Sep,7,2022 Morning walk with Take and Mt Mayon
2022年9月7日のまにら新聞から
9月7日のまにら新聞から
「各地の仲間と繋がれる」 日系人向け日本語コース初開講
国際交流基金と比日系人会連合会が日系人対象の日本語及び日本文化コース開講
国際交流基金マニラ日本文化センター(JFM)とフィリピン日系人会連合会は合同で6日、比における6カ月間の「日系人を対象とした日本語及び日本文化コース」開講式を実施した。各地の日系人コミュニティーを担う次世代の日系人にオンラインを通じて言語・文化を伝えることで、将来的な国内外での就労機会の拡大や同コミュニティーの連携強化を目的としている。
JFMの鈴木勉所長は挨拶の中で、初の総会が8月27日に行われるなどパラワン州で日系人会が旗揚げされたことを歓迎。日系人が抱えてきた問題は「昔から現在にまで続く問題」だとし、今回の機会が「母語の一つを学ぶだけに留まらず、集団的アイデンティティーの形成」にとって欠かせないものとの認識を示した。「千里の道も一歩から」と受講生へエールも贈った。
主賓として参加した越川和彦駐フィリピン日本国大使は「関係者による努力が実を結んだ」と同コースの開講を祝福し、「今夜はとても嬉しい」と心境を語った。受講生にとっては「祖父母の故郷である日本には、漫画でもわかるように活気に満ちたポップアートや洗練された豊かな文化がある」と興味を刺激した。「日本は今、あらゆる国からの人材が必要だ。努力次第で日本での様々な機会を手にすることができるだろう」と学習意欲を掻き立てた。
▽共通点は日本人の血
イネス・マリャリ日系人連合会会長によると、申請者42人のうち、最終的な受講者は21人となった。機会を得た受講生に向けて、マリャリ会長は「日本語を理解することは容易ではないが、自身の目標を達成する決意をもって望むなら、何事も適うようになる」と激励。「ここにいる全員が共通して日本人の血を引いている。両国の交流に貢献していってほしい」との思いも語った。
中部・北部ミンダナオ日系人会に所属するリエコ・ディアスさんはコタバト市の大学2年生で、同コースに姉妹で参加する。「日本語や日本文化をまだ深くは知らない。日本語を通じてより多くを学び、各地の仲間と繋がりを持てることが楽しみ」と語った。ネグロス日系人会所属の第4世代、ルス・ミヤギさんは「この経験を他の日系人の友達にも共有したい」との気持ちを口にした。
また、JFMの藤光由子・日本語教育アドバイザー(主任)は、新しい言語に取り組む際は「まず包括的なインプット、次にそのアウトプット、そして見直しとフィードバックが重要」と教えた。「誤りから学ぶことが言語学習のすべてだ。最も必要なのは、学んでいる言語を安心して試し、間違えることができる学習環境(コミュニティー)だ」とも指摘した。
▽受講生大半が20代
JFMによると、受講生の内訳はルソン地方(首都圏、パラワン)5人、ビサヤ地方(イロイロ、セブ、バコロド)7人、ミンダナオ地方(ダバオ、ジェネラルサントス、コタバト)9人。年齢は18~40歳との条件はあり、今回は20代が大半を占めているが、実際の登録者は2世の人は2人、3世は5人、4世以上は14人となっているという。
コース開講以前は、全国に散らばる日系人会のうち、イロイロやダバオなど一部で、日本語教室が開かれていた。
今回は日系人連合会の統率力、そしてJFMの教務面からの全面的な協力が実った初事業であり、講師陣も日系人会連合会と一体で運営されるミンダナオ国際大の比人講師2人とJFMの日本人講師2人によって授業が行われる。比人講師の日本語教授能力の向上も見据えてのことだという。
コースの受講料は特になく、授業は全てオンライン形式で実施することから、受講生のインターネット接続の面で僅かな補助の支給がある。(岡田薫)
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