作家・三浦しをんがこよなく愛するBL漫画を熱く語るエッセイです。シュミじゃなく、人生なんだ!という熱い思いがびしびし伝わってきました。
「どうして好きなのか、自分なりに考えてみたかったから。」
とのことで、私もこれをよく考えます。人に訊かれたらなんと説明すればよいのやら。(いや誰も聞かないけど)
この本を読んで、いままでBLは深い沼(あるいは読むスイーツ)だと思っていたものが、広くて泳ぎきれない光輝く海に思えてきました。なんというか、大人の読み物だよなあと。
最初はちょっと素人ブログみたいな文章に戸惑いますが、3章めくらいから読みやすくなりました。さすがボキャブラリーが豊富で言い回しが絶妙。共感する所が多々あり何度も声を上げて笑ってしまいました。オタク女子そのままの文章に引くひともいるかも。私は面白かったのですけど。
紹介されていた漫画は2002年頃からの古いもので、ほとんど電子でチェック出来ました。ああ私ったらこんな名作も知らないで!という感じ。
これからまたじわじわ読んでいくつもりです。
この本は図書館で借りました。けっこうな手垢がついていて、すごく借りられていることがわかります。三浦しをんが好きで借りたのか、BLが好きで借りたのか、その割合が気になるところです。
私は三浦しをんの本は「舟を編む」しか読んだことがありません。愛すべき登場人物たちのキャラが楽しくて読みやすかったし、辞書をつくること、言葉という大海に正面から向き合う人々の熱い思いが伝わってくる面白い小説でした。しかしこんなにBL好きとはまったくとぼけやがってよう…(笑)と思いました。
◎少し抜粋↓
「男と女」に置き換えられるような物語を、わざわざ「男同士の世界」でも再現して、それでどうなるというのだろう。そうではない「なにか」を追求したいという作り手と読み手の意志があって、ボーイズラブはここまでの隆盛と深化を見せたのではないのか。
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