気づいたとき、すぐに撮影する。生き物の撮影では、その瞬間の判断でチャンスが生かされるかどうかが決まります。動きの速い野鳥の撮影では、彼らがどのように行動するかを予測して準備をします。最初はかなり遠いところから、その様子をうかがうという撮影になります。こちらが派手な動きを見せると、警戒してすぐに飛び立ってしまうからです。冬の土色の田圃では完全に保護色となってる鳥です。カメラのモニター越しで見つけるには、かなりの経験が必要です。肉眼による目視で、おおよその目安をつけて、ビデオカメラの望遠レンズでフレームインさせるのです。見失うことが多いのですが、何度か試す間に、わずかな鳥の動きから、居場所を見つけフレーム内に捉えることができるようになりました。ようやくケリであることが確認できると、あとは彼らの行動をいかに捉え続けるかです。近づきたい欲求を抑えて待つのですが、少しでも近くに捉えたいと歩き出すと、やはり飛び立ってしまいます。しかし、保護色の彼らも羽を広げると、印象的な羽色の紋様となって、存在はわかりやすくなります。
30秒の心象風景27011・冬の田圃で~ケリ~
https://youtu.be/aieRx4U9kCk