はーちゃんの気晴らし日記

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娘の出産を前にして

2011年11月08日 | まめたろう
昨日仕事を終えて、家に帰ると、珍しく玄関にまめたろうがいました。
まめは、私を見るなり、
「ババ、これあげる!」
と言って、一輪の花を私に差し出しました。
私は造花だと思いました。
「これ、誰が作ったの?」
と聞くと、
「これ、本物の花だよ。ボクが取ったんだよ。これをババにあげたら喜ぶだろうなと思って、背伸びして取ったんだよ。」
と言います。

部屋に入ると、娘が
「まめは、『この花をババにあげる』といって、ずっと帰りを待っていたのよ。『きっとババは喜ぶよ』って。」
と言っていました。
この花、何かな?
寒椿?それとも山茶花かな?

娘は明日の出産のため、今日お昼過ぎに入院します。
出産予定日は21日なのですが、計画出産のため38週くらいで出産します。
今は、自然に生まれてくるのを待たずに出産の日取りも自分で決められる時代のようです。

娘が入院している間、まめとツブはパパの実家で過ごすことになっています。
前回のツブの出産のときもそうでした。
娘がいないので大変だとは思いますが、パパのお母さんは大喜びで引き受けてくれました。
そして、娘の退院後は私の家に来ることになっています。

日曜日、出産の話になりました。
「少しの間、ババちゃん(パパのお母さん)の家にお世話になるのね。ババちゃんに幼稚園に送ってもらうのね。」
と私が言いました。
すると、まめが突然娘にしがみついて泣き出しました。
それは息せき切ったように大きな大きな泣き方でした。
娘にしがみついたまま、いつまでも泣きつづけました。
何かを話すわけでもなく、ただただ泣き続けました。

娘がまめの涙を拭いてやりながら、
「ずっといなくなるわけじゃないのよ。赤ちゃんを産んだら帰ってくるんだから。」
と言っていましたが、まめは泣き続けました。
私はまめに言いました
「いっぱい泣いて良いよ。今日は、思いっきり泣きたいだけ泣て良いからね。」
と。
言いながら私も胸が痛くなりました。
まめなりにずっと我慢していたんだと思いました。

まめが泣いているのに気づいたツブは
「お兄ちゃん、どうしたの?どこかぶつけて痛くしたの?」
と言いました。
それに対して、私たちは何も答えられませんでした。
ツブになんと説明したらよいかわかりませんでした。

娘が入院するのはこれが三度目なので、まめに関しては大丈夫と思っていました。
ツブが生まれたときも、黙ってじっと堪えていました。
娘はツブが生まれた日、病院から帰るとき「バイバイ」と言ったまめの顔は、未だに忘れられないと言います。
去年の暮れに娘が肺炎で入院したときもツブは「ママ、ママ」と大泣きしていましたが、まめは何も言わずにじっと堪えていたので、今回もそうだろうと思っていましたが、突然思いがいっぱいになってしまったようです。

その出来事の少し前にまめに
「赤ちゃん、もうじき生まれるね。女の子だから、楽しみね。」
と私が言うと、まめはそれに対して何も答えませんでした。
娘の話では、 近所のママさんが私と同じようなことをまめに言ったそうです。
すると、まめは、
「ボクは赤ちゃんなんか要らない」
と答えたそうです。
きっと今のまめにとっては、それが本音なんだろうと思いました。
赤ちゃんが生まれる楽しみよりもママがいなくなる寂しさのほうが大きいんだろうと思います。
でも、きっと赤ちゃんが来たら可愛がるんだろうなとも思うんです。

その後泣き止んだまめは、いつも通り元気に遊びはじめました。

今日から少しの間、ママのいない生活です。
まめからもらった花は、キッチンのカウンターの上に置きました。
まめが帰るとき、その花を見つけて、
「ボクが来ない間、ババは毎日ご飯の支度をしながらこのお花を見られるね。」
と言っていました。
まめが来る日まで、枯れないでいてくれるかなぁ。


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