
本当に街を走ってる車っていろいろだということが改めて判った。
軽自動車だって色々あるし。
次の車を何にしようか?などと、この数年考えたことが無かった。
ポチを失って如何に車=ポチの等式がオイラの頭に滲みこんでいたか・・・
これが本当に良く判った。
振り返ってみれば
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44歳の頃パジェロに乗った。こいつはターボ付きのエンジンで
サスペンション・シートなんてのが付いてた。
オートマの変速機でその味付けが嫌だった。
姪の旦那に譲った。
次に闇夜のカラスみたいなBJ40をほんの半年くらい乗った。
4速のマニュアルでセガレに譲った。
福島まで引き取りに出掛けた。行きは新幹線だった。
その後セダンに乗ったがチェロキーを買い込んだ。
コイツは4Lのガソリンエンジンでマニュアルギア。
力のある良い車だったが、部下に譲った。
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1996年、51歳になって・・・
カラシ色のカボチャの馬車と名づけたBJ41を買った。
<黒菱平から下ってきたところ>
横浜の中古車センターにあった。
これに乗って四国へ渡ったのが16年前のことである。
3.2Lのディーゼルで力が無いのに5速のマニュアルで
ちょっと苦しい坂道だったと記憶してる。
でも、この車がオイラの頭の中で大きな位置を占めて
お~い、お~いと呼ぶのだ。
<香川県の山でBJ>
魔が差して、車やの口車に乗せられて
このBJを手放してしまった。
友人からは、アホ呼ばわりされている。
何を勘違いしたかTravicなんて言う見たことも聞いたことも無かった車と
交換してしまったのだ。
<Travic>
母親が逝去して、Travicの役割も終った・・・
実はBJになんか親を乗せるのを止めたらどうか?
との車屋さんの意見だったんだなぁ。
オイラも母親を荷物みたいにBJの後座席に乗って貰うのが
とても辛かったことは確かで
年老いた母に少しは楽な車に乗って貰いたいという
気分であった。
母親の四十九日を待って
家にやってきたのが先月死んだポチだった。
この車とのお付き合いは7年に及んだが
重い車であった。
2トンを越える車体を4.2Lの自然吸気ディーゼルで引っ張るのは
やはり辛いものがある。
タイヤを少し大きくするといつもの峠ではギアを一段下げないと登れない。
でも、これに乗って四国のみならず信州、吉野へと走り回りました。
飲み会があればポチ・ホテルになって
泥酔したオイラの定宿でもあったわけです。
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財布と相談したり、女房と相談したり・・・
結局
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ポチと同族のヤツとまたぞろお付き合いすることにしました。
今度はショート・ボディにしました。
ポチとの身長差は約80cm。
目方で200kg近く軽い。
ポチは上品なコリーみたいなヤツでしたが
今度のは黒い狸犬(タヌキいぬ)みたいなヤツでヤンチャです。
この手の車で状態の良いのを買う資力は今のオイラには無い。
で、かなり怪しげなタヌキ犬なわけでして、
一体何人のオーナーが乗っていたものか・・・不明です。
少なくとも二人のオーナーに仕えたことは整備手帳から歴然としています。
平成9年に初登録されて、平成18年以降の車検記録はありますが
平成9年~平成17年までの間の記録は無いのです。
ボディも相当荒く扱われたようで
ペイントも最低一回は塗り直されてます。
そのくせ、オイラと同じで頭のてっぺんは禿げております(笑)。
こんど綺麗に頭を塗ってやるからな!
コキ使われた割にはエンジンはポチより丈夫なサウンドをしております。
なんだか車内にはポマードのような匂いがします。
男臭いオーナーだったのかも知れないな。
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黒狸犬は本当のことを言えば、
カボチャの馬車の
真の後継車なのであります。
前後ともリーフすなわち板バネの緩衝装置で
ショート・ホイールベース。
悪路では跳ね上がるから
舌を噛まないようにしないといけない。
実にアイアン・ホースなのであります。
5速のマニュアル式変速機ですから
重いクラッチを切らなければいけません。
BJ40の心を引き継いだのは、ランクル80や100、まして200などではなく
このランクル71なんです。
で、なんだか先祖がえりをした気分になるのも
コイツを選んだ理由です。
実際に走ってみると!
軽~い!が第一印象。
次いで
なんちゅう車や!が第二印象・・・およそ現代的でないクルマ!!
ハンドルはふらつく、ミッションから異音がする・・・
まぁ、こんなのはいずれお金が出来たら直しちゃる。
普通のおジョウチャン方にはま~んず、乗れんでしょうね。
でも、と~っても好きになれそうなクルマでした。
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ええですねぇ、ぴかぴかに光ってますね。
羨ましい。
黒狸犬ならどこでも行けそうですね。
腹を擦りまわる私の銀鼠では到底かないません。
見てくればかりのポンコツで~っての。
あれに相当するのではないか・・・と心配は尽きません。
光って見えるけど、毒婦の厚化粧みたいに
塗り重ねられてフクレ上がってるような気がする。
人生なかなか難しいものです。
黒狸犬は何処へでも突進して藪に突っ込んで
行くんぢゃないか?とこれまた心配です。
ハンドルの不安定さがそれを予感させます。
お腹をこすることはなさそうです。
約3インチのリフト・アップです。