今年は、お彼岸明けに早朝ウォーキングに切り替えたのですが、それまで早朝に会っていた人たちと5か月ぶりに再会し、
「久しぶり~」
と声を掛け合いました。
夜明けが遅い時期は、私のように歩く時間を日中に変える人もいれば、真っ暗な中ずっと変わらず同じ時間に歩いている人もいるようです。
女性でもそういう人がいるというのを聞いて、びっくりしました。
平日のウォーキングで出会う人は高齢の人ばかりです。
早朝に歩くようになってから、去年まで毎年会っていた人で今年になって、いまだに全然会うことのない人が数人います。
一人は、バードウォッチングの男性。
すごい望遠レンズをつけた一眼レフを持っていて、それを三脚につけて肩に抱えて土手を歩いてくるのにすれ違います。
お目当ての鳥がいたらしく、三脚を下ろしてカメラを覗いている姿を見ることもありました。
たまに立ち止まって話をすることもあり、鳥の名前を聞いたり、今度はどこそこへ鳥を見に行くなどという話を聞いたりしました。
北海道から沖縄まで鳥を求めて歩いているようなことを言っていました。
同年代か私より少し年上か。
去年まで毎朝会っていたのに、今年になってからは一度も見かけません。
土手沿いにある駐車場に車を止めて歩いてくるのですが、その車も全く見かけないので、今年は来ていないようです。
二人目は、ギョロ目のおばさんです。
大きなギョロっとした目が特徴の人なので、私は心の中でそう呼んでいました。
その人とは長期間に渡る出会いで、私が土手を歩くようになってからずっと会っていたので、相当長いと思います。
最初にその人を見かけた頃は、おばさん3人でベンチに座って話し込んでいる姿を見かけましたが、徐々に2人になり、1人になり、ベンチで休むこともなくなりました。
聞けば年ごとに一緒に歩く人が変わっていて、亡くなってしまった人もいるし、入院して歩けなくなってしまった人もいるということでした。
去年はすれ違っても挨拶をする程度で、あまり話をすることはありませんでしたが、
「徐々にしんどくなってきた」
と言っているのを聞きました。
そして、今年になってからは、その人の姿も全く見なくなりました。
そして三人目は、カメラのおじさんです。
主に土手にいる野良猫の写真を撮っているようです。
いつもカメラを首に掛けていて、猫たちの様子を写真に撮っていました。
私などは猫の見分けがつかず、同じような柄の猫だとみな同じに見えてしまうのですが、その人は、一匹一匹の猫を見分けて、それぞれの居場所を把握しているようでした。
子猫が生まれたり、死んだりしたことなど、その人から聞きました。
そのカメラのおじさんは、去年も姿を見ることはなく、今年もまだ会っていません。
そして、一番気になっているのは、柴犬を連れた老夫婦のことです。
去年の今頃、初めて柴犬を散歩させているところに出会いました。
まだ生後2~3か月の赤ちゃんでした。
何度かすれ違っているうちに、その柴犬は、私の姿を見ると、座り込んで私がそばに行くのを待つようになりました。
「ポンタ」という名前だそうです。
ご主人と奥さんが交代でポンタ君の散歩をさせているようでした。
ポンタ君は、あっという間に大きくなっていきました。
いつも少し遊んで別れるのですが、ポンタ君に最後に会ったのは、去年の10月でした。
そのころには、体の大きさも成犬並みになっていました。
最後に会った時も私の姿を見つけて、私がそばに行くまでじっと待っていてくれました。
今年になってからは、まだ一度も老夫婦もポンタ君の姿も見ていません。
ポンタ君は若いし、たぶん元気なんだろうと思います。
でも、夫婦お二人が高齢なので、ポンタ君を連れての散歩が難しくなっているのかもしれないと想像したります。
少し時間をずらしたら、ポンタ君に会えるのだろうか?と思ったりしますが、とても気になっている存在です。
それぞれの生活もあるでしょうし、年齢的な事、体力的なこともあると思います。
それらの人たちがどうしているのか知るすべもありませんが、毎朝、「もしかしたら、今日は会えるかもしれない」と期待しながら歩いています。