手持ちのアルバムから お気に入りを1枚
鍵盤の端から端までをフルに使い、
おびただしい数の音符をハイスピードで演奏。
人は彼を”鍵盤の帝王”と呼びます。
かといって、決して”重たく”ならないのが
オスカー・ピーターソンのピアノ。
このアルバムのタイトルは『ソロ』です。
ピーターソンといえばピアノ・トリオと相場は決まっていますが
タイトルからもおわかりのように、
これはまったくのソロ・ピアノによる作品です。
ピーターソンという音楽家の本質である、
すべての表現がピアノという楽器と密接に結びついています。
元々は超絶技巧派の名手、
アート・テイタム直系のピアニストなだけに
”ソロ・ピアノ”という演奏形態は、
一層その超絶技巧ぶりが発揮されています。
「リトル・ガール・ブルー」や「A列車で行こう」
といったおなじみのスタンダード・ナンバーを、
とにかく華やかに、そして軽やかに、
エレガンスに料理しています。
彼の持ち味を存分に堪能できる1枚です。