Fuego's ベジタブルガーデン  

ナチュラルガーデナー Fuegoが勧める自然流栽培の菜園ライフ♪

堆肥の正しい認識

2019-02-01 23:37:36 | 自然栽培
腐葉土に牛糞や鶏糞を混ぜ入れて
発酵熟成させた状態”堆肥”と呼ぶ人が多いけど
これは大きな間違いです。

栄養分を含めた段階で
堆肥としての役割でなくなり
「肥料」と認識して呼ぶ方が正解です。

堆肥本来の意味合いは”栄養分を含まない腐植物”で
肥料ではないということです。

有機栽培をされている方は
此処を混同してしまうことが多い為、
有機栽培に分類される
自然栽培を理解しようというときに混乱します。

肥料と堆肥の役割は全く違うため、
「たかが言い間違い、勘違い」と軽く流さないで
双方の違いや用途をしっかり理解したほうがいいですね。

混ぜてはいけないといっているのではなく
間違った認識は捨て去るべきですね。

土作りには、堆肥が不可欠で
肥沃になれば必要がありません。

処が、堆肥の生成には時間がかかるため
ついつい腐熟の時間を短縮するために
動物性肥料や食物性酵素を入れます。

早く腐熟しますが
腐熟が均一にならず未分解となります。

それでは時間をかければいいというなら
最初から何も加えないほうが
堆肥としての完成度(品質)が高いですね。

そもそも鶏糞や牛糞も
「匂を放つ」ということは未分解な状態なので
堆肥に混ぜ入れれば尚中途半端なままです。

匂う原因はもう一つあり
ウシや鶏のエサが自然に生えている草や
土中に生息するミミズを食べているだけなら
それほど匂うことはないです。

今では配合飼料に加え耐病性を上げるために
抗生剤も混ぜ入れるため
消化しきれ無いものが未分解状態となり
排せつ物は不純物を多く含む事になります。

それを完全な肥料にするためには
更に分解させていけば匂いも軽減されますが
その分解酵素に何を使うか?

化学物質を使えば
喩え有機栽培として投入しても化学成分を含み
それが分解されないために
土中に毒素として蓄積され
結果作物の耐性を弱らせるのでしょうね。

当然耐性が損なわれる(衰える)ので
一度病害虫におかされても
植物が自力で回復することができなくなり
投薬するか、破棄することになります。

堆肥とは
不純物を含まない植物体が自然状態で腐熟したものか
或いは自然腐植に近い状態で生成され
栄養分を含まない腐植物を指します。

その役割は
土を柔らかくし固めない事
土を温めること
土を乾かさない事

以上の三つの項目に対して使用します。

したがって、この三要素が整う土壌環境は
肥料を入れなくても作物が育ち
土中環境も均衡がとれて
食物連鎖により栄養環境も偏りがなく中庸を保ち
土壌が痩せ細ることなく全てが循環します。

その土壌で作物を植えて栄養を吸収しても
還元と再生が行われるため
追肥する手間さえ必要がなくなっていきます。

ですから「たかが堆肥」と侮れなく、
此処をちゃんと理解すれば
有機肥料に頼らなくても土は肥沃になり
土が野菜を育ててくれます。

結果一見大変なように見えて
実は一番楽な栽培方法なのですよ
自然農法は…(#^.^#)