息子のモテ期

娘は、去年までは、「小さい子がいる」という理由で、役員の仕事は免除されていたのですが、今年からは、ミニが幼稚園へ行くようになったため、一気に役員の話が出るようになり、現在は、幼稚園と地域の役員を兼任することになってしまったようです。
しかも、地域の役員は、副会長という重責に就くことになり、毎日忙しい日々を送っているようです。

ある時、地域の行事の事で、会長さんと事前の打ち合わせがあり、会長さんの家を訪ねたそうです。
打ち合わせが終わり、会長さんの家の外で雑談をしていたところ、会長さんの家の近くに住むママさんも話しに加わり、三人で雑談になったそうです。

話をしているうちに、三人の共通の知り合いの話になりました。
娘の友達のＭちゃんは、息子の同級生のＡ君と結婚したのですが、そのＡ君夫妻の話になり、近くに住むママさんが、
「Ａ君は、私の同級生なのよ。」
と、言ったそうです。
それで、娘が、
「えっ？私のお兄ちゃんもＡ君と同級生なんですよ。」
というと、
「あら～、そうなの？じゃあ、私もあなたのお兄ちゃんの事を知っているかもしれないわね。何ていう名前？」
と聞かれたので、娘は、息子の名前を言ったそうです。
すると、そのママさんは、
「えっ？！」
と、言ったまま、固まってしまい、口を大きく開けて、しばらく動かなかったそうです。
そして、落ちいてから、
「実は、私、あなたのお兄ちゃんの事が大好きだったの。」
と、言ったそうです。
それには、娘もびっくり。
ママさんは、色々思い出すように、バレンタインには必ずチョコを渡したことや息子が小さくて可愛かったことなどを、語っていたということです。

確かに息子は、小学生の頃はモテていたなぁと思いました。
バレンタインのチョコも、１個や２個ではなかったし、女の子からお手紙などを貰ってきたこともありました。
小さくて可愛い・・・確かにそうでした。

そして、息子は、そのままたいして成長せずに来てしまったので、年頃になっても身長は、小さいまま。
なんと言っても、男は身長が高いほうがモテるので、息子は、小さくて可愛い男の子だけで終わってしまい、恋愛の対象にはならなくなったのかもしれません。

そして、いまや息子は、中年太りの時期に入り、昔の体型は見る影もなくなりつつあります。
小さくてデブでは、モテるはずもないですよね。
娘も、そのママさんに
「イメージが壊れるから、今のお兄ちゃんには、会わない方が良いと思う。」
と、言ったとか。

小学生時代が、息子の唯一のモテ期だったようです。
一番あてにならない時期だけれど、一度の人生、何もないより良いかなぁ。