クマとの散歩

２週間前に大きな発作が起きてから下半身が全く動かなくなってしまったクマですが、最近は食事をしっかり摂るせいか、力もついてきたようで、ただ眠ってばかりいることもなくなりました。
上体を起こしていることも多くなりました。
今までは私の隣でずっと寝たきり状態だったのですが、身体の向きを変えるだけでなく、たまには寝る場所を替えたいのかなと思うようなしぐさをすることがあります。

考えてみれば、犬は眠っている時間が長いとはいえ、ずっと同じ場所で眠っていることはなく、あちこち場所を替えて眠ります。
クマも元気な時は、自分であちこち移動しながら眠っていたのを思い出しました。
水でもなく、便でもなく、それでも動こうとして手足をバタバタさせて身体を動かそうとすることがあるので、もしかしたら場所を替えたいのかもしれないと思い、犬用のベッドや低いソファの上にに寝かせてやると落ち着いて眠り始めます。

散歩は、勘九郎とはなだけなので、雨の日は行かなくなりました。
でも、歩かない２匹とはいえ、お天気の日は勘九郎やはなも外に出たいだろうと思い、散歩に行きます。

主人が休みだった日、運動も兼ねて相模川の土手を長時間歩きました。
家に帰ると、クマがヒンヒン鳴いている声が聞こえました。
急いで部屋に行ってみると、クマは身体をずってドア付近まで移動して鳴いていました。
便でも出たのだろうと思いましたが、違いました。
とりあえずクマを元の場所に戻して、落ち着かせました。

翌日は、主人が仕事だったので、私が一人で散歩に行きました。
クマの様子を見ると、ぐっすり眠っているようだったので、起こさないようにそっと勘九郎とはなを連れて家を出ました。
ところが家に帰ると、クマはやはりドア付近まで移動していて、前日と同じようにヒンヒン鳴いていました。
散歩が大好きだったクマなので、後を追ったのかもしれないと思いました。

今は痙攣もなく、食事もしっかりします。
下半身が麻痺しているだけで、他は大丈夫なように思います。
座ることができないので、わんわんカードに入れるのは難しいかなと思いましたが、身体を丸くすることはできるので、カートの中で寝転んで外の空気を吸い、太陽の光を浴びるだけでもクマにとっては気分転換になるかと思いました。
そこで思い切ってクマをわんわんカートに入れて一緒に散歩に連れ行くことにしました。
カートに入れて外に出ると、寝た状態のままでいるかと思いましたが、クマは一生懸命身体を起こして、外の景色を見ようとしていました。

そして疲れると、横になってカートの網の間から景色を見ていました。

やはり、クマは散歩に行きたかったようです。
帰ってからは満足したようで、食事をした後ぐっすり眠っていました。
今の状態での３匹の散歩は大変ですが、これからは出来る限りクマも一緒に散歩に連れて行ってやりたいと思っています。