路上と旅のガラブログ

『VOW』をきっかけに街歩きに目覚めたガラブロの散歩・旅記録たまに過去にまつわる思い出のブログ。

上総一ノ宮~九十九里~一松

2023-04-05 11:52:35 | 旅行

春とは、房総半島へ行く季節のことである。

 小さい春見つけた

昨年3月は銚子を訪れたが、今年は上総一ノ宮から九十九里、一松を巡った。住む街から電車で2時間半(のはずだったが、寝坊して特急わかしおに乗ったのでもう少し早い)、上総一ノ宮駅へ着いた。

 旅情 床がジャクソンポロック

 

車窓から見えた給水塔のような建物。浦安あたりの工業地帯には気になる建物が多くて飽きない。大網駅のホームでは、窓に小さな網がついている(停車時間に急いで撮った)。

12時過ぎに上総一ノ宮駅到着。西口に降りるとお土産屋兼定食屋がお出迎えだ。店内ではすでに酒を飲んでいる人たちがいて気になったが、この後はやることが盛りだくさんなので通り過ぎる。

 サーモンピンクとペパーミントグリーンの美容室、この平成初期感たまらない

ガラスブロックのある理容室2連続。上の理容室は入り口と反対側の壁もガラスブロックになっていて、光が店内を通過する様子がとてもよかったのだが、自分がしっかり映るのと仕事の邪魔になってしまいそうだったので写真に納めることはできなかった。それぞれ用いられているパターンも異なったもので、理・美容室はガラスブロック建築の宝庫であることがわかる。

 現代アート

ギョサン、欲しかったけど素敵な店構えの靴屋はやっていなかった。

旅の安全を祈願して、平安時代の「延喜式」にも記載のある由緒正しい神社、玉前神社にお参り。手水の使い方をかわいいイラストの女の子が教えてくれる。境内裏手には一休みできる野良イスが置いてあった。

 いい蔵 ヤシの木も冬眠から目覚めた

昼は何を食べようかとGoogle mapで事前に探していたのだが、焼きそば屋というピンポイントな店を見つけて絶対行こうと思った。それにしても、上の写真が外観なんだけど前情報なしじゃ絶対ここが店だとわからない。

 プレーンな焼きそばを卓上のウスターソースと胡椒で味付けするスタイルだった

食事を終えて街を歩く。地図アプリであらかじめ歩くルートの見当をつけたのだが、思い通りの道にならないのも楽しい。

 もみじのような模様の型板ガラス

 ピンポイントな精肉店

今回の旅では春の房総で海を見るのが目的だった。駅から海までは距離があるので、レンタサイクルで向かう。それも普通の自転車ではなく、ずっと乗ってみたいと思っていたビーチクルーザーを借りた。ビーチクルーザーはサーファーがサーフボード片手に砂浜を移動するための自転車で、浜辺を走りやすいようにタイヤが太くなっている。とは言っても、実際砂浜を走ってみると砂にタイヤが取られて全然走れなかったのだが。

 今日の旅の友

結論から言えば、ビーチクルーザーの旅はかなりおすすめ。海まではこんな感じの一本道をひたすら走る。6段変速のビーチクルーザーだったので、2速でゆっくり漕ぎ続ける。

温暖な気候ならではの植生

 ほとんどバスが来ない「地獄表」C.みうらじゅん

寄り道しながら九十九里浜に辿り着いた。

九十九里はとても穏やかな浜だった。この日は友人が結婚式を挙げていて、海岸からビデオ通話を繋ぎ出演したのはサプライズで面白かった。

第二の浜、一宮海岸にはお出迎えのゲートがあった。

一宮海岸の北に位置するのは一松海岸である。そもそも今回の旅の場所を決めたのは、京極夏彦『狂骨の夢』で一松海岸が重要な役割を果たす土地として登場するためであった。一本の松に、荒々しい海。何とも寂寥感がある。

 

 

これは何をしているところだ?と思ったら防砂林を植えているところだとチーバくんが教えてくれた。

 手押しポンプ

奥にガラスブロック発見。

そうこうしているうちに夕暮れが近づいてきたので自転車を返しに戻る。

 

何でもない道が、旅先で一番楽しかったりする。

元いた場所に戻って来られた。さらば、春の房総。また会う日まで。

 

 


ラッコと真珠だけじゃない鳥羽の楽しみ方

2022-10-30 22:18:54 | 旅行

10月半ばに1泊で三重県鳥羽市へ行きました。

旅の目的は、鳥羽水族館のラッコだったのですが、最初に断っておきますとこの記事にはラッコの写真は一枚も出てきません。かわりにガラスブロックや街並み、顔ハメ看板の写真が登場します。既にご存じかもしれませんが、そういうブログです。

新幹線で名古屋へ向かい、JRの快速みえに乗り換えると1時間半ほどです。近鉄の特急もあって少しお値段がするかわりにシートが豪華(WEBで見ただけ)で、2両編成でわりと揺れる快速みえは、おいおい大丈夫かよと思う瞬間はなくはなかったですが、帰りは疲れて爆睡していたので問題なしですね。

快速みえの車窓からは工業地帯の風景が。四日市あたり。

鳥羽駅に到着。でも見て、近鉄鳥羽駅(左)にはガラスブロックがあるよ!やっぱり近鉄で来ればよかったね!(ごめんJR!)

鳥羽駅南口のいいタイル。

公衆トイレにあるガラスブロックは斜めに線が入った「カット」

少し歩けばもう一軒ガラスブロック建築を発見。こちらも同じ「カット」です。比較的珍しいタイプなのにも関わらず発見できたのは、施工したガラス業者が同じなのではないかと推測します。

さらに今回泊まったホテルの廊下にも使われていたので、鳥羽のガラス業者が在庫をたくさん持っていたり、好みで多用されたのではないかと。

鳥羽は鳥羽湾に面しているので海はもちろん楽しめますが、山がちな地形で前方は海、振り返れば山のような景色が面白かったです。以前このブログにも登場した神奈川県三浦市の三崎港の辺りとも共通点を感じました。

鳥羽の街歩き。

閉店してしまった喫茶店。

葉っぱみたいなかたちが特徴的なホテル。

鳥羽駅から徒歩数分の商店街「錦町通り」には年季の入った建物が多いので、好きな方にはたまらなそう。もちろん私も大好物です。

鳥羽といえば外せないのは真珠でしょう。街を歩けば真珠店、真珠店、真珠店…コンビニかと思うくらい。鳥羽の真珠産業の祖、御木本幸吉氏の銅像が駅前に建っているなど鳥羽と真珠は切り離せない縁で繋がっていることがわかりました。

御木本翁の背中。その志を見習いたいものです。

真珠卸会館はもう使われていないかも?

鳥羽水族館から見た真珠島。手前の古民家に次回は行きたい!

女性に真珠を贈る御木本翁。ここまで優しくロマンチックな顔ハメ看板があるだろうか?

皆さんお待ちかね、鳥羽水族館のちょっとファニーな仲間たちです。

とぼけた顔していますが、つつくので指を近づけてはいけません。

片手袋ならぬカワテブクロ。身動きとれないよ!

メバルの標本(嘘です。でも前夜にメバルのから揚げを食べたのは本当です)。

絶滅の危機に瀕しているためワシントン条約によって輸入が禁止されているラッコ。現在国内の水族館で見ることができるのは鳥羽水族館のメイ・キラ、福岡県はマリンワールドのリロの3頭だそうです。このブログで紹介できなかったラッコをその目で見たい方はお早めに。そして鳥羽の街を訪れたときはラッコ以外の「今しか見られない風景」を楽しんでみてはいかがでしょうか?

鳥羽駅近くのシャッターアート。あまりに幻想的かつシュールで目を奪われた。2038年まで残っているかなあ…