go on a picnic

モダンなライフスタイルにあう
気の利いたフラワーアレンジメントを
ブラジル生活の小話を交えて紹介します

ヒマラヤの塩

2007年11月18日 | お店

いつも行くオーガニックが売りのパン屋さん

オーナーはベルギー系ブラジル人なので
ここのチョコレートケーキは二味違います
ブラジルやアメリカでは
ケーキというのはものすごーく甘いものなのですが
彼はイギリスで修行したこともあって
スコーンも本場の味ですし
キッシュ類はまさに絶妙なフランスの味ですし
ドライイチジクとナッツが絶妙に混ざったパンや
くるみとポピーシードとくろすぐりのミックスパンや
なにより赤いフルーツよりどりあわせたパンプディングが
おいし~い、のです

いつもはお持ち帰りですが
初めてサラダを店内で食べてみたら
「なんで同じ野菜がこうも違う味なの?」
と、驚くことしきり

原因は塩、でした
よく見たら販売もしているピンクの塩
「ヒマラヤ」と書かれています

こちらでは、ドレッシングは即席
というと聞こえがいいですが
「オリーブオイルとビネガーと塩を
取り分けた個々のお皿に各自でそれぞれ好きなだけかける」
のが流儀
(日本のおいしいゴマだれドレッシングなどの反則もときどき有)
だから直接素材の味がまともに出てきます

こ、これでパスタゆでてもおいしいよね?
そりゃあね、もったいないだろうけどね
そ、そっか

一番そのまろやかな甘みが引き出されるのはサラダなのかなあ?
他に直接塩にかぶりつくようなもの、あったかしら?

あんまり感動したので活け込みの残りの野草を
写真と同じようにお店の袋にアレンジにして
あげてきました

あら、名刺も置いてくれば良かったかも

PAO
Padaria Artesanal Organica
R. Bela Cintra, 1618 Jardins
3384-6900










長い間ありがとね、ごちそうさまでした!

2007年09月30日 | お店

ブラジルにいて、一番つらいことは
日本から遠いことです

「大至急帰ってきて」
と言われてもその日に発つ便が無いと
翌日出発でも、一日を飛行機で過ごし
呼ばれた三日後にやっと日本に到着

生まれ育った場所を離れてつらいのは
国内にいても同じこと、と割り切ってるつもりでも
やっぱり物理的に遠いものは遠いのです

日本に居たころ、仕事仲間とも、家族とも、
いつも大切な人たちとよく行っていた店がありました
そこの“おばちゃん”は台湾から来た方で
私が通い始めただけでも15年以上経っているのに
ちょっとあやしい日本語と
1mmの狂いもない独特なアイラインは
いつ行っても変わらなかった
一時帰国したときにはそのあまりの変わらなさゆえ
私にとって貴重な大きな物差しとなっていたのだけど
本日をもってお店を閉めるのだそうです

あんなにおいしかったのに
22年もやってたのに

今夏、5年ぶりの一時帰国はたった2週間の滞在だったにもかかわらず
怒濤のスケジュールの中、2回もそこに行く機会があった偶然には
本当に感謝します

おススメは、腸詰めとおこげと水餃子ですが
なんといっても、ピータンははずせません
いつ行っても変わらずおいしい料理なんて
ブラジルではありえないこと

異国でどんな苦労が絶えなかったかは想像できます
おばちゃんは一度会った人は「絶対に」忘れなかった
イマドキの日本人以上に義理を重んじる方です
一言も日本語をしゃべれない調理人兼ご主人とケンカしつつも
お店はいつも明るいムードにつつまれてました

変わるわけがないと信じきっていた一つの基準が消える
もっと日本が遠くなってしまうみたい

今の中国の勢いを表しているかのように
久しぶりの中華街はキンキラキンに装飾されていましたが
その中でひっそりと閉める店が一軒あるのです
これを見た方は、いまからでもちょっと遠出して
異国の雰囲気を楽しみに
横浜中華街まで、足を運んでみませんか?

どうか、私の代わりに食べてきてください!

吉香
横浜市中区山下町146番地
中華街 関帝廟の隣通り(中山路)
045ー662-0658
(*ブラジルの山ちゃんがお薦めしてた、といったら
ザーサイくらいはおまけしてくれるかも)