◎下落トレンドに転換、3万6000円割れも意識
<松井証券 シニアマーケットアナリスト 窪田朋一郎氏>
日経平均は10月安値を割り込み、完全に下落トレンドになった印象がある。来週にかけ、下値模索になる可能性が高いだろう。
エヌビディアの決算自体は非常に良かったが、中国AI(人工知能)ディープシークの台頭以降、AIのコモディティ化が警戒されている。マイクロソフトなどによるデータセンター投資の縮小も懸念され、業績のピークアウト感を強めた。中国への米高関税は、一部中国製部品を製品に組み込むエヌビディアの利益率に影響しかねないともみられている。
いまのところAI関連と暗号資産関連の下落が中心で、ディフェンシブ株は持ちこたえている。ただ、どれだけ耐え続けられるかは危うい。米市場では、高金利の影響でAI関連以外は傷んでいる。AIが崩れると相場の柱を失う可能性がある。
テクニカル的には、昨年8月の暴落の際に下支えになった24カ月移動平均線(3万5770円付近)まで、下値めどは見当たらない。2月の下げ局面で押し目買いに伴う信用買い残が増えたことは需給的な重しになる。日経平均は3万6000円割れも意識されてきそうだ。
アナリスト紹介
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日本株
窪田朋一郎
松井証券 シニアマーケットアナリスト
ネット証券草創期から株式を中心に相場をウォッチし続け、個人投資家の売買動向に精通
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