ある日、北風と太陽は互いに「どちらが強いのか」を言い争っていました。
北風と太陽のどちらも「自分の方が強い」と譲らなかったので勝負をしよう、ということになり、たまたまそこへ通りかかった旅人のマントを脱がせた方が勝ち、ということにしました。
まずは北風から、旅人に向けて思い切り風を吹き付けました。
「うわっ、風が強くなってきた」
旅人は、いきなり風が強くなってきたので、マントをしっかり押さえて歩いています。
北風は「勝負はこれからだ」と、どんどん風を強く吹き付けますが、旅人は風に飛ばされてはかなわない、と必死でマントを押さえながら歩いています。
どれだけ風を強く吹き付けても、旅人はマントを離しません。
「次は僕の番だ」と太陽は旅人に向けて、サンサンと日差しを降り注ぎます。
「今度は暑くなってきたな」
旅人は暑くなってきたので、羽織っていたマントを脱ぐことにしました。
マントを脱いで歩いている旅人を見て、太陽は「この勝負は僕の勝ち」と言いました。
北風と太陽には「旅人のマントを脱がす勝負」の他に「旅人の帽子を脱がす勝負」もあるそうです。
ある日、北風と太陽は互いに「どちらが強いのか」を言い争っていました。
北風と太陽のどちらも「自分の方が強い」と譲らなかったので勝負をしよう、ということになり、たまたまそこへ通りかかった旅人の帽子を脱がせた方が勝ち、ということにしました。
まずは太陽から、旅人に向けてサンサンと日差しを降り注ぎます。
旅人は「日差しが強くなってきたな」と、帽子をしっかりとかぶりました。
太陽は「勝負はこれからだ」と日差しを強めていきますが、旅人に帽子を脱ぐ様子はなく、汗を拭きながら歩いていきます。
「次は僕の番だ」と、北風は旅人に向けて、思い切り風を吹き付けました。
すると旅人はかぶっていた帽子を飛ばされてしまい、慌てて帽子を拾いにいきます。
「やれやれ」と帽子を拾っている旅人を見ながら、北風は「この勝負は僕の勝ち」と言いました。
人間にも物事にも得意・不得意は付きものなので、勝負の仕方によっては、どちらかだけが一方的に強い・必ず勝つ、ということはないわけです。
でも、通りすがりに北風と太陽の「権力争い」に巻き込まれてしまう旅人が一番大変なのかも。
「北風と太陽」から学ぶ教訓とは。 帽子にまつわるもう一つのあらすじも紹介
寓話・北風と太陽には「北風勝利」編もある