先日、エリスエリクソンのエッジボードのグラッサーの方の元へリペアを持ち込む際に話しをしまして、とても共感する事がありました。
ワタシは大工で、言うなればワタシの作ったものに他の職人が味付けしてくれる立場です。
もちろん自分だけで仕上げまでやるところもありますが、家全体を見たら大工はほぼ下地仕事。
サーフボードビルドであれば「シェイパー」が家づくりだと「大工」なんだと思っております。
でね、グラッサーの方はエリスの板に触れてみて「エリスはとても上手にシェイプをするから、オレはそれをもう一段上に押し上げなきゃダメでしょ。そうじゃなきゃオレがやる意味がない」って言うんですよ。
「彼のエッジの立て方とか、巻きやすさとか、板に『こうしてくれよ』ってメッセージを感じるんだよね、だからオレは彼のエッジをそのままの形でグラスの厚み分だけ再現したいんだ」と。
もう作り手のオレにはビンッビンに痺れる話しなんですよ。
やっぱオレも下地作りなわけだから「こうしてくれよ」「こうしたいんだよ」って意思を持って作っているのです。
それを理解して表現してくれる、チャレンジしてくれる職人に出会うとスッゲー楽しいんですよ。
自分が作ったものに人が手を加えて、それがもっと良くなる可能性を感じるって、言葉じゃない繋がりのようなね。
それを話しもしないでモノで会話が成立するのが、職人の世界で、職人の楽しみだったりするのです。
昨日もスタッフがやってくれてる仕事を引き継いでやる所があって、明らかに「こうしようと思って作りました!気づいて!」ってメッセージを感じる作り方をしていてね。
その瞬間ノールックパスのようなね「アイツならココに居てくれる」そんな感覚を共有した気分になりまして、嬉しくなったりしておりました笑笑
そんな感覚も無かったり、感じれなかったり、送らなかったり、そんな職人も数多く居ますので、みんながみんな同じ感覚じゃないって事はご理解ください。
少なくともとんかちドリルズが絡む職人はそんな人がたくさんです。そうじゃない人と話してると疲れるので…笑笑
あー、楽しい。
※写真はワタシのはじめて作ったサーフボード。職人はなんとなく形にする事は、ギリギリ出来る事を証明致しました笑笑