僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

怒り

2016年10月01日 | Wish
私は、月忌回向やお盆経で、檀家さんのお宅にお伺いしています。

当たり前の話ですが、それぞれのご家庭には、個性があり、雰囲気があります。
そして、なぜだか、気持ちよくお経の読める仏壇と、気持ちが苦しくなる仏壇もあります。

それは、お葬式にも言えることです。

ある、お葬式でのことです。
法要が始まると、すぐに頭痛が起こりました。

風邪なんかひいていないし、
お葬式が始まるまで、なんともなかったのに・・・。

締め付けられるような痛みです。
ガンガンする痛みに耐えながら、棺を見上げました。

怒り・・・。

そんな言葉が、浮かんできました。

お亡くなりになった方は、怒っているの?
こんな感覚は、初めてでした。

私は、霊感なんてありません。
普通の人間です。

それなのに・・・。

後で、ご親戚にお聞きすると、それなりの理由があり、
激情を残したまま、お亡くなりになったとのこと。

私は、哀しみを覚えながら、改めて、ご霊前に手を合わせました。

人生には、いろいろなことがあります。
喜んだり、悲しんだり、苦しんだり、恨んだり・・・。

その時々の感情に、私たちは揺れ動いています。

でも、目を閉じるときには、どうか安らかでいてほしい。
旅立つ人も、見送る人も、笑顔で別れを告げてほしい。

久しぶりにお伺いしたお宅の仏壇で、手を合わせながら、
私は、あの時の情景を思っていました。

今のあなたは、笑顔でいますか・・・。


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