グリングリンの庭 .......green&grin

緑[green]にかこまれて笑顔[grin]になれる。 そんな庭づくりを目指しています。

1年前の話

2012-03-11 | 日記
大震災からもう1年だそうです。
あの日、僕は、手入れの仕事の手伝いで、とある大きなお庭の家にお邪魔してました。
3時の休憩前でした。 その家の車庫のシャッターがカタカタと鳴りだして、最初は風かなと思ったのですが、音が大きくなりガシャガシャと鳴り続けて、地面が揺れていることに気付きました。
幸いにも、庭の中で、何かが倒れてくるような場所ではなかったので、恐怖感はあまり無かったのですが、今までに体験したことのない揺れの大きさに、ただただ驚いていました。
これまた幸いなことに、混雑する前に帰宅し、家が停電することもなく、家族とも連絡が取れて、無事を確認できたのでした。
その翌日から、徐々に、混乱した情報に右往左往する生活が始まり、それまで当り前にあった生活がどんなに幸せだったのか、思い知らされる訳です。

僕が、造園を生業とする者として、震災を経験して得たことは、「石垣が崩れたり壁が倒れたりすることが、現実に起こりうる」という実感だと思います。
庭を設計する段階でも、作業時のひと手間でも、その実感があるとないとでは、考え方や行動に大きく違いをもたらすものだと、振り返ってみて思いました。
もちろん、震災以前でも、万が一の危険性を考慮することはしてきたつもりですが、経験から得られた実感には、未経験の時とは大きな差があるという話です。
安全性を重視すると、デザイン的には面白くなくなるという部分があるのも事実ですが、僕が目指すのは、安全で楽しい庭造りであるべきですね。

また、日々のなんでもないようなことに、逐一幸せを感じられるようになって、今まで以上に感謝の心持ちで仕事ができるようになったことも、さらなる幸せに繋がっていくのだと思います。
今日のこの気持ちを忘れないように、これからも努力していきたいと思います。
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