レガスピへの道 (でも時々、菊川)~Road to the Legazpi City Albay!~

37年7ヶ月の会社生活を終え、次のステップをフィリピンで過ごす事に決めた男のつぶやき
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2022年9月20日のまにら新聞から

2022-09-20 10:55:23 | フィリピン

2022年9月20日のまにら新聞から

9月20日のまにら新聞から

 

「子どもたちの大きな喜びに」 日系ファッションスクール開校へ

比での教育や雇用機会の創出を目指す日系ファッションスクール「ココラボ」が来年開校へ

 

 首都圏ケソン市ノバリチェスで17日、ファッションを軸にフィリピンにおける教育や雇用機会の創出を目的に日系ファッションスクール「ココラボ(coxco Lab)」の来年2月開校を見据えた説明会が行われた。

 

 ココラボはビレッジ内の住居を校舎として使用し、週2回のオンライン授業と毎週土曜の対面式を組み合わせた約1年間のコースを予定している。少人数制で貧困層の授業料は免除。私立大や企業などから講師を招き、ファッションデザインや美容、裁縫といった実践授業に加え、SDGs(持続可能な開発目標)や環境保護、性教育、金銭管理などにも力を入れるとしている。

 

 ココラボ代表の西側愛弓さんは「私たちが一方的に開校するのではなく、開校までを一緒に作ろうよというところも狙いの一つ」とし「これまでのディアミーでの活動もそうだったが、生徒やスタッフ、企業も含め全員が主体となって作り上げることを大事にしたい」と語った。

 

 西側さんはファッションを通じて社会課題の解決に取り組む株式会社「ココ(coxco)」を2020年に日本で設立。学生時代の2015年に立ち上げたNPO法人「ディアミー」では、ケソン市パヤタス地区の貧しい子どもたちにファッションモデルとしてランウェイを歩く機会を提供し、夢と自信を与える活動を実践してきた。

 

 ココラボ開校に向け、日比を行き来する西側さんに加え、現地でスポンサー探しや活動の調整役を担うのはディアミー理事の小村萌さんだ。小村さんは都心と貧困地区の間を往復し、日々持ち上がる難問を一つ一つ解決して、ここまで来た。小村さんはファッションについて「幼いころ、人見知りが強かったが、好きなファッションをすることで、自分に自信を持てるようになった」経験を紹介。また困難を乗り越える力を与え、物事を実現に導くには「夢を描くことが大切」とも強調した。

 

 ココラボは当面の間、協力関係にある日系の国際協力NGO「国境なき子どもたち」(KnK)で教育支援を受けてきた17歳以上の子どもを中心に、その保護者ら大人まで年齢に上限は設けていない。現時点で第一期生10人が確定している。

 

 KnKの奨学生としてカロオカン市バゴンシランの大学でホスピタリティー・マネージメントを学ぶ3年生のマリア・ロダさん(21)はその一人だ。裁縫業の母親の下、6人きょうだいの3人目で、唯一大学へと進んだ。今回ココラボの生徒に選ばれ「大学が忙しくても通いたい。たった一度の人生、あらゆる可能性を手に入れたい」と意気込んだ。KnKでコミュニティー・プログラムを担当するコニー・カスティリョさんはKnKに初めて来た9歳の時のロダさんを知る一人だ。今回の開校が「他の子どもたちにとっても大きな喜びになっている」と歓迎の気持ちを表した。



 ▽温かいエールも

 

 比損害保険会社最大手「マラヤン・インシュランス」副社長で、東京海上日動のマニラ首席駐在員でもある岡本和典さんは、家族や社員に声を掛けて12人の大所帯でおやつなどの差し入れを持って参加した。コロナ禍で当初の学校設立が大幅に遅れた中で「通常であれば気持ちが折れてしまってもおかしくない。夢の実現に向けて続けられているのは、すごいことだと思う」とココラボやディアミー関係者へのエールを口にした。

 

 岡本さんは3年前の比転勤以前はメキシコに駐在。そこでメキシコ在住の西側さんの兄と知り合ったことが縁で、西側さんとも繋がった。サーキットマカティで2020年2月に催されたディアミー主催のファッションショーも一家で見に行ったという。「彼女たちの活動内容に感銘を受けた。いずれ学校を作りたいという話も聞いていたので、何かあれば協力したい思いを伝えていた」。また岡本さんの妻、鮎子さんは「高校生の娘にとって授業で学んだ社会課題に対し、取り組みを実践する身近な例に触れて良い刺激になっている」と明かした。

 

 東京海上の駐在員で赴任後約半年の小菅光浩さんは「新しい世界を知りたいとの思いで、岡本さんの呼び掛けに加わった」という。学校訪問の直前に一行は、ディアミーによるファッションショーでモデルとなった子どもたちが住むパヤタス地区を訪れており、「フィリピンに来てみて想像以上に住み易いと感じていたが、街から一歩離れてみると、こんなにも雰囲気が変わるのかと思った」との実感を語った。(岡田薫)

 

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