僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

ジョギング

2016年10月12日 | 日記
いつの間にか、空の色が青から、藍に変わっている。
風の香りが、秋の深まりを教えてくれる。

長袖のシャツを着て、僕はジョギングを始める。
坂道を下り、橋を渡り、色づき始めた街路樹の下を走る。

シューズのひもを締めて、走り出そうとしたとき、

郵便受けに、大きな封筒があることに、気づいた。
日蓮宗山口県〇〇と書いてある。

ドキリとした。

深呼吸をして、ゆっくりと封を開けた。

中には、1枚の白い紙があった。

「合格通知」

何度も、何度も、読み返す。

やった・・・。

小さな声が、僕の口から漏れた。

最大の難関を、クリアした。
今日の日を、何度、夢見たことか。

「絶対に、お坊さんにはならない!」

そう言い張っていたのにね。
こんな日が来ることを、誰が想像しただろうか。

人生は、長距離走。
平坦な道ばかりじゃないだろう。

上り坂では、喘いでしまい。
下り坂では、お腹かが痛くなる。

慌てず、焦らず、ゆっくりと。
君の人生を、歩んでおくれ。

夕闇迫る街角を、僕は今日も走り続ける。





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