標高2100m程の麦草峠の頂上のやや八千穂高原よりに白駒池の入口の駐車場があります。そこからですと、砂利の挽いてある歩道を少し歩くと原生林の中から白駒池の鏡面が突如現れます。今朝はその近い駐車場ではなく、約1Km蓼科よりにある麦草ヒュッテ入口にある駐車場に車を止め北八ヶ岳の森の中に入って行きました。車を止めた場所で外気温を見ると3度しかなく、かなり冷え込んでいます。時計を見ると午前6時前です。そこから鬱蒼とした暗い森の中を20分ほど歩くと急に視界が開け、白駒の奥庭という坪庭に出ます。坪庭にはシャクナゲなどが自生し緑の景色です。そこから少し行くと白駒池への遊歩道と合流します。ここでやっと人に合いますが、白駒池に着くとすでに沢山の人がカメラを構えていました。例年紅葉の見頃は10月7日頃ですが、今年は1週間ほど遅れているため、ちょうど今日が最盛期でした。
文武学校 弓道場
弓道場では弓の見本演技がありましたが、そこの床の間や、他の建物内には、いけばなの展示があり、なかなか見ごたえがあります。
今日、松代真田十万石祭りに行く途中、笄の渡し付近で千曲川の上空に鷹が何羽を飛んでいました。鷹にまじってサギなどの鳥も見かけます。これも千曲川の川の恵です。
薬師堂
関東・中部地方の中で最古の木造建築である中禅寺薬師堂は平泉の金色堂と同じ阿弥陀堂様式です。自然石の土台の上に立っていますが、茅葺屋根の先端にある宝珠が特徴です。薬師堂は本尊の薬師如来坐像、木造神将立像とともに国の重要文化財に指定されています。中禅寺の創建は空海上人ですが、寺の裏山の独鈷山には、旅に出た空海がこの山と地を気に入り、谷が100あったら総本山を作ろうと数えたところ、99しかなく、残念ながら高野山に本山を作ったという言い伝えが残されています。さて、こちらの薬師堂の前にあり、本尊をお守りしている、仁王堂にある金剛力士像ですが、近年の作でそれほど歴史的・文化的な価値はないものとして扱われていました。私が中学の頃、こちらに出かけ主に調べたのは、薬師堂と薬師如来坐像でした。仁王像はあるなという記憶でしかありませんでした。それほど当時は重要だとは思われていなかったこの金剛力士像。ところが、近年の調査で、実は大変古いものだということが判明し、平安時代後期、平清盛の発願で作られたものだったそうです。全国でも5番目に古い金剛力士像(仁王像)で、薬師堂や薬師如来よりも古いものでした。朱で彩られた体や黒の法輪、足飾りなど近くで見ると迫力があります。実は大変貴重な像と判った今も、以前と同じように門の下で薬師如来を守っています。中禅寺は素朴で趣のある落ち着いた寺院です。