12月11日、1年生が学校の近所の育成牧場に見学に行かせて頂きました。
本校に入学して8ヶ月が過ぎ、そろそろ学校生活にも馬に対しても、良くも悪くも「慣れ」が出てくる頃です。
今回見学に行った「ベーシカル・コーチング・スクール」と言う育成牧場は体験入学でも見学に行っている学生もいますが、実際に学校に入学し、馬に触れ多少馬の扱いが出来るようになってから見学すると、様々なことが見えてきたのではないかと思います。
牧場についてまず、厩舎まで歩いて移動します。移動の間に走路のこと、厩舎の事など簡単に場内の説明をしていただきました。
厩舎では普段自分たちがやっている馬房の掃除のスピードと、牧場の従業員のスピードとの違いに驚いていたようです。そして馬房にいる馬たちの毛艶の違いも感じていたようです。
その後実際に調教の見学です。
馬装するところから見学させていただき、そのスピードにも学生たちは驚いていたようです。何気なく物事を進めているけれども、無駄の無い動きでどんどん鞍を準備していきます。
準備が出来たら走路に移動し、調教が始まります。
今回見学した馬たちは馴致が終わったばかりの1歳馬たちでまだまだ、本格的な調教は始まっていませんが、社長さんから
「ここで、焦って強い調教をしてしまえば馬はすぐに故障してしまい、競走馬として能力を発揮できなかったり、競走馬としてデビューすることすら出来なることがある。一番大事な時期で、人馬共に怪我の多い時期。経営しているものとしても一番慎重になる時期」だと説明してくれました。
調教後の手入れも見学させていただき、そのときにも社長さんから「馬たちは何気なく手入れされているように見えるけど、そこにたどり着くには多くの人たちの手がかかっていて、これからも多くの方々の手がかかっていきます。でも、競走馬として生まれ、育成牧場まで来てここで怪我をさせてしまったり、馬と人との信頼関係が崩れてしまうと、馬の将来は見えなくなってきてしまう。
多くの育成牧場は馬主さんから馬を預かり、競馬場へ送り出す。競走馬として人を乗せる第1歩を作るのだから非常に役割としては重要な場所。 これからみんなも競走馬に携わる仕事をしていく上でその気持ちをしっかりと持っていって欲しい。 そして、学校にいる間に吸収できることをどんどん吸収していって、しっかりとした基礎を叩き込んで、競走馬の世界に飛び込んでいった時にはその基礎の上に経験を積み重ねていって欲しい。これからも頑張ってください」と激励していただきました。