今年の蚊はいつもの年のヤブ蚊とかイエ蚊などと違って、身体が一回り小さい。加えて、ヤブ蚊が刺す場合、肌に止まってから辺りをうかがうかのような警戒をしたうえで、慎重に針を刺して血を吸ってくるのだが、このちびの蚊は止まった途端に針を突き刺してくるから、がっついているというか、奇襲攻撃が好みのゲリラのようである。
だから気がつく前に喰われてしまうこともしばしばだった。
一昨日、木枯らし1号が吹いたそうで、少し温度が下がってきたためか、こいつらの活動も目に見えて鈍ったようである。
そんなわけで、3時間半ほど庭に出て見た。
なるほど、枯れてしまった夏の植物がそのままの姿をさらしていたりで、決して美しいとは言えない。
アサガオのつるも葉を落としてしまって、傍目には枯れているとしか見えないが、これは江戸時代から始まった伝統の「変化朝顔」で、種を獲るために仕方なく放置しているのである。
これも庭の“荒れ感”に拍車をかけているかもしれない。
「団十郎」「姫」「とんぼ羽」の3種類を知り合いから譲り受け、今年初めて栽培を始めたのである。
よく咲いてくれたが、今どきの優性遺伝の交配を重ねて大輪を咲かせる現代種と違って、如何せん花は小振りである。
「団十郎」は茶色い花を咲かせるが、現代種にも同様の色彩を持つものが売られているが、江戸から続いている種は素朴な味わいが魅力である。
「姫」も名前の通り小粒だが、透きとおるような、混じり気のない明るい赤色の花を咲かせて、こちらも夏らしい良い色である。
「とんぼ羽」はどんな花を咲かせたか記憶に残っていないが、種を獲ったのだからなにがしかの花は咲かせたはずである。
記憶にないのは、この種類は葉がトンボのような形をしているところにあって、江戸の人々はそんなところを珍重したようである。
いただいた種はいずれも7、8粒で、手のひらに押し戴くように頂戴してきて、発芽させるのにも気を使ったのだが、その十数倍の種が収集できたのは上々である。
横浜イングリッシュガーデンのガーデナーのK君に話したら、「えっ、そうですか。ここのガーデンでも夏の目玉にやりたいと思ってるんですよ」と、さすがに変化朝顔の存在を承知し、導入まで考えているようである。
いいんじゃないの。賛成するよと言っておいた。
来年の夏は、我が育てし変化朝顔の子孫もガーデンに登場するかもしれない。
秋バラの最盛期を迎えて、横浜イングリッシュガーデンには連日1500人前後のお客さんが秋のバラを楽しみに訪れてくれている。
秋も立派なバラの季節なんだということが、だいぶ浸透してきたようである。
新聞記事でも紹介されたためか、出足は好調である。来月上旬までが見ごろだが、その後も咲きつづける。
秋バラの特徴は、枝を覆うようにたくさんの花をつける初夏のバラとは違って、花数はやや少ないものの蕾がゆっくり育つため、開いた花が初夏のものより大きく、しかも香りが強いのが特徴である。
インディアンサマーに咲くバラと言うのもオツなものである。
わが庭の一角に群生しているホトトギス
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