03/02)
越冬して春を迎え最初の土寄せです。
畝間に敷いた草の枯れたものだけを払いのけて
腐植している部分だけを中耕・土寄せしながら高畝にします。


中耕が終われば畝間に払い除けた枯れた草を戻しますが、
枯れた草がほとんどない状態です。

畝間を掘り高畝にすることで水はけが向上し、
大蒜が植えてある深さが畝間よりさらに高くなれば、
陽当たり面積が増えて土中温度が上がります。

半分腐植した草と土が畝にかぶさることで
微生物たちが分解をはじめ自然堆肥が土中養分となるので
所謂「追肥」を行ったことと同じことになります。


あとは、抽苔して上がってくる花芽を随時摘み取り
茎や葉が枯れて収穫できる頃まで待つだけです。

試し掘り(2019/05/16)
いち早く枯れた大蒜の株があったので2本ほど抜き取ってみました。



大蒜がある程度肥大・成熟してくると根の張りも弱くなるので
農具を使わなくても手で軽く引き抜けるようになります。


収穫・根切り・追熟乾燥(2019/05/22)
最初の試し堀りから6日ほど経過すると更に枯れてきた株があり
二回目の試し堀をしました。
そのあと、
収穫直には「根切り」を行い鱗茎の肥大を止め
前回収穫した大蒜と一緒にして風通しの良い日陰に干して
余分な水分を抜きます。




仕分けと保存(2019/05/26)
今年はなぜか一斉収穫とはいかず、
追熟の様子を見ていると肥大生長に差があるようで
本格的にとはいかず様子を見ながら収穫する状態が続いています。
追熟乾燥を終えた株から鱗茎を切り離しました。
この段階で、
大きな鱗茎を優先に次期栽培用として仕分けしておき、
切り取った茎は菜園に持ち込んで敷き草として使用します。





保存(貯蔵)に使用したネットは、
地鶏卵の販売パッケージとして使われたものを再利用しています。
ワンタッチで口元を縛って吊るせるので非常に便利です。
難点なのは、あまり多く詰めすぎると重さに負けて
閉じ口締め具が重さに負けて解けてしまうことですね。


混植(2019/05/29)
大蒜の追熟状態を観ながら株間に南瓜の苗を混植していきました。
大蒜の株間は土が柔らかいので、
植えたい所を移植鏝(イショクゴテ)で解して植えるだけで済みます。
南瓜の苗が幼い過ぎたり生育が弱いと防虫ネットをかぶせないと
害虫に葉を食害されます。






今回は、不織布のネットが不足していたため
被せられない株もありましたが、そのままな何もしなくても
食害されることがなかったですね。


収穫最盛期(2019/06/02)
残ったニンニクを全て掘り上げて
ベランダの日陰に干して追熟乾燥させました。
これで菜園に育てた大蒜全て収穫したことになります。



貯蔵と収穫量(2019/06/06)
今年の大蒜は全部で3.5㎏ありました




鱗茎の肥大も大き過ぎず小さ過ぎす程よく納得が行く育ち方です。


次期栽培用の鱗片も納得のいく形状です。




年々形質や収量が安定してきました。
手ごたえとしてはあともう少しといったところですかね。