私が会社を辞めてから、早いもので、まる７年になります。
辞めてからも、私の後任の人が長続きせず、その度に声がかかって短期間のお手伝いをしていましたが、現在の人は何とか続いていて、すでに３年目くらいになるらしく、私に声が掛かることはなくなりました。
それでも、経理の女性とは、なんとなく関係が続いています。
社内のことを私がよく知っているので、話しやすいんだと思いますが、何か事が起きるたびに電話をしてきたり、食事がてら会って話をしたりしています。
以前からブログのお付き合いのある人はご存知だと思いますが、経理の女性は、とても個性の強い人で、私も不満が爆発して大げんかになったりしたこともあり、小さなぶつかり合いは日常茶飯事でした。
でも、彼女も基本的に意地が悪いわけではなく、良いところもたくさんあります。
なので、会社を辞めた今は、すんなり彼女の話を聞くことができています。
私が「それは言いすぎじゃない？」などと、私の感想をストレートに言っても、彼女もすんなり受け入れてくれています。
彼女と社長とは、私の在職当時は内縁関係だったのですが、現在は正式に籍を入れたようです。それは、社内では公にはしていないようですが、少し前に彼女からそんな話を聞きました。
彼女との縁が続ている関係で、社長とも間接的につながっているようなところがあり、昨日、社長から私たち夫婦にお誘いがあり、焼肉屋さんでごちそうになりました。
主人も短い期間でしたが、会社のお手伝いをしたことがあるので、社長も主人の事をよく知っています。
色々な種類の肉が出てきて、柔らかくて美味しい肉をお腹いっぱい食べ、ビールやレモンサワーを遠慮なく飲みたいだけ飲みました（笑）
社長は、アルコールのピッチが進み、次々とお代わりして、
「そんなに早いピッチで飲んで大丈夫？」
と彼女から心配されていました。
社長は、
「今日は、楽しい。二人に会えて、本当にうれしい。お酒が美味しい。」
と言って、ずいぶん飲んでいました。
社長は、何度も「今の会社があるのは、はーちゃんのおかげ」と繰り返していました。
もちろん実際は、そんなことはないのですが、私が退職するときもそんな風に言ってもらっていたので、ありがたいなと思いました。
そして、社長は
「今度４人で泊りがけの旅行しようよ」
と言いました。
今は犬がいるので、泊りがけは無理という話をすると、社長は、とても残念そうでした。
私が入社当時は、風が吹くとガタガタ揺れるような掘っ立て小屋の二階に事務所がありました。
壁と床の間から外が見えるような木造の建物で、冬は冷たい風がそのまま吹き込んできました。
そんな事務所で、私は社長と二人で仕事をしていました。
もっとも社長は、営業に出ていることが多く、ほとんどが私一人の留守番でした。
社長と経理の女性は、若いころからお付き合いがあり、社長は、彼女に自分の会社で働いて欲しいと声を掛けていたようですが、「こんな掘っ立て小屋では嫌」とか「いつ潰れるかわからないから嫌」と言って、来てくれなかったと言っていました。
それから数年後、会社の業績も上がり、今の土地を買い、建物を建てました。
そうなって初めて彼女が経理として入社し、私と一緒に働くようになりました。
それまでは、女性は私一人だけの会社でしたが、彼女が入って二人になり、その後は、現場にも女性が入るようになり、女性も増えてきました。
昨日は、お店に行く時は、彼女が車で迎えに来てくれて、帰りは社長がタクシーを呼んでくれて、過分なタクシー代までいただきました。
「タクシー代くらい払えるから」
と何度も辞退したのですが、
「今日は、全面的にオレが払うから」
と言って、出してくれました。
社長もそろそろ会社を引退することを考えているようです。
今は、新しい人材が次々と入って来て、次期社長も決まっているので、そんな今、社長と私の二人三脚で事務所を回していた頃の事が懐かしいようです。
昨日の社長との会話で、社長が私たち夫婦に好印象を持ってくれているのを感じて、うれしく思いました。
