散歩路の鳥たち

「探鳥会」で出会った鳥たちの観察&撮影。

ウソ(新チェックリスト599)

2013-01-08 15:36:49 | 鳥の話
今年は、いろいろなところでウソが見られ皆様、楽しまれていると想います。

“鷽替え”神事が亀戸天神社において、1月25日(木)、26日(金)の両日行われるそうです。“鷽替え”とは、主に菅原道真を祭神とする神社(天満宮)において行われる神事である。鷽(うそ)が嘘(うそ)に通じることから、前年にあった災厄・凶事などを嘘とし、本年は吉となることを祈念して行われる。

ものの本によれば、この神事は、太宰府天満宮、亀戸天神社、大阪天満宮などが有名で、九州では住吉神社や水鏡天満宮等でも行われる。木彫りの鷽の木像である木うそを、「替えましょ、替えましょ」の掛け声とともに交換しあうことで有名であるが、多くの神社では正月に行われ、太宰府天満宮では1月7日の酉の刻、亀戸天神社では1月24日、25日の両日に行われる。なお、菅原道真が仁和2年(886年)から讃岐守を勤めた滝宮天満宮(香川県)では4月24日に行われる。

“うそ鳥”は幸運を招く鳥とされ、毎年新しい”うそ鳥”に替えるとこれまでの悪いことが“うそ”になり吉兆を招き開運・出世・幸運を得ることができると信仰されてきました。江戸時代には、多くの人が集まり“うそ鳥”を交換し合う習わしがありましたが、現在は古い“うそ鳥”を神社に納め新しい“うそ鳥”と取替えるようになり、亀戸天神社では、1月25日26日の両日は多くの”鷽替え”の参拝者で賑わいます。
亀戸天神社の“うそ鳥“は、檜で神職が一体一体心を込めて作られ、この日しか手に入らない貴重な開運のお守りとしても人気があるそうです。
又、ウソは鷽の字が學の字に似てることから、学問の神様である天神様とのつながりが深いと考えられています。
受験生が身近にいる方は、受験のお守りにプレゼントされたらいかがでしょうか?(センター試験には間に合わないようです)


ウソは琴弾鳥ともいい、鳴声琴の如く、また嘘の笛を吹くように妙なのでこの名があるそうです。
嘴も尾部も黒いが、両頸から頬にかけて麗しい紅色を呈し、その囀声愛すべく、色彩また美なので“鷽姫”の一名もあったそうです。
ウソの俗称、♂の囀声は晴れを呼び(照(てり)うそ)♀の囀声は雨を誘うとて(雨(あま)うそ)の別名もあったそうです。
江戸時代ウソが飼われていたそうですが、当時ウソのえさは、稗は2月に撒いた種のもの、黍は5月に撒いた種のものが良いとされていたそうです。


亀戸天神社の”うそ鳥”

鳥の話(20121227)ホオジロガモ

2012-12-27 21:18:40 | 鳥の話

007「ジェームズ・ボンド」の名の由来

現在映画007「スカイフォール(23作目)」が上映されてます(TVCMでは大ヒット上映中とのこと)

主役の「ジェームズ・ボンド」は実在の人名で、米国の鳥類学者で、西インド諸島の鳥の研究家として著名な「ジェームズ・ボンド博士」です。007小説の原作者イアン・フレミングはバードウォッチャーで、ジャマイカの別荘で執筆中に、主人公の名前に悩んでいた時、愛読している「西インド諸島の鳥類」という図鑑があったのでその著者の名前を拝借したのだそうです。


ジャマイカの別荘は「ゴールデンアイ(ホオジロガモ)」と名付けられ、イアン・フレミングは「ホオジロガモ」が好きだったようです。その別荘でフレミングとボンド博士が対面し当時のシリーズ最新作をプレゼントし添え書きは「本物のジェームズ・ボンドへ」だったそうです。

和名は「ホオジロガモ」頬が白い、英名は「ゴールデンアイ」目が金色、どちらもよくあらわしていると思います。






鳥の話(20121217)

2012-12-17 15:12:53 | 鳥の話
 マヒワの話、今年(2012)は各地でマヒワが見られ皆さん楽しんでいることと思います。

「ものの本」によれば江戸時代の播州には、眼病に「鶸」(マヒワと思われる以下同じ)の黒焼きが特効ありとういう口伝があった。

「鶸」は翼の長さ二寸(約6センチ)あまりの小鳥で背は暗黄緑色で、胸は鮮やかな黄色で雄の胸は特に美しく、「鶸色」(黄色みの強い黄緑色)の名の下となった。北国蝦夷松前で繁殖し、秋口南へ渡る。

(水元公園でひまわりに集る沢山のマヒワを見た時に出会った通り掛りの人が昔はよくマヒワを食べたと言う話をしていました。)

「鶸色」(ひわいろ)とは、マヒワの体色を模した明るい黄がちの黄緑色のこと。鎌倉時代の武士が礼服に用いた狩衣をまとめた『布衣記』(布衣は狩衣の別名)に、狩衣の色として登場する。この「鶸色」のやや緑が強いものを「鶸萌黄」(ひわもえぎ)といい、江戸時代に刊行された染色指南書の『染物早指南』には「かや こくにつめて 表裏二へんずつ あいけし」と、カリヤスを濃く煮詰めた液でやや濃い黄色に染めた上から、うっすらと藍を重ね染めしていたことがうかがわれる。「鶸色」もほぼ同じ手法で染めたものと思われる。

池谷信三郎の『橋』には女性の羽織、中里介山の『大菩薩峠』には女性の帯の色として登場するが、江戸時代の流行色で「鶸色」に茶色がかった「鶸茶」(ひわちゃ)は、『守貞謾稿』には男性向けの色として紹介されている。